縁起笑店

縁起の道も招き猫から
陶芸家猫社長のつれづれコラム
横浜の縁起村から伊豆の満腹村に移住

とらぬ狸の胸算用

2013-12-01 | Weblog

ある日りっぱな紳士が猫社長に重要な話があるとベントレーでやって来た。
「産院で取り違いがありました。そこであなたと別の方が入れ替わってしまったのです」
と紳士はさりげなくすました顔で言った。
今更言われても困るんだけど、いったいどういう落とし前を付けるつもり、
と返答した。今から別の名前になったり環境が変わるのはごめんこうむる。
「実は猫社長様は森ビルの娘さんだったのです」
森ビル?こりゃ驚いた、森ビルなら話は違う。
「六本木ヒルズの一番いい部屋を2つちょうだい、それと商業施設の一等地に
縁起笑店の店を開いてほしいわ」
「まったく欲の深いことをおっしゃる、だめだこりゃ」
と言ったとたん、紳士は森のたぬきに変身して便器の形の手押し車で
風のように消えてしまった。
とさ