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1980年以前の中学に家庭科、未必修の男性諸氏に医療従事者を含め必要かも。

[ウコン] 食生活について語ろう

2022年01月19日 | 美容ダイエット

◎鬱金 うこん(ターメリックTurmeri)
  ウコンは、カレー粉、沢庵(たくわん[乾燥沢庵1kgに対し2.5g~0.2gの乾燥ウコン粉末])の着色としておなじみですね。健康によいということで注目しています。

 熱帯アジア原産、生姜科に属する。沖縄、奄美、鹿児島での栽培が多い。高さ50cm~1m内外の多年生の植物で、地下茎の3~5cm程度の生姜に似ている塊(かたまり)を9月~11月にかけ収穫する。乾燥させ突いて繊維を取り去ったものを利用する。秋ウコンは、カレー粉の原料、タクワンの着色に、染料、化粧品によく使われている。主に春ウコンが古くから世界中で肝臓強化、消化液の分泌を促し胃健、利尿作用があるとし薬用に用いられた。秋ウコンに多く含むクルクミン(黄色・辛み、苦味があり油脂に溶ける)に殺菌作用がありピロリ菌を抑え、インフルエンザの予防とし、うがいに、動脈硬化予防、抗酸化、抗がん作用がある。クルクロン(クルクミンより抽出)は、黄疸にによいといわれ、胆汁の分泌を高め肝臓の解毒作用があり働きを強化する。生うこん100gより乾燥させ粉末にすると10g~20gのウコン末が得られ生秋ウコンでは150mg~400mg、生春うこんより15mg~30mg程度のクルクミンを採取できる。また野性種の原種では秋ウコンの2、3倍のクルクミンを含むとし注目される。不溶性で乳化剤として使われるレシチンを含む大豆製品(豆乳、黄な粉、味噌汁、納豆)、もしくは油といっしょに取ることにより消化吸収がよく、又発酵により効力が増強され発酵ウコンともする。

 インドより中国に唐の時代に伝わり薬用とし姜黄(きょうおう:春ウコン)とし利用してきました。漢方でいくら摂取しても人体に害のない上薬とです。日本には、琉球に平安時代に薬とし渡来しています。栽培するようになったのは、16世紀末で琉球王朝は、砂糖と共に専売品とし一般の栽培が禁じられ庶民には、普通に手に入れることができないものでした。その後、九州、鹿児島などでも栽培しています。沖縄では「うっちん」とし民間薬とし経験的にウッチン茶を飲んで健康増進に利用してきたといわれます。

 研究が進むうちにウコンに含むクルクミンが肝機能を強化することが知られるようになったのです。クルクミンは、秋ウコンに多く含みます。
 ウコンには、春ウコン、秋ウコン、紫ウコン(ガシュツ)の3種類があります。それぞれに特徴があります。
春ウコン Wild turmeric ,Curcuma aromatica(姜黄:きょうおう)
 沖縄で5月の下旬に春にピンクの花を咲かせます。切り口がきれいな黄色で辛味苦味が強く、刺激性があります。沖縄でウッチンと呼ばれ親しまれています。クルクミン0.3%、ミネラル、精油成分(シネオール[胆汁の分泌]、カンファー[強心作用]、アズレン[抗炎、抗潰瘍]、αークルクメン[抗がん、利尿、血流改善]、ターメロン[胆汁の分泌]など)を含んでいます。クルクミンが秋ウコンに比べ少ないことから穏やかに作用しています。精油成分が血流改善、消化促進によいとしお茶、薬用に用いられます。春ウコンが、肝臓病、健胃、利尿などに効くとして古くから珍重しているのです。

秋ウコンCurcuma longa (鬱金)
 8-9月の秋口に白い花を咲かせます。切り口が濃い橙色をして芳香を有し苦味が少ないのが特徴です。クルクミンを3~4%と春ウコンに比較し、多く含んでいます。苦味が少なく、食材の着色(たくわん、くりなど)、香辛料(カレー粉)に、染料(衣服、下着)、殺虫剤とし用いられてきました。インドでのウコン染めの僧衣は、暑いインドでの病原菌、害虫から身を守るのに最適だったのです。粉末のウコンが1食分のカレーに3g~0.5g程度含まれ1日に500mg(0.5g:うこん末)を少し続けて利用することにより肝機能の改善がみられるといいます。食品添加物とし安全係数の1/100にして一日摂取許容量ADI1mg/kg(クルクミンとして)としています。今話題のクルクミンを多く含むことから注目しているのです。

