英検準1級&東大・京大・早慶の英語(英単語)は英英方式で突破できる!

英英思考を制するものは英語を制す。英英辞典とネイティブ向け読み物への早期移行が異次元の高速学習を可能にした。

英英辞典の音読筆写

2007年08月03日 | その他
「英英辞典を読むのは面白い」という英語学習者は少なくありません。実を言いますと私もそのひとりで、覚えようとしたわけではないのに覚えてしまった定義がいくつかあります。

enjoy = to get pleasure from something
prepare = to make something ready for use
handle = to take action to deal with a dificult situation

 以上すべてマクミラン英英辞典の定義で、handleの定義のように、take action とdeal withというふたつの重要イディオムを含んだものもあります。このほかにも、数式のようにコンパクトで的確な定義が英英辞典にはたくさんあり、「博士の愛した数式」という小説を読んだ際には、登場人物の気持が少しわかったような気になりました。
 前回、「好きなものを読むこと」の効果を御紹介しました。英英辞典が「好きなもの」になれば英語の上達は加速されます。

けっして無理に好きになる必要はありませんが、英英辞典を「食わず嫌い」するのはあまりにももったいない話です。慣れ次第でたいていの人が読めるようになるのが英英辞典です。

 おすすめしたいのが英英辞典の「音読筆写」です。英検1級に合格する直前の三ヶ月、私は一日20~30の単語をロングマン英英辞典で引いて、音読しながらノートに書き写しました。定義語はすべて基本的なものばかりで英検一級語彙問題に出題されるようなものは皆無です。しかし、2~3千語の定義の音読筆写を終えた頃にはロングマン英英辞典の定義文が速く正確に読めるようになっていました。この英語感覚は長文読解で大いに役に立ちます。

複雑な英文もつまるところは単純な節や句の組み合わせでできているわけで、英英辞典の定義文のような短い英文を瞬時に正しく理解できる英語頭があれば、長文読解が楽にならないわけがありません。逆に言えば、英英辞典が読めないようでは複雑な長文はいつまでたっても楽に読めないということになります。

PS
 次週より月、金の更新とし、8/6(月)は都合により休載します。

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好きなものを読むこと

2007年08月01日 | その他
 二十年近く前の週刊朝日に、丸谷才一氏による「日本語相談」という連載がありました。感心したあまりいまでも時々読み返すのは、「論文を上手に書くための方法は?」という問いかけに対する解答です。

 (引用開始)「88,6,10週刊朝日より」
 論文や感想文が上手になるにはどうすればいいか。答えは簡単です。上手な論文や感想文をたくさん読めばいいのです。あるいは、それしか方法がない。
 文章というのは変なものですね。読むだけで上達するんだから。これはほかの芸と違うところだと思います。たとえば名人が踊りを踊るのをいくら見たって、こっちがきれいに踊れるようにはならない。唄だって同じですね。ところが文章はただ読んでいるうちに、自然とコツがわかって来る。
 ですから、とにかく読むこと。しかも文章というのは、いくら世評が高くても自分が感心しなければ駄目で、自分が本当にいいと思ったものからでなければ、学び取ることができない。そういう文章に出会うためには、うんとたくさん読まなければなりません。
(引用終了)

 外国語に関しても「読みこんでいけば書ける」ようになるかどうかはさだかではないものの、読みこまずに読解力を伸ばすことができないのはたしかです。
感心できることの多い筆者を見つけられればしめたもので、何度も感動を与えてくれた筆者ならば「とにかく最後まで読み通してみよう」という気になり、多少難しい英文でも読めてしまったことが何度となくありました。
 気に入りの評論家を見つけるのもいい方法です。英語とは別ですが、音楽評論家吉田秀和氏の文章に私は深く傾倒し、いくつかの音楽作品に開眼しました。ささやかながら私もTIMEFORKIDSで面白いと思った記事の紹介を始めました。ご覧頂ければ幸いです。(http://www.english-by-english.com/TFK/contents.html)
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暗記の効用と限界

2007年07月30日 | その他
 昇進の条件にTOEICスコアを要求する企業が増えています。そういった際にとりあえずスコアを上げるための方策として、頻出単語の意味を日本語で暗記してしまうのはある程度有効です。ただこの方法の欠陥は、一時しのぎにはなっても本質的な英語力向上にはつながらないことです。一生懸命試験勉強してTOEICスコアは上がったけれども一向に英語が使いこなせないというビジネスマンの悲喜劇は少なくありません。

