・ADI:Acceptable Daily Intakeえーでーあい
ADIとは、一日摂取許容量のことです。
食後によく飲まれるお茶、コーヒーの類には、カフェイン、タンニンが含まれ心身を緊張させる作用があります。
日常的に飲まれているこれらの飲料も非常識的にがぶ飲みすることがあれば健康を損なうことになります。
これらの物質にも慢性毒性試験として動物実験などから最大無作用量(人が一生涯食べつづけても影響を受けないと推定される量)に安全係数の1/100にして一日摂取許容量ADI(Acceptable Daily Intake)を推定しこの数値を下回るように定められいるように思えます。
カフェインは100g中でインスタントコーヒー粉末4.0g>抹茶3.2g>玉露(茶葉3.5g・浸出液0.16g)ピアココア粉末0.2g>コーヒー(浸出液0.06g)>紅茶(茶葉2.9g・浸出液0.03g)>煎茶(茶葉2.3g・浸出液0.02g)・ウーロン茶(浸出液0.02g)・ほうじ茶(浸出液0.02g)>番茶(浸出液0.01g)の順で多く含みます。
タンニンは100g中でインスタントコーヒー粉末12.0g>抹茶10.0g>玉露(茶葉10.0g・浸出液0.23g)>ピアココア粉末4.1g>コーヒー(浸出液0.25g)>紅茶(茶葉11.0g・浸出液0.10g)>煎茶(茶葉13.0g・浸出液0.07g)・ウーロン茶(浸出液0.03g)・ほうじ茶(浸出液0.04g)>番茶(浸出液0.03g)の順で多く含みます。
浸出液に使われる茶葉は、種類によって一般に利用している量としての15~5g程度となります。
タンニンは緑茶(カテキン:煎茶葉10%・浸出液:葉10g/90℃・430cc・0.07g/1分)、紅茶(カテキン)、コーヒー(クロロゲン酸)などの渋みをいいます。
そこで、ほぼ毎日飲用しているこれらお茶類のカフェイン、タンニンのADIを調べてみることにしまた。
◇カフェインは、海外の情報によると、現在、食品中のカフェインについては、一日摂取許容量(ADI)のような健康への悪影響がないと推定される摂取量は設定されていませんでした。一般的な急性作用は 中枢神経系の刺激による不快感の症状が現れます。
体内で尿酸となって尿中に排出されます。一杯程度の茶、コーヒー、紅茶に20~100mg、カカオ豆、コーラに45mg含まれウーロン茶のカフェインの量はコーヒーの1/3程度、栄養ドリンクでは50~200mg程度です。
カフェインを1回につき500mg、1日に1g(1000mg)以上とると胃部不快感、動悸などの副作用が起きやすくなると言われ、致死量は、推定10g以上とするデータもあるようです。
◇タンニンは植物フラノボイドの総称で、国際食品規格委員会の食品添加物専門委員会においてADI(1 日摂取許容量)は特定しないとの安全性評価がありました。
緑茶に多く含むカテキンが実験によって通常の40倍の飲用で細胞内のDNAを傷つけ、大腸ガンを発症させることが通常の1.5~2倍あるというデータがありました。適量のお茶の飲用でカテキンは、その活性酸素の働きを抑えたり、神経細胞が傷つくのを抑制し認知症予防によいといいます。
1日の緑茶の飲む量は、15杯以下が望ましいとしています。
カフェイン、タンニンのADIの数値は現状では示されていませんでした。実際には、過剰に摂取、飲用することにより不快症状があらわれています。食品添加物として製造用剤としてタンニン、苦味料としてのカフェインが入っています。
タンニンの1 gを超える大量摂取により,消化管刺激,悪心及び嘔吐が誘発するとの報告が見られています。
これらは古くより飲用してきたものに含まれる物質であり、既存の物質ということで 以前より使用されてきた天然添加物(既存添加物)、天然香料が食品添加物としてADIが示されないままで認められていることになります。
今後の安全基準の数値の決定が待たれます。健康食品の過剰摂取の弊害に見られるように、これらについても、ADIの早期の設定が望まれます。
食品添加物の令和3年(2021年)1月15日現在で指定添加物472品目、天然添加物(既存添加物)357品目、天然香料・一般飲食物添加物が食品添加物としています。
日本人には気になる食塩、摂り過ぎは健康を害するので、健康のため1日7g(ナトリウムで3.1g)以下にすることが望ましいと厚生労働省により定められています。 ちなみにWHOによる一日許容摂取量(ADI)は1日5gで更に厳しいのですが、現在の日本人は一日約10gの食塩を摂取しています。
高血圧症で通院している人の割合は、およそ6.2%、50歳以上になると10~20%となります。高血圧症(140mmHg[最高血圧]以上、最低血圧90mmHg以上)と診断されている人は、平成26年国民健康栄養調査で40~70歳で女性40%、男性60%、75歳以上では、女性70%、男性74%です。
錠剤、カプセルとした健康食品の過剰摂取の弊害に見られるように、今後の安全基準の数値の決定が待たれ、未測定の製品について、ADIの早期の設定が望まれます。
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