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1980年以前の中学に家庭科、未必修の男性諸氏に医療従事者を含め必要かも。

[冬の野菜] 食生活について語ろう

2020年12月17日 | 美容ダイエット

◎冬の野菜Winter vegetables ふゆのやさい
   これからの年末年始に掛けて野菜を貯蔵しておくことが多いと思われます。冬野菜の代表といわれれます大根、白菜、ねぎ、ほうれん草の共通点を探ってみました。冬野菜は繊維がやわらかくなって甘味が増すといって喜ばれています。なぜ甘味が増すのでしょうか。それぞれの特徴を捉(とら)えながら、冬野菜といわれるものの扱い方について記載していくことといたします。
                   
◇大根 だいこん
  アブラナ科の根菜類。地中海沿岸が原産地といわれる。日本では、古名のすずしろ、おおねが知られるように古くより栽培されている。全国各地、四季を通じて栽培され、年中出回る。それぞれ春大根、夏大根、秋大根、冬大根として親しまれ野菜の中で最も多い産出量をほこる。

8、9月に種まきし初冬11、12月に収穫される秋冬大根が一般に好まれ、その中でも青首大根の栽培が多い。おろし、刺し身のつま、酢のもの、漬物、煮物、味噌汁の実、切干大根に毎日の食卓に欠かせない食材とされる。
 辛味成分(生育初期、根の部分に多い)は、イソチオシアネート(脂肪分解・ピロリ菌撃退作用)で、おろして組織が壊された時に遊離し辛くなる。アミラーゼの消化酵素がおおい。大根アミラーゼは、ph5.5付近、60~65度で最も活性化し漬物では浅漬けの短期のものでは活性化するが長期に漬けこむタクワンにはないといわれる。大根の根で水分94.6%、タンパク質0.5%、脂質0.1%、炭水化物4.1%、灰分0.6%を含みビタミンCは、内部より外皮に近いほど多く含む。その他にオキシターゼ(ポリフェノール酸化酵素:蛋白質、脂質分解、発ガン物質〈こげ:ベンツピレン〉抑制、解毒作用)、カタラーゼ(酸化還元酵素:成分損失、変色に関与)、グリコシターゼ(配糖体加水分解酵素:栄養の吸収をよくする)の酵素を含んでいる。

秋冬大根は、タンパク質、脂質、灰分の成分は、収穫期に向かうに従い減少し糖質が多くなっている。
 沢庵(たくわん)の貯蔵温度において還元糖は、温度が高いと日数が経つにつれ減少の割合が高くなってくる。

  還元糖 かんげんとう:蔗糖などの一部の小糖類を除きアルカリ性の溶液中で重金属塩を還元する。メタノールに銅片をいれると還元性を示す糖は赤変する。糖の定性、定量に利用する。天然では単糖類(グルコース、アラビノース、フラクトース、キシロース、リボース等)のほとんどが含まれる。
   非還元糖:蔗糖
 春先まで貯蔵したものではスが入っていることもある。


◇ 白菜 はくさい
  アブラナ科、中国、華北原産といわれ山東菜の変種で結球型のもので主に中国、韓国、日本、東洋での生産量がおおい。日本では明治の初め山東菜が導入されたが全国的に普及はしなかった。その後日清、日露戦争で兵士が持ちかえり栽培し全国的に栽培され、盛んになったのは、昭和初期になってからといわれ以外にも新しい。自然交配しやすくその種類が100数種にも及ぶという。日本の白菜は、山東白菜から分化している。茨城県で全国一の出荷量を誇り、夏場は、長野県、群馬県産が多い。

 冷涼な気候を好み春播き、夏播きがあり多くは8月下旬に種まきして10月下旬より収穫する。最近では、大根についで生産量が多く年中出回り11~1月を旬とし甘味があって繊維が少なく柔らかく漬物(塩漬け、糠漬け、麹漬け)、鍋物に冬季の野菜としてなくてはならない。他に、スープ、炒め物、和え物、蒸し物と用途も広い。芯のほうは、千切り、削ぎ切りてから調理すると利用しやすい。

 栄養的成分は、同じアブラナ科でキャベツ(水分92.7%)に似るが水分が95.2%とありみずみずしさが味わえる。白菜を使ってのキムチ(朝鮮漬け)は、このところのダイエットも手伝って脂肪燃焼(唐辛子、ニンニク、生姜など)効果、食物繊維1.3%~2.7%、乳酸菌発酵による整腸作用もあり今や、たくわんを抜いて急速に生産、消費量とも急増して漬物の王座を占める。


◇葱 ねぎ(長葱)
  ユリ科、中央アジア原産。多年草で暑さ、寒さに強く、根深葱(主に関東)、葉ネギ(耐暑型、青ネギ、九条:関西)は、日本各地で古くから年中栽培されるが、西洋ではあまり見られずリーキの類が多い。

 埼玉、千葉、茨城、北海道、群馬(寒冷型:下仁田)を主産地とし適応性のある野菜で一般には、3、4月に種まき、7、8月に定植、秋播きは、9月に種を播いて、翌年5月下旬土寄せし定植する。