 言語を習得するにあたって、単語の意味を暗記するだけではなかなか使いこなせるようにはなりません。考えてやっと意味がわかった言葉、感動した言葉、等々は、機械的に暗記した言葉よりもはるかに記憶に定着します。
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簡単で有効な提案

2007年07月27日 | その他
 入試で英英辞典が使えるようになれば日本人の英語力は大いに向上するはずです。受験生は必死で英英辞典を使いこなせるよう努力するはずで、これに優る英語勉強法はなかなかないでしょう。

 まあそうなる見込みは当分なさそうですので、簡単で有効な試験対策を御紹介します。

どんな英語試験を受験するのであれ、英英辞典を片手に過去問に当たるのはきわめて有効な試験対策になります。

試験本番で英英辞典は使えないとはいえ、日常的に英英辞典を使ってきた受験者と英和辞典しか使わなかった受験者では、英語感覚において大差がつきます。そして最近は、単語の知識ではなく英語の思考力を問う問題が増えつつあります。
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英語学習者にとっての良問とは?

2007年07月25日 | その他
 日本語の発想から脱却できない和文英訳や英文和訳では英語の発想を体得できず英語学習者にとっての良問となり得ないことは、いままで論じてきた通りです。和文英訳や英文和訳は英語力を測る便利な手段にはなっても、英語力をつけるのに適した手段ではありません。

 最近の実用英検長文やTOEICにみられるような英問英答がベストかというと、必ずしもそうではありません。難問になればなるほど受験者は設問を和訳して考えがちだからです。それよりは長文に組み込まれた整序問題、さらには適語補充問題の方が学習者の英語思考力を養成できます。
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2007年センター入試

2007年07月23日 | その他
 今年はセンター入試の出題傾向が大幅に変わりました。「良問化」と見ていいと思います。長文はいずれも具体的な内容で、あのレベルの英文を多読すれば受験生の英語力も伸びるはずです。今まで大方の受験生が日本語に訳して考えていたであろう、つまりは悪問の最たるものであった文整序問題がなくなりました。「センター入試英語対策」などしなくても「英語を英語のまま理解する学習」をしっかりしていれば正解できる問題がほとんどです。

 新傾向の、altruismという高度な単語を含む英文を読ませてaltruism(利他主義)の意味を問う問題は、知識ではなく英語の思考力を問うもので、普段から英英辞典に親しむのが最良の対策になります。

 ただ討論を題材にした英文が、問題の長所と短所を律儀に挙げるものの結論が曖昧という、典型的な日本人の意見表明になっていたのが惜しまれます。

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やってはいけない種類の整序問題

2007年07月20日 | その他
 整序問題は有効といっても、七語整序、はなはだしい場合十語整序問題といったものまで問題集にはあります。こういったものに取り組むのは時間の浪費でしかありません。なぜならば、問題がいたずらに複雑になるほど「英語の発想」を学ぶ機会が減るからです。センター入試においては2007年からは文整序問題がなくなり、これは英断だったと思います。

 enjoy = ( from / get / something / pleasure )のような四語整序問題でなくても、三語整序問題から英語の発想は学べます。

 たとえば、
enjoy = get ( from / something / pleasure )
という整序問題を出題すると、
get ( something from pleasure)
と答える日本人英語学習者が多いです。
これはおそらく「何かから喜びを得る」という日本語の語順に引きずられた発想で、
get ( pleasure from something)
としなければ英語として意味をなしません。

 ネット上のロングマン英英辞典を使えば、自分のレベルに合った整序問題集をたやすく無料で作れます。大学入試には複雑な整序問題が出題されるとはいえ、英英辞典の定義文から作成した四語整序問題がすらすらできる大卒者は少ないです。
「やさしいものを速く確実にできるようにしていくこと」が、日本語を介在させずに英語を理解する「英語頭」を作る秘訣です。
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整序問題の効用

2007年07月18日 | その他
 英語のインプットが不十分な段階で和文英訳に取り組むと、悪い意味での独創性に満ちた英文が量産されます。はなはだしい例ですと、夫をmasterと英訳した例がありました。

