耳順庵日記

60歳を超えて、生き馬の目を抜く首都圏の生活にカムバックした。
浦安太郎が見た、都会の意外な側面を綴ってみたい。

母が逝った

2016年12月08日 11時50分21秒 | 思い出
 母が逝った

 これまで、誕生日、母の日や敬老の日に花を送っていた。

 例え遠くに離れていても、惚けてしまって何も解らなくても、
今年はこうしてあげよう、こんな話をしよう、と考えたもの
だが、もうそれが出来ない。
 此からは、残っている思い出が、日々薄れて行くだけだ。

 人が死ぬと言うことは、そういうことだろう。



2008年3月
     健やかに笑み多かれと春の蘭

2009年9月
     秋の野の花のかんばせ偲びつつ

2010年3月
     花も雲も言祝げ母のこの良き日

2011年3月
     満開のミモザの如く母卒寿

2011年9月
     虫の音やいと穏やかに老いてあれ
     天高く泰然自若と老い居たし


2012年5月
     来年も又この赤き花贈りたし

2012年9月
     名月に映して見たし母の笑み
     曼殊沙華ああ父の事母のこと


2013年3月
     桜咲く母の笑顔に色添えて
     春よ来いホームの部屋の窓辺にも


2014年3月
     この笑顔古木の梅にさも似たり
     紅梅や笑顔の似合う母なりき


2015年3月
     菩提寺や彼岸は母の日なるらむ

2016年3月
     花よ咲け我が不死鳥に笑み運べ

2016年12月
 95歳の天寿を全うして、天国の父の側に安らかに
旅立った

     冬の葬弥陀の教えも土地訛り
     大輪の菊奉らむと思ひしに  蛙蝉


 合掌


最新の画像もっと見る

コメントを投稿