英検準1級&東大・京大・早慶の英語(英単語)は英英方式で突破できる!

英英思考を制するものは英語を制す。英英辞典とネイティブ向け読み物への早期移行が異次元の高速学習を可能にした。

誤読をセルフチェックする方法

2008年12月24日 | 英語学習法
 今年九月のTIMEエッセイに、Life and Deathという、オバマ、マケイン両候補の生命観を問う興味深い記事が掲載されました。これはTOEICなら900点レベル以上、英検1級レベル以上のやや難解な記事で、細部で誤読するようだと全体像の把握は困難になります。
 この記事のYou've said human rights begin at conception.という一文における conceptionを「概念」とした誤読がありました。これでは話の流れが通らず、ここでの  conceptionは「受胎」という意味になります。
 論理的思考力があれば独学でも誤読のチェックはある程度可能です。たいていのTIMEやNEWSWEEKの記事は論理的に書かれていますので、論理的に解すことができなければ誤読している可能性大です。論理的思考力を養成するいい方法は論理的に書かれた文章をたくさん読むことです。ただ、日本の新聞の社説あたりには論理性が明快ではないものが散見されます。けっして日本語が非論理的な言語ではないにしても、論理構成にあまり留意せず筆のおもむくままに書いた「随筆」が少なくありません。そんなものを読んでも論理的思考力の養成は困難です。

 以下はTIMEの読みやすい報道記事で、いずれも論理性はしっかりしていますので論理的思考力を養成する訓練にもなると思います。

 The Chemistry of Love (TOEIC800~900点英検準1級~1級レベル)
Feb. 10, 2002
 いわゆる「その気」にさせる媚薬に関する記事です。
☆必修単熟語 vice versa, ritual, provocative, camaraderie, balk, purported

 Requiem in Orange(TOEIC800~900点英検準1級~1級レベル)
Mar. 04, 2002
 ベトナム戦争中に米軍がまいた枯葉剤の後遺症を伝える記事です。
☆必修単熟語 barren, wither, ailment, malady, class action lawsuit, verify,
gain momentum

 To Test Or Not To Test?(TOEIC800~900点英検準1級~1級レベル)
Feb. 04, 2002
 乳ガン検査の功罪を伝える記事です。
☆必修単熟語 given, feud, flawed, downplay, complication, drawback
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脱KY英語のすすめ

2008年03月07日 | 英語学習法
 「和訳して理解度を確認することなくして英語力を養成できるのか」という疑問を、訳読に馴染んだ英語教育関係者から寄せられたことがあります。たしかに、english x englishのみで達意の和訳ができるようにはなりません。しかしenglish x englishを通して英語を英語のまま理解する能力は十分養えます。

 english x englishの冒頭には以下のような練習問題があります。

① bring your hand against someone or something quickly and hard
② have something on your body
③ go from one place to another
④ take something to the requested place
A wear ( 009. She wears a ring on every finger. )
B travel ( 010. I traveled to Russia on business last week. )
C deliver ( 011. When would you like us to deliver your furniture? )
D hit ( 012. She suddenly hit me on the head. )

 ここでの正解はDABCで、絶対にDACBにはなりません。travelとdeliverはどちらも動きに関する動詞ですが、「動く」と「動かす」、自動詞と他動詞という決定的な違いがあります。こういったところがわかってはじめて正解が出せるわけです。
 四択問題の練習を重ねていけば、全く知らない単語の四択問題も正解できるようになります。

 以下はTIME,NEWSWEEK頻出単語から作成した四択問題です。

①to bring water to land through a system of pipes, DITCHES, etc. in order to make crops grow
②to have and be able to use power or influence
③to ask someone, for example a prisoner or criminal, a lot of questions in order to get information, in an angry or threatening way
④BUSINESS to develop new products or activities in addition to the ones you already provide or do
A interrogate(Ex :The suspects were *interrogated by the police.)
B wield(Ex :Multinational companies *wield enormous financial and political power.)
C irrigate(Ex :The water in Lake Powell is used to *irrigate the area.)
D diversify(Ex : The company is planning to *diversify into other mining activities.)