「英作文の極意は英借文である」と言われるように、言語表現というものはそもそも保守的なものです。内容はいくら独創的でもよいにしても、表現方法が突飛では相手にされません。

 ちなみに自然科学で数々の独創的な業績を残したアインシュタインは、教育に関してもEducation is what remains after one has forgotten everything he learned in school.(教育とは、学校で習ったことをすべて忘れてしまった時に残っているもののことだ)という名言を残しています。大胆な考えでありながら、英語はきわめてオーソドックスです。
 オーソドックスな英語を習得するには、下手に和文英訳などやるよりも整序問題で英文の型をたたき込む方がはるかに効率的です。

 english x englishの練習問題として

enjoy= (from / get / something / pleasure)

といった整序問題(※ここでの正解は、enjoy= get pleasure from something)を作成する以前から、私は英英辞典の定義文の整序問題をたくさん試作してきました。その結果伸びたのは、英作文能力や英文法能力だけではありません。問題作成を通じて英語の語順を体で覚えた結果、英語の語順のまま英語を理解できるようになり、英文解釈の速度と精度が増しました。

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基本の基

2007年07月16日 | その他
 このブログの筆者は仙台市在住で海釣りを趣味にしています。残念ながら連休は台風のため家にひきこもり、包丁を研ぎました。最近は図書館で料理ビデオが借りられるので、その気になれば料理の独習は十分可能です。魚をおろす必要にかられて出刃や柳刃の使い方を覚えて痛感したのは、「包丁研ぎ」という料理の基本の大切さです。包丁が研げるようになれば包丁の構造がわかりますから、料理の腕は格段に上がります。そして「包丁研ぎ」はけっして難しい技術ではなく、ちょっと練習すれば誰でもできるようになります。

料理における「包丁研ぎ」に匹敵する英語学習の基本は、英英辞典を読む技術でしょう。ネイティブにわかりやすいように説明したものが英英辞典の定義である以上、英英辞典はネイティブの発想の宝庫と言っても過言ではありません。
最近は、ワードパワー英英和辞典のような英英辞典への橋渡し教材も出ていますのでおすすめです。ワードパワー英英和辞典は英語による英単語の定義と日本語訳を併記しているスグレモノです。ただ惜しむらくは日本語訳が後戻り訳で、英語の語順通りにはなっていません。

english x englishは、英単語の定義文のスラッシュ訳をつけることで英語による定義を英語の語順のまま理解することを目指しています。英英辞典を読む技術というものはそれほど高度なものではなく、ネイティブの発想を素直に受入れることさえできれば誰でも習得できます。英英辞典が使えるようになると英語の発想が身につきますから、英語のキレが格段によくなります。
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お金をかけない英検合格法

2007年07月13日 | その他
 大学入試よりはるかに素直な問題が出題されるのが実用英検とはいえ、大きな欠点があります。
それは一次合格ラインが六割前後であるため、基礎が未完成なまま上の級を受験してしまうシステムになっているということです。
たとえば、実用英検3級では中学卒業程度の問題が出題されるとはいえ、3級合格者の大半は中学英語が不完全です。客観式の一次試験で六割の得点でも合格できるということは、確信をもって正解できた問題が五割程度でも受かってしまうということです。その結果受験生は上に行くほど伸び悩む結果、毎年250万人が実用英検を受験する構図になっています。もし実用英検の一次合格ラインが八割程度に上がれば、同じ級を何度受けても受からないという英検難民は激減するはずです。

 すでに合格している級のレベルの英語を徹底マスターするのが、「お金をかけない英検合格法」です。
このことに気づいてようやく私は英検1級に合格し、英検1級より一ランク上の国連英検特A級には一度落ちただけで合格しました。この対策はあらゆる級に有効です。3級に合格したい中学生には4級レベルの英語をマスターすること、2級に合格したい高校生には準2級レベルの英語をマスターすることを助言して、ほとんどの場合いい結果が出ています。

 中一終了時点で5級の英語を完璧にし、中二終了時点で4級の英語を完璧にし、中三終了時点で3級の英語を完璧にし、高一終了時点で準2級の英語を完璧にし、高二終了時点で2級の英語を完璧にするような確実な学習を重ねていけば、高三で準1級合格は十分可能です。
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