縁起笑店

縁起の道も招き猫から
陶芸家猫社長のつれづれコラム
横浜の縁起村から伊豆の満腹村に移住

テレビがつまんない

2010-12-12 | 干支
長野の山奥から山嵐家が子嵐を引き連れて自家製野沢菜を持ってやってきた。
今日は猫社長の家にお泊まりだ。
山嵐家が寝泊まりする客間にはテレビがない。子嵐はあらしにしやがれとか何とか言うバラエティ番組が
観たくて仕方がないらしく、夜に猫社長の部屋にやってきた。
子嵐はニノミヤ、サクライ、とかの若者が何かしゃべるたびに大笑いをした。マツモト某が大写しでも
笑いが止まらない。猫社長には面白くも痒くもないところでも大騒ぎ。
子嵐は箸が転んでもおかしくて仕方がない世代だ。仕方がないので猫社長は読みかけの星野智幸の
俺俺を読むことにした。ところが子嵐の笑い声がうるさくて読書に集中できない。
くそー文字が頭に入らないぜ、なのでテレビを観ることにした。
ところがところがだ、観たくもないテレビを視聴するほどつらいものはない、これは拷問だ。
わー、助けてくれー。
ん?!ちょっと待ってプレイバック。猫社長もドリフやシャボン玉ホリデーを観ては吹き出していた時代が
たしかあったなあ。俺たちひょうきん族の頃なんてすでに大人だったけど、うひひとほくそ笑んだり
くくくと忍び笑いをしていた気がする。
でも何で今はバラエティのたぐいが嫌いになってしまったのだろう。
同じような内容の番組が多すぎる。制作費がかかっていない。出ているタレントに芸がない。
それよりなにより、テレビに飽きちゃったってことかもしれない。

しろ子ちゃんの秘密

2010-09-11 | 干支
しろ子ちゃんはおしゃれさんだ。ファッションは季節を先取がモットー。
まだまだ猛残暑の中、待ち合わせの金運駅でしろ子ちゃんを待っていると黒いニットにカーキ色の
スエードのスカート、茶のロングブーツでバリッと決めたしろ子ちゃんがにこやかに現れた。
猫社長といえばノースリーブの綿シャツから太い二の腕を恥ずかしげもなく曝し素足にサンダル。
おしゃれより快適を求めるいでたちだ。
「しろ子ちゃん、いくら伊達の厚着と言っても今年は異常な暑さだし、辛くない?」
「暑い、暑い、だから早く涼しいところに入ろう」としろ子ちゃんはデパートの入り口に向かって
どんどん歩き出した。猫社長もあわてて後を追った。
ピチャピチャ、しろ子ちゃんの足が短くなってだんだん小さくなっていくのがわかった。
しろ子ちゃんが溶けている。
しろ子ちゃんの溶けた足がブーツの中を水浸しにしてパチャパチャとあふれ出している。
歩道に点々と水を撒いたような後が続いていた。
「秋の来るのが遅すぎるのよ」怒りながら振り向いたしろ子ちゃんの顔は化粧が流れてとろけた
ソフトクリームみたいだった。
「猫社長、ごめーん、今日のランチはお預けにしてちょうだい。この埋め合わせは木枯らしが吹く頃に
ちゃんとするからね」
3分もしないうちに大きな水たまりを残してしろ子ちゃんは消えた。
しろ子ちゃんは雪女だった。科学の発達で雪の精でも多少の暑さなら溶けないようになってきた。
とは言ってもやはり今年の暑さは格別だったらしい。
いやほんとに暑かった。去年の今頃はしろ子ちゃんは暑いの、汗が止まらないのと文句は言っても
溶けて無くなることはなかった。
でも結構いるんだよね。しろ子ちゃん以外の伊達の厚着の女達。
彼女たちは負けない溶けない。だからすごい。

川柳恐い

2010-08-05 | 干支
消えた年金、じゃなくて消えた100才以上の老人。ラジオでこんな川柳が流れた。
長生きの 秘訣は人に 会わぬこと
神隠し 家族は必至に 金隠し
埼玉の遭難に関する川柳もあった。
滝壺に 7人引き込む おばんの霊
恐い、ブラックだ。でもするどい、ユーモアもある。テレビだったら抗議で電話がパンクするかも。
だから猫社長はラジオが好き。
今日も暑い、アスファルトがとろけそう。街行くおじさんもショートパンツだ。
ここで一句。
おじさんの ポロシャツの裾は 腰の中。

クロネコさんから

2010-07-05 | 干支
ゆうパックの集配が遅れているらしい。猫社長はかなり前にゆうパックで酷い目に合ったことがあって以来
クロネコを利用している。縁起村からだとクロネコ宅急便は九州北海道以外は翌日配送だ。
今では当たり前だと思っているけど、時間帯指定までできる。
猫社長が子供の頃、国鉄のそれも一時間くらいかかる駅に荷物が留め置きになっていたことがあった。
葡萄だったのだけど、猫ババがやっとこさ受け取りに行った時は葡萄は半分以上傷んで、小蠅が飛んでいた。
友達の雀ちゃんもそんなことがあったと言っていた。駅に留め置きになっていたのは鈴虫で、かわいそうに
みんな天国に召されていたそうだ。鈴虫の入っていた箱には送り主からの手紙が添えられてあったそうだ。
今宵鈴虫の音を秋と共に貴方へ送ります。リーンリーン、がちょーん。
そんな時代があったことを知っている猫社長としては今の流通はやりすぎってくらいすごい、すばらしい。
今、クロネコは猫社長にとってなくてはならないあたり前田のクラッカーになっている。

鎌倉八幡宮は臭かった

2010-04-11 | 干支
樹齢800年以上とされる大イチョウが倒れてから1か月がたった神奈川県鎌倉市の鶴岡八幡宮で、
残された大イチョウの根元から新たな芽が育ち始めた。
猫社長が初めて鎌倉に行ったのは小学校の秋の遠足だった。大仏、長谷観音の後八幡宮に立ち寄ったと
記憶している。その記憶があまりよろしくない。よろしくないとは鶴岡八幡宮がなんとも臭かったからだ。
みんなもぞろぞろ歩きながら臭い、うんこくせーと鼻をつまんでいた。どこかにウンコが落ちている
のかなあそれも大量に、と思った。
当時、銀杏の実があれほど悪臭を放つなんて知らなかった。あの日あの時快晴の鎌倉八幡宮の参道は
つぶれた銀杏でどこもかしこも黄色に染まっていた。
今の鎌倉は銀杏が落ちてもすぐに片付けられているみたいだ。落ち葉の季節に近代美術館に出かけても
あの田舎の香水の香りはなく代わりに銀杏売りのおじさんたちが香ばしい炒りたての銀杏を売っているのみ
であった。
ところであの大イチョウは実を付けていたのかなあ。