・新玉葱Spring onion しんたまねぎ
ヒガンバナ科、中央アジア原産。秋まいたものを春に茎がまだ青い状態で取られ早どりしたもの。春先に出る早生種のタマネギで形がやや扁平で、みずみずしくやわらかい、そして辛味が少ないのを特徴とする。
主な生産地は、静岡、佐賀、兵庫、愛知、香川の各県で、春まきで一般の玉葱は北海道産で多くを占める。 一般的な玉ねぎは、日持ちを良くするために収穫してから1カ月ほど天日乾燥させているが、新玉ねぎは黄玉ねぎや白玉ねぎをはや取りし、茶色の皮がなく収穫後すぐに出荷する。
旬は3月~5月で生食に最適だが、鉄板で直火焼きするのもよい。サラダ玉葱として売られていることもある。白玉葱は春先の短い期間だけであり栽培も少ない。
日持ちがしないので冷蔵保存し早めに使い切るのがよい。春先の甘味のある新玉葱は、薬味、おかか和え、サラダ、マリネに、ほかスープ、煮込み、シチュー、カレーライス、炒め物、揚げ物、挽肉料理にと和洋中華に用い利用度が高い。
&玉葱Onion たまねぎ
ヒガンバナ科(以前はネギ科ないしユリ科としていた)、原産はイランという。日本には、江戸時代に伝来していたが普及したのは明治になってからで最初北海道で栽培が始まりその後大正時代には全国的に栽培が広まっていった。
2014年現在国内生産量第3位の生産量で最近では、輸入物もあり全国各地で生産されほぼ年中出荷している。肥大した鱗茎(りんけい:地下にある茎)を食用とし、保存が冷蔵保存で3~6ヶ月貯蔵できる。
甘たまねぎ、辛たまねぎ、色は、白(貯蔵性が劣る)、黄、紫(赤)、形は、偏平、球型、ペコロス、熟期は、晩生、早生種と種類があるが一般には黄種(辛玉葱)が多く出回っており、5月から6月を旬とする。
北海道産(春播き:9月より翌年4月迄出荷)、静岡、兵庫、長崎(秋播き:翌年4月から9月に出荷)し、出始めのものは辛味が少なく軟らかいが貯蔵性に乏しい。成長の途中で収穫する葉玉葱もある。
辛味、甘味成分を利用し新玉葱は、生食でよく薬味、おかか和え、サラダ、マリネに、ほかスープ、煮込み、シチュー、炒め物、揚げ物と和洋中華に用い利用の最も多い野菜のひとつに数えられる。
フルーツ玉葱(熊本:糖度10度】)は、生で食べられ、包丁で切っても涙が出ないがジュースにすると辛味が出て美味しいとはいえないという。
有効成分とし涙が出る元になる「イオウ化合物(硫化アリル:水溶性)」は、悪玉コレステロールを分解、動脈硬化を予防し、精神を安定させ、安眠をもたらす。硫化アリル含有酵素アリナーゼAlliinaseが作用しアリシンとなってビタミンB1と作用した時アリチアミンに変化し腸内で働くことのできるビタミンB1誘導体が作られビタミンB1の吸収をよくし疲労回復によい。殺菌、食欲増進、発汗作用をもつ。
「カリウム」は、ナトリウム(塩分)の排泄を促し血圧上昇を抑制する働きがある。K(カリウム)生:100g中、ほうれん草690mg、大根400mg、玉葱150mgを含む。
また赤ワインに負けないポリフェノール効果の活性酸素除去作用があることも認められ、ケルセチン(フラボノイド系色素)の黄色色素(黄色の皮の部分に多く含む)が降圧作用を示し、インシュリンの不足を補い血糖値を下げる、脂肪の吸収抑制等を注目している。