教育のとびら

教育の未来を提言 since 2007
presented by 福島 毅

悩み相談の対象の主体は本人というのをリマインド

2024-09-20 | 研修・セミナー・講演など

フォレスト大楽というコミュニティで、コーチング講座の講師を担当しています。

コーチングというよりも、悩み相談への対処方法といった方が近いかもしれません。コーチング演習では、コーチ役・クライアント役・観察者を置いて、それぞれクライアント役が悩みを持ち込みコーチが解決していきます。

さて、昨夜の公式コーチング練習会での気づきのシェアです。
人の悩みには、きわめて個人的なものから、身近や職場の人との人間関係、所属する組織に関するもの、地球規模での悩み(環境・格差・戦争等)多岐にわたります。ここでありがちなのが、”悩み自体の内容(コンテンツ)自体”にフォーカスしてしまうということです。

例えば、親子関係について親の立場で相談したとしましょう。お子さんがゲームばかりしているという悩みが持ち込まれたとき、ついコーチとしてはクライアントの親御さんといっしょに、「ゲームをしすぎないようにするための方策」を考えがちですよね。まぁその対策を一緒に考えてあげるのも一考ではありますが、本質は実はそこではありません。
なぜ親がその問題に関心を持っているのか、どんな自分のあり方があるから、それを問題だと思い、どう解決したいと思っているのかという親御さんの生き方・あり方・ものの捉え方や考え方が背景にあり、そこ(つまり相談者本人)にフォーカスを置くべきところなのです。

もう一つ。もっと広い悩みで、相談者が、加速する地球温暖化についてなんとかならないかという相談を持ち込んだとします。するとコーチは、個人でできること、社会でできることなどを一緒になって考えていこうとするかもしれません。コーチにとって専門でないかもしれない捉えどころのない地球環境をどうするかというところにはまると「うーん」となってしまうことでしょう。しかし、これも本質は、なぜ相談者がそこに関心があり、どうしていきたいと思っているのか、どういう社会の実現を目指そうとしているのか、地球環境をどうするかのテーゼの前に、その前に立っている相談者本人の本音にコーチはフォーカスしていきます。そうしたスタンスでの対話の中で、本人が本質に気づき、次の行動を思いついたり、大切なアイデアを想起する可能性が高いのです。

まとめてみます。コーチングで大事なこと、それはクライアント自身の在り方・生き方・考え方・行動などにフォーカスすること。そこに関心を向けること。その対話のプロセスの中で、具体的に相談内容自体に関連するコンテンツに関しての悩み解決が浮き彫りになっていくことでしょう。

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