 夏場の成長は遅く秋口から冬季(11~2月)にかけて甘味を増し鍋物などの需要が多く出回り旬とするがほぼ年中出まわる。薬味、つま、汁物、和え物(ぬた)、焼き物(焼き鳥)、鍋物に利用している。

 根深ねぎで水分91.7%、タンパク質0.5%、脂質0.1%、炭水化物7.2%、灰分0.4%を含む。緑の葉の部分は、カロチン(ビタミンA効力:抗がん作用)を含み捨てずに利用する。刺激臭は硫化アリルで動脈硬化予防、殺菌作用を有し昔から風邪予防に利用されてきた。発汗作用(葱白【そうはく】:漢方で生薬として用いる)を示し新陳代謝をよくする。血流改善、利尿作用、浮腫、頭痛を改善する。


◇菠薐草 ほうれんそう
  ヒユ科、ペルシャ(菠薐とはペルシャのこと)、現在のイラン原産で日本へは、中国を経て江戸時代に導入されている。秋蒔きが東洋種で、葉茎が長くギザギザが多く、冬季に収穫される。成育期間が60日ぐらいで短く大都市周辺の千葉、埼玉、愛知での栽培が多い。

 元来冷涼な気候を好み寒さに強いことから10月から翌年の2月が旬とする。秋口にある程度成長させておくと冬季に糖度が上がって耐寒性が高められ寒じめちぢみほうれん草は、甘味、旨みのあるものが育ち美味しいのができる。ほうれん草の根もとの赤いのは、日本古来のもので現在は、西洋のものとの品種改良で夏でも栽培できるようにしている。茹でる時は硬い茎の方から入れ、加熱し過ぎると変色しやすいので、手早く熱湯で茹で、お浸し、汁の実、磯巻き、物、裏ごししてポタージュ、ソテー、鍋物に適す。

 水分92.4%、タンたんぱく質2.2%、脂質0.4%、炭水化物3.1%、灰分1.7%を含む。ビタミンA(700μg/100g)、C(35mg/100g)、鉄(2mg/100g)の給源によいが、ビタミンCは、夏に20mg、冬で60mgとなって冬に収穫されるもののほうが優れる。ビタミンAのドライアイ、皮膚の角質化の予防、ビタミンCのビタミンE、鉄の吸収を高め、コラーゲンの生成に関与、皮下出血予防、鉄の貧血予防、疲労回復に関与している。 

蓚酸を含んでいてカルシュウム(Ca)の利用率は低く、他の食物のカルシュウムも利用されなくしてしまうこともあり利用率は、20%程度という。サラダほうれん草の蓚酸(あく)は、少なくなってはいるが食べ過ぎには注意を要す。

 

   甘味を増すことは、炭水化物に関係しています。人は、特に植物の穀類、芋類より摂取して利用しています。冬野菜も植物で、糖質を作っています。糖質でもあるでん粉、糖質と温度の関係について調べたら何かいいヒントが見つかるかもしれません。

澱粉 でんぷん
  葉緑素を持っている植物に多く光合成(炭素同化作用)によって作られ、同化でん粉と貯蔵でん粉の2種類がある。日中、昼間に光合成により二酸化炭素と水からでん粉が作られ、夜間に分解され植物の生合性のための組織、呼吸のエネルギー源として使われている。

アミロース(老化しやすい)とアミロペクチン(老化しにくい)の2成分からできていて種類によりその割合、植物によりその大きさ、形、糊化(αでん粉)温度が異なる。気温の低くなる夜に光合成をしなくなり同化でん粉は酵素作用により蔗糖となって水に溶け細胞間を移動して利用する。同化でん粉が分解してできたブドウ糖の一部が種実、根茎に再びでん粉の形で又夏から秋に光合成をしてでん粉を貯蔵し植物の発芽のために貯えられ、貯蔵でん粉として存在する。

 凝固点:液体が冷却されて固体になるときの温度で純粋な結晶物質の凝固する温度は一定でまた融点と等しい。溶液が液中で化学変化を起こしているような場合には異なってくる。不純物があると凍りにくいといわれる。真水(蒸留水または水道水)と砂糖水とでは砂糖水のほうが凍りにくい。このことは、砂糖水のほうが水より凝固点が低いことを表している。砂糖水を煮立てていくと茶色くなってカラメルができるがその時の温度は約200度、真水は約100度止まりで気化していく。砂糖水にすることによって凝固点降下と沸点上昇がみられることがわかる。


   大根、白菜、ねぎ、ほうれん草などではでん粉はほとんど貯めず、ショ糖の形で貯蔵しショ糖が光合成産物だとしてもよいと思われます。冬野菜は、寒くなったり、霜にあたると甘くなるといわれます。冬野菜の水分は90~95%以上で凍りやすいです。気温が低くなって0度に近づくと、凍らないように葉の中の糖分を増やします。凍ってしまいそうな我が身を守ろうとすることから寒さにあたるたびに糖分が増え、甘味が増すというわけです。
  

 

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