猪木寛至自伝 | |
クリエーター情報なし | |
新潮社 |
2012/8/24
プロレス好きと言いながら、この「聖書」には手をつけていなかった。
アントニオ猪木がいかに「プロレスの神」になったのかが書かれている。
プロレスをただのエンターテイメント・スポーツで語れない部分は、すべて猪木要素だと言ってよいと思われる。
プロレスファンが特に「プロレス的」と語るのは、ほぼ「猪木的」であることと同義である。
それは、大雑把に言うと、スキャンダルを力に変える、ジャンルを越境するという部分。
ただ、日本に猪木がいなかったら、WWEみたいな割と肩の力を抜いて楽しめるエンターテイメントに発展してたのではないかと思うと、猪木は神ではなく悪魔なんじゃないかと思わないでもない。
どうにも猪木本人が「信用できない語り手」であることは疑いようがないので、信者と言いきれない自分としては、客観的な文章も読みたいところ。