遠藤雷太のうろうろブログ

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ケイ・キャノン監督『シンデレラ』(2021年)

2022-05-20 00:48:56 | NETFLIX/PrimeVideo/UNEXT/Apple TVで観た

2022/5/19

・服飾職人を目指すシンデレラが王子様の舞踏会でチャンスをつかもうとする話。

・有名すぎてジェンダー差別の代表格みたいに扱われることの多いおとぎ話。

・そんなシンデレラの2021年バージョン。

・当然、受身で不幸な女性が身分のある男性に見出され、庇護を受けながら幸せになるという古臭い話ではない。

・ただ、虐げられた弱者が一発逆転を狙うという、普遍的に面白い部分はきっちり残している。

・その手段は服飾職人になって商売をおこすこと。

・他に突飛なことはせず、構成もほとんどいじらず、もとの物語が持っている根本的な面白さを変えずに、調整を重ねながら作られている感じ。

・それでも問題がゼロというわけではないと思うけど、おそらく現時点の最新の価値観で作られている。

・リズムの国って楽しそうに見えるけど、たぶん自分のようなリズム音痴には生きにくい。作り手側にはリズム=制約みたいな意識もあったりするのかな。

・話は制約から解放される方向に進むので、詳しい人が見れば、楽曲の配置や作り方にも工夫があるのかも。

・楽曲は当然として、個人的に一番の見所だったのは役者さんが全員魅力的だったこと。

・喋っている人の横にいる、役名もなさそうな役者さんの表情までおもしろい。

・王子の取り巻きたちは大したセリフもないのに無駄に濃ゆいし、チェロ(的な楽器)を叩き壊す女性もいい表情をしている。

・特に王妃が素敵。多芸で、椅子の高さをはかっているところもチャーミング。ミニー・ドライヴァー。

・王子が王族を離れてシンデレラと一緒になれたのは、その王妃と、政策オタクとしか言いようのないグウェン王女がいたおかげ。

・ご都合という見方もできるけど、「長男」「男性」というクソつまんないこだわりを捨てれば、適任者は見つかるという教訓でもある。差別は非合理。

・先代国王の像に抱かれるように座るシンデレラ。風格がありすぎる。英雄か。実際、旧態依然とした国に変化をもたらした存在だから英雄なのかも。

・どちらかというと、本作の舞踏会前のほうがTonigt感ある。

(PrimeVideo)


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