縁起笑店

縁起の道も招き猫から
陶芸家猫社長のつれづれコラム
横浜の縁起村から伊豆の満腹村に移住

腹は何分目?

2009-04-16 | Weblog
長野いわゆる信州はお客に食べきれない位の食事を振る舞うのが風習らしい。
そうなの?と信州出身の婆猫に聞いたら、その通りと答えた。
でも貧乏人の子だくさんだったから振る舞いたくても無理だったんじゃないの?
人の家に行ってたらふく食べてくるのさ、ヒヒヒ、と言うことだった。
そういえば、信州の叔母猫の家に遊びに行くたび、さあ食え、これ食え、まだ食えと催促され
縁起村に帰ると体重が大幅アップしていた。
あることを思い出した。カリオンちゃんオカピちゃんと箱根の温泉旅館に泊まった時のことだ。
やはり旅行の楽しみは食事、山海の珍味に舌鼓を打ちながらたらふく食べる、これに尽きる。
その日は昼を抑えめにして夕食を楽しみに待っていた。ところがだ。仲居さんが部屋に食事を運び入れ
「お食事が済みましたら、この番号に連絡ください」とそそくさと立ち去ろうとするではないか。
同時にカリオンちゃんとオカピちゃんの顔色が変わった。二人は口を揃えて
「これでお終いですか」「他はもうもうないんですか」と仲居さんに詰め寄ったのだ。
「はい、こ、これでお終いです」仲居さんは逃げるように部屋から抜け出した。
そうなのだ。やけに品数が少なくて座卓の上が貧弱なのだ。
さあ、それからはもう大変、ふたりはぶち切れ、これじゃあお腹が減って眠れないと文句を
いい放しだった。
「まあまあ、ご飯は馬に食わせるほどあるからさあ」と猫社長が慰めても怒りは修まらなかった。
箱根は残さない程度の食事をだす。ってことはないと思うけど、今までいろいろ行った宿泊施設で
一番少量の食事だったことはたしかだ。
まあ、まずいものばかりたくさんあっても困るけど。
その後3人で会うと時々この話題で盛り上がる。10年立たなくても笑い話になるものだ。