遠藤雷太のうろうろブログ

何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。

オパンポン創造社「オパンポン創造社×池シタアツ子の美カモト響『さようなら』」

2018-02-26 00:44:55 | 観劇三昧

2018/2/20

淡路島の小さな工場で働く従業員たちが、脱税で溜め込んだ社長の2000万円を盗もうとする話。

狡猾とは言いがたい悪巧みに、彼らが奪い合う小さな幸せとしての2000万円。

当初の予定の4人で割ると500万円。

大金には違いないけど、犯罪の対価として得るには不十分すぎる絶妙な金額設定。

それでも、自己実現のスタートラインに立つべく彼らは足を踏み入れる。

自己実現というテーマが、たしかにあらすじに書いてあった「初期の作品」っぽい。

関西エリアにおける淡路島の地域感が何となく伝わってくる。こういうのとても大事。

やたらアニキ風を吹かせてくる人、比較的話はわかるけど世の中斜めにしか見られない人、工場では両方よくいるタイプ。

「生きていくのに意味を求めちゃいかん」。

登場する男三人の存在感というか、生々しさというか、鬱屈感の再現がよく出来ていて、工場勤務の経験がある自分にとっては、とても息苦しい気持ちになる作品だった。

<作品紹介>(観劇三昧HP)

劇団名:オパンポン創造社

公演時期 2017/03/05
上演時間 01:20:33

出演者:野村有志(オパンポン創造社)/美香本響(池シタアツ子の美カモト響)/川添公ニ(テノヒラサイズ)/一瀬尚代(baghdadcafe’)/伊藤駿九郎(KING&HEAVY)/殿村ゆたか(MelonAllstars)

スタッフ :脚本・演出:野村有志(オパンポン創造社)演出助手:池下敦子(池シタアツ子の美カモト響)/舞台美術・監督:堀田誠(CQ)/照明:根来直義(Top.gear)/音響:浅葉修(Chicks)/宣伝美術:勝山修平(彗星マジック)/映像収録:武信貴行(SP水曜劇場/観劇三昧)/当日運営:渡辺大(Limited_Spice)/チケット:CoRich舞台芸術!/全創造:オパンポン創造社×池シタアツ子の美カモト響

あらすじ
淡路島にある小さな工場で働く純粋な人々の物語。彼等、彼女等が生み出す甘美な絵空事が全てを巻き込み錯綜する。

「2000万?あのおっさんがそんな持ってるはずないやろ」
「脱税して貯めてたみたいなんです」
「…ほんで?」
「だから、盗られても警察に言えないんです」

2016年。independent:1stで行われた演劇トーナメント「30GP」にて優勝&準優勝したオパンポン創造社×池シタアツ子の美カモト響の御褒美公演。
両団体の作演出である野村有志が11年前に発表したオパンポン創造社初期の代表作である「さようなら」をリバイバル上演。

観劇三昧友達招待プログラム
http://kan-geki.com/signup/signup_register.php?route_key=krldq2epb0pj659jr86k
※ここから会員登録をするとポイントがもらえるそうです

関連作品:オパンポン創造社『オパンポン☆ナイトvol.3〜曖昧模糊〜』

関連作品:オパンポン創造社『最後の晩餐』

関連作品:火曜日のゲキジョウ「第3回30GP オパンポン創造社『アカガミキタカラ、ヨマズニタベタ』」

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 火曜日のゲキジョウ「第3回30... | トップ | S・S・ラージャマウリ『バー... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

観劇三昧」カテゴリの最新記事