天女
初夏の夕暮れに
天女がみずうみの空を
北に向かって翔んでいた
それは堂々とした風格で
しかし少し急いでいる様だった
昔は急いでいなかった
今回は違っていた
何事と理由を問うた
急いで見えるだけだよ
君たちが余裕なく急ぐからかな
そう言ってまたぐんぐん
北に向かって行った。
花咲く滝
花が咲き誇る先から
りっぱな滝が流れ落ちる
勢い良く水が落ちて行く
花は滝を眺めている
ほんの僅かな間に咲いた花
滝を眺められるのは
一年にほんの僅かな時間だ
でも滝はずっと永久の時間に
流れている
人と人との出会い
そして、ある自然との巡り合わせ
そう みんな 出会いは
美しいものの繰り返しなんだ。
迫り来る雲
白く大きな雲が迫って来る
空は黄色に染まっていたんだが
迫りくる雲は白く大きな迫力
背後から私の上を越えていく
やがて、一旦雲に覆われて
空は純白の世界になる
やってくる やってくる そして
白はやがてなくなり
元の緑と土の大地が映え
今まで一度も見たことがない
素晴らしい青空が広がっていく