中国当局は超長期国債の発行を決定したが、見えてくるのは政府の窮状だ。資料写真 (Photo credit should read GREG BAKER/AFP via Getty Images)
5月13日、中国国務院はビデオ会議を開催し、超長期特別国債(償還期間が20年、30年、50年のもの)の発行に関する動員を行った。中国当局は3月の『政府活動報告』で、今年から数年にわたって超長期特別国債を発行し、「国家の重大な戦略実施と重点分野の安全能力の構築」に用いる計画を発表した。今年はまず1兆元(およそ22兆円)を発行し、政府性基金予算に組み入れるが、赤字には計上しない。
2023年の第4四半期には、当局が1兆元の国債を増発し、無償給付の形で地方政府に分配した。名目は「災害後の復旧・再建と防災・減災能力の向上」であり、元本と利息の返済は中央政府が負担する。この1兆元の国債は特別国債として管理されるが、赤字として計上されたため、2023年の全国財政赤字は3.88兆元から4.88兆元に膨れ上がった。中央政府の財政赤字は3.16兆元から4.16兆元に増加し、財政赤字率は3%から約3.8%に高まった。
これらの動きを受けて、世論は中国共産党が「中央政府のレバレッジをかけている」と考えているようだ。その理由として挙げられるのは、以下の3点だ。
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