紫ウコンCurcuma zedoaria (ガジュツ)
 晩春に濃いピンクの花を咲かせています。切り口が薄紫色をしてにが味が非常に強いのが特徴です。クルクミンは、0.1%と微量ですが芳香があり精油成分(シネオール、カンファー、アズレン、αークルクメン、ターメロン、βーエレメンなど)が胃腸薬(健胃、抗潰瘍、殺菌)、抗腫瘍、血糖値、コレステロール値の抑制するとし用いられます。
 
クルクミン
  生姜科、ウコン、生姜に含む黄色の色素でポリフェノールの一種とし、ウコンは、カレー粉、タクワンの黄色、東南アジアの僧衣(そうい)の染め色などに使われます。工業的にエタノール、油脂、有機溶剤によって抽出します。食品添加物とし、たくわん、栗、和菓子、水産練り製品に使用できますが蓄肉、鮮魚貝類、昆布、海苔、わかめ、お茶、豆、野菜類には使用を禁止しています。秋に収穫する秋ウコンにクルクミンを多く含みます。脂溶性、水溶性、アルコールで可溶で熱に安定ですが日光、紫外線に弱くなります。独特の苦味があることから胆汁の分泌を高めビタミンAの吸収をよくし肝臓を活性化させます。肝機能強化、利尿に利用し、殺菌・抗酸化作用があります。

異常な多量摂取は、色素沈着により肝機能を悪化させます。日本では着色料としADI(一日摂取許容量)1mg/kg(クルクミンとして)、人体では体重50kgとし50mg(およそ粉末紫、春うこんで50g~15g、粉末秋うこん1g)に値し、急性LD50(半数致死量)は、マウス経口で2g(2,000mg)/kgとしていて、人体では体重50kgとし100gに値します。

 

肝機能をより強化する植物、マリアアザミ、田七人参、センシンレンがあります。
オオアザミ(マリアアザミ、ミルクシスル)
  キク科、地中海原産、アジア、北アフリカに広く分布しており、欧州では古くから利用されてきたハーブの一つとなっており種子をヨーロッパで肝機能強化、胃腸障害の生薬として用いられていた。種子からの精油成分抽出精製物(シリマリン:silybin, silychrystin, silydianin)の抗酸化作用により肝臓を保護しアルコールの解毒作用を有す。シリマリン200~400mg/1日を目安量とする。

田七人参(でんしちにんじん)
 高麗人参との大きな違いは、田七ケトンA、田七ケトンBなどという田七人参特有の成分があることで、これらは、血流改善作用を増強し、冠状動脈疾患、狭心症に効果的といわれる。20種のサポニンは、血流改善、過酸化物質生成の抑制、免疫力の増強などの作用で血液をさらさらにすることにより、心臓病、肝臓病、高血圧、糖尿病、抗がん作用などさまざまな疾病に効果を示す。その他有機ゲルマニュウム、アルギニンによって肝機能改善作用や滋養強壮作用を強めている。

センシンレン(アンフィス)
  キツネノマゴ科、熱帯地域に自生するハーブでタイ、インドで健康維持に薬草として用いられてきた。苦味のある精油成分テルペン類が飲酒で弱った肝臓強化によいとし研究が進められている。脂溶性、抗がん、利尿、消炎、鎮痛、アレルギーに利用する。

 

カレーソースCurry sauseは、インド、東南アジアを起源とする調味料で幾種類もの香辛料を調合して作られています。代表的なものとしてアジョワンAjowan・オールスパイス・ナツメグ(メース)・ローリエ・にんにく・カルダモン・フェヌグリークFenugreek・クミン(馬芹:ばきん、まきん、うまぜり[カレーの香りの元となる])・コショウ(黒、白[香りと辛味])・シナモン・ターメリック[カレーの色の元となる]・フェンネル(ういきょう)・コリアンダー(コエンドロ)・スターアニス・カイエン(唐辛子[カレーの辛さの元となる])・クローブなどが使われます。

 

ご愛読戴きましてありがとうございます。よりよい情報をお届けしてまいります。

 

(初版2020.1.22)


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