※ここでの正解はCBAD


以下はTIME,NEWSWEEK頻出単語から作成した六択問題です。

①something that makes you want to do something or to work harder, because you know that you will benefit by doing this
②something that is very common and harmful
③someone who tries to remove a government or leader using force
④an official order to stop communication, trade, etc. with a country that has broken international law
⑤a cruel and violent act, often in a war
⑥someone who is injured or killed in an accident or military action
A plague(Ex :the *plague of violence in America today)
B casualty : (Ex :There were no reports of *casualties from the attack.)
C atrocity(Ex :The recent *atrocities have been condemned by religious leaders all over the world.)
D rebel(Ex : Anti-government *rebels attacked the town.
E sanction(Ex : *sanctions against the countries involved in the dispute.)
F incentive(Ex : They want to stimulate growth in the region by offering *incentives to foreign investors.)

※ここでの正解はFADECB


 english x english方式による未知の単語の四択問題を出題されてすらすら解答できれば英検準1級TOEIC800点レベル、六択問題をすらすら解答できれば英検1級TOEIC900点レベルです。
 english x english方式は訳読方式よりも上達が速く、一年間で英検2級から1級までかけあがった例もありました。細部にばかりこだわる訳読方式だとどうしても全体の流れがつかめないKY英語(空気読めない英語)になりがちです。english x english方式は脱KY英語を可能にし、例文と定義文の整合性をきちんと追求するため雑な英語にはなりません。
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スラッシュ訳の効用

2008年02月11日 | 英語学習法
 2月10日のNHKの番組で、脳卒中の後のリハビリにおけるCI療法というものが紹介されていました。左手が麻痺した場合、自由に動く右手を使えないようにして強制的に左手を使わせるのがCI療法で、従来考えられなかったような機能回復につながっています。
 これは効率的な外国語習得とかなり共通性があります。母語で何の不自由もなく用が足せるにもかかわらずあえて新しい言語に挑戦するのは、人間にとって非常に不自然な作業です。日本語を母語とする人が全く異質の発想をもつ英語を学ぶ際のハードルはさらに高くなり、母語思考をいかに抑制するかが効率的な外国語習得の要諦になります。
 とはいえ、はじめから一切母語を排して外国語を習得しようとすればネイティブなみの手間と時間をかけなければなくなります。母語も使い方次第で外国語習得の助けになります。そのひとつがスラッシュ訳で、以下はenglish x englishに掲載されている例文のスラッシュ訳です。

※地下室はよい場所だ・保存するための・ワインを。

※公立の学校は取るべきだ・より寛容な姿勢を・自校の生徒に対して。

※彼は付け加えた・古代の彫刻を・彼の芸術のコレクションに。

 もしこういったスラッシュ訳が不自然で理解しにくいようであれば慣れるまで読み込んでみると、日本語を通して英語の発想を学ぶことができます。ALLINONEやenglish x englishのみならず、最近はスラッシュ訳のついた英語学習書がたくさん出ています。
 もちろんスラッシュ訳は日本語としては落第で、実際に使うことをおすすめできるようなものではありません。しかしスラッシュ訳のままで理解できるようになると、英語を英語のまま理解する段階に一歩近づきます。「自然な日本語に訳してはじめて理解できる」わけではけっしてありません。
 ただ大学入試の英文和訳問題でスラッシュ訳は避けたほうが無難です。自然な日本語にさせないことには気が済まない化石英語の信奉者が出題者や採点者にいそうな場合は、それに合わせるしかないでしょう。しかし外国語習得という観点からすれば、直訳が満足にできない受験生に意訳を求めるような大学入試問題は有害無益です。センター試験は良問が増えたとはいえ、その他の大学入試英語にはまだまだ改善の余地があります。せめて、スラッシュ訳を要求するような入試問題が登場することを望まずにいられません。
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単語が先か?定義文が先か?

2008年02月04日 | 英語学習法
 前回「例文を読ませてから英語による単語の定義を選ばせるセンター試験の新傾向英語問題と、単語の定義を英語で読ませてから単語を含んだ例文を選ばせるenglishxenglishは、順序が逆になっているだけで発想は共通しています」と申し上げました。しかし、英英辞典を利用した問題演習にあたって「単語が先か?定義文が先か?」というのは重要な問題です。
 ためしに今年のセンター試験で出題されたpoachという単語を含む四択問題をロングマンオンラインから二種類作成してみましょう。

◆①~④の定義文をA~Dの単語と合わせてください。
①to understand something that is complicated or difficult
②to illegally catch or shoot animals, birds, or fish, especially on private land without permission
③to officially suggest someone or something for an important position, duty, or prize
④to make someone think and behave exactly as you want them to, by skilfully deceiving or influencing them
A nominate(Ex : Ferraro was the first woman to be nominated for the job of vice president.)
B comprehend(Ex : She cannot comprehend the extent of the disaster.)
C manipulate(Ex :You have the constant feeling you are being manipulated.)
D poach(Ex : Deer have been poached here for years.)

