即興組合、1日目が終わりました。
ご来場いただいた皆さま、ありがとうございました。
今日は14時と19時の2回。
遠藤自身が選ぶ遠藤雷太賞(いいキーワードを提供していただいたお客さんへの賞)を中心に振り返ります。
今回いいお題が揃っていたと思うんですが、元リベラルシアターチームのミュージカル「闇営業」を採りました。
ミュージカルはハマると強いです。
反社会的な集団が物心つかぬ子供を娑婆に戻す話。
それが厳密な意味で闇営業と言えるのかは微妙なところですが、相手チームも巻き込んでシーンを重ね、結構な力技で話に厚みを持たせました。
客席の小さなお子さんの声を拾って、次の展開につなげられたところは、インプロ感のある良いシーンでした。
子供好きをアピールするシーンで、二人の歌が、一人は外見、一人は中身と、瞬時に役割分担していたところもよかった。
他にも「酢キャベツ」「納骨堂」のような個性的なキーワードや、「やっと終わった」のような話を引き出しやすいセリフなど、良いお題が多かった中で、ベタな時事ネタは選びにくかったんですが、内容の良さで選びました。
他に、『やっぱり猫が好き』にギョーザで似たような名作エピソードがあった「スイカ」や、テクニカルプレイヤーが強力に後押しした「オカリナ」など、どれも見所の多い作品だったと思います。
個人的には採点の幅が狭く、ちょっと日和った感じになってしまったのが反省点です。
19時の回は、「プリンスアイズフジ」と「山菊山」(チーム名)の戦い。
今回は初めて「鮭(シャケ)」「サーモン」の二つのキーワードを採りました。他に選びようがなかった。
こういうこともあるんですね。
チーム「プリンスアイズフジ」の最初の演目が「鮭」というタイトルで、最後の演目が「サーモン」という関係性。
お題だけで伏線が張られ、回収されていました。
演者さんがその偶然性をしっかり消化し、鮭の恩返しを完成させました。まさにカムバックサーモン。
こういう興奮はインプロならではです。
途中、岡田みちよさんの「新巻鮭が海に帰ったら塩が抜けてサーモンになる」という、あまりにも謎な理論を強引に通した役者力に感服しました。理屈だけじゃ演技は出来ません。
「鮭」も「サーモン」もごくありふれた単語ですが、そういう普通の言葉でも見せ方次第で特別になれるというのは、インプロというか、演劇そのものの魅力だと思います。
他には「キツツキ」「こあがり」が印象に残りました。「キツツキ」は4コママンガのような起承転結があり、「こあがり」はシュールさが突き抜けていました。一人だけ何を言っているのかわからない制約がかえって想像力を煽ってきました。
大まかな振り返りですが、ひとまず以上です。
インプロはネタバレ気にせずに書けるので普段より助かります。
日曜日も14時と17時も上演されます。
よろしければどうぞ。
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