◇①~④の単語をA~Dの定義文と合わせてください。
①comprehend(Ex : She cannot comprehend the extent of the disaster.)
②poach(Ex : Deer have been poached here for years.)
③nominate(Ex : Ferraro was the first woman to be nominated for the job of vice president.)
④manipulate(Ex :You have the constant feeling you are being manipulated.)
A to officially suggest someone or something for an important position, duty, or prize
B to understand something that is complicated or difficult
C to make someone think and behave exactly as you want them to, by skilfully deceiving or influencing them
D to illegally catch or shoot animals, birds, or fish, especially on private land without permission

 解答はいずれもBDACです。◆が◇よりも優れているのは、たとえ日本語の意味を知っている単語であろうとも、英語の定義文を読んで状況を想像する訓練ができることです。
 to illegally catch or shoot animals, birds, or fish, especially on private land without permissionという定義文を読んで、鳥獣や魚を違法にゲットしている絵を描ければしめたものです。これに対して◇では、poachという単語の「密漁する」という日本語の意味を知っていればどうしても日本語先行の英語学習になり、英語思考力の効率的養成は難しくなります。
 english x englishでは◆の「単語の定義を英語で読ませてから単語を含んだ例文を選ばせる」方式を採用しています。冒頭の問題にimagime=form a picture of something in your mindをもってきたのは、定義文を読んで状況をimagineするのが何よりも重要と考えたからです。この訓練を重ねることでリーディングにもリスニングにも有効な英語思考力を効率的に養成できます。
 




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「発信型英語」の落とし穴

2008年01月07日 | 英語学習法
 「読む・聞く・書く・話す四技能のバランスのとれた養成」といった話を耳にすることは少なくありません。ただこれはかなり問題の多い英語指導法で、「読む・聞く」というインプットが不十分な段階で「書く・話す」といったアウトプットを本格的に始めてしまうと、悪い意味で独創的な英文を量産することになってしまいます。
 これに対してインプットが十分であれば「発信型英語」の習得はスムーズにいきます。母語であれ外国語であれ人間が発信する言葉の圧倒的多数は既出表現です。したがって、頻出パターンを覚えて真似して使えば実用的には全く問題ありません。さらに大量インプットを通して語感が身につきますから、書くのであれ話すのであれ自分の作る英文を修正することができます。
 優れた英語の使い手は満々と水を湛えた水力発電ダムに似ています。しっかりした基礎構造と大量インプットが安定したアウトプットには欠かせません。大多数の英語学習者は、文法という基礎構造の弱さとインプット不足で伸び悩んでいることが多いです。
 インプットに当たって難しいものを選ぶ必要はありません。日本語を介在させないで理解できるやさしい英文で十分です。英英辞典も非常に優れた英語インプット教材ですが十分に活用されているとは言い難いのが現状です。englishxenglishにはやさしい英語による重要単語の定義、英英辞典によく登場する言い回しを集めてみました。読者からは「前はLongman英英の定義をちょっと見ただけで怯んでましたが、これを3ヶ月聞き続けてからは英英辞典に対する抵抗がなくなりました。」という声を頂いています。
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英語学習の急所

2007年12月27日 | 英語学習法
 音読の巧拙とともにわかりやすい英語力のバロメーターは語彙力です。「英語力はあるのに語彙力は乏しい」といったことはまず考えられません。語彙力の弱い状態で文法や解釈に取り組んでも効率の悪いことはなはだしく、リスニングにおいても知らない単語は聴きとれません。逆に語彙力がしっかりしていれば、文法や解釈、そしてリスニング能力もスムーズに伸ばしていくことができます。TOEICスコアも語彙力との高い相関性が認められています。
 ただだからといって英単語の意味をやみくもに日本語で覚えていけば英語力が伸びるかというと、そうではありません。単語の意味だけではなくどんな文脈で使われるかもしっかり理解して、はじめて使い物になる語彙力が得られます。日本語を介在させずに単語の定義を言えるようだと完璧です。
 こういった本物の語彙力を養成するには、遠回りに見えても、英語による英単語の定義を確認しつつ多くの用例に触れて語彙力をつけていくのが一番の近道です。
 english x englishは以下のように、英語による定義と例文で単語をはさみうちにして理解する方法を採用しています。

 ※①~④の定義に合う単語をA~Dより選んでください。

① bring your hand against someone or something quickly and hard
② have something on your body
③ go from one place to another
④ take something to the requested place
A wear(Ex : She wears a ring on every finger.)
B travel(Ex : She traveled to Russia on business last year.)
C deliver(Ex : When would you like us to deliver your furniture?)
D hit(Ex : She suddenly hit me on the head.)
(ここでの正解はDABC)

 こういった練習を通して日本語を介在させない英語力の基礎を身につければあとの英語学習が楽になるのは、english x englishをテキストにした英語研修等で実証済みです。とはいえ、「すべての段階で、自分で考えることが要求されていて楽しく、ついつい学習が進んでしまうことに気づきました」「日本語を介さずに英文が理解でき、勉強するのがとても楽しい」といった声をenglish x englishの読者から多数お寄せいただいています。


 
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背景知識の必要性

2007年11月30日 | 英語学習法
 今年物故した小田実氏には、作家、市民運動家に加えて英語教育者という一面もありました。「小田実の受験教育」という本の中には「同時通訳の神様」と呼ばれた國広正雄氏との長大な対談が収録されていて、「校長さんとか、教頭とか、地方の教育委員会の人たちに会うと、ほとんど異口同音に『世の中に英語の先生ぐらい英語のことにしか興味を示さない人たちはいない』と言うわけです。」という國広正雄氏の言葉が出てきます。

 もちろんすべてがそうではないにせよ、「英語のことにしか興味を示さない」ようなことだと英語も伸び悩むことが多いです。人間社会の営みを対象に言語が使われている以上、背景知識があるのとないのでは理解の度合いに雲泥の差がついてしまいます。一例を挙げますと最近のNEWSWEEKには、Houses of the Hiddenという北朝鮮におけるキリスト教弾圧を伝える記事がありました。

It's worth noting, however, that Pyongyang's leaders themselves have clearly learned a lot from Christianity.

という指摘の後に、10 commandments それからself-criticism sessionsという言葉が出てくる文が続きます。前者が「十戒」、後者が「自己批判」であり、そのイメージがつかめていれば記事の理解度は深まります。
 「小田実の受験教育」には、「私はそんなに英語読めないけれど、いろんなことを知ってるわけです。だから英語の達人より読める場合がたまたまある。それは総合的知識で読んでいるのじゃないかと思うのです。」という小田氏の言葉がありました。英語が使えるようになるためのひとつの有効な方法論だと思います。
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贅沢な英語学習

2007年11月13日 | 英語学習法
 各種英語試験には特徴があります。たとえばTOEICでは実用文が出題され、実用英検では時事的な英文が出題されます。実用文が嫌いな英語学習者がTOEICを受け続けても成果はあまり期待できませんし、時事英語が嫌いな英語学習者が実用英検を受け続けてもあまり成果は期待できません。逆に、好きなスタイルの英文が出題される試験ならば頑張っただけの成果が期待できます。これは、美味しいと思って食べれば栄養吸収もよくなるという話と似ています。

 私は時事英語、とりわけタイムエッセイのような論説記事を読むのが大好きで、TOEICに出るような実用文にはあまり興味が持てません。しかし実用英検1級に合格した直後に何の準備もなしに受けたTOEICは895点でした。自慢になるようなスコアではありませんが、TOEIC向けの勉強をしなくてもそれなりの点がとれる一例です。食べものの好き嫌いは健康に悪影響を与えるとはいえ、英語教材を好き嫌いしても特に弊害はありません。好きな英語をたくさんインプットすることで、苦手な英語もそこそこに理解できるようになります。

 おすすめしたいのは考える要素を含んだ英語です。最近のTIMEFORKIDSの
「New school rules help, but kids must learn to choose good foods」という記事では、人間が砂糖や塩や脂肪を好むようになった理由がわかりやすく説明されていて興味深いです。

 この記事には文法的にも面白い英文が出てきます。

 A new study found that nearly 98% of food commercials that young children see on TV are for foods that are high in--you guessed it--salt, sugar or fat.

 ここで最初のthatは接続詞、二番目のthatは関係代名詞の目的格、三番目のthatは関係代名詞の主格です。こういった生きた英文から英文法を学べば、試験対策本や問題集で学ぶよりもはるかに強力な英文法力を身につけることができます。
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