耳順庵日記

60歳を超えて、生き馬の目を抜く首都圏の生活にカムバックした。
浦安太郎が見た、都会の意外な側面を綴ってみたい。

成田山詣で

2018年02月19日 14時07分31秒 | 大人の遠足

 立春の次の日に、成田山新勝寺にお詣りした。

 総武線西船橋から京成船橋まで歩き、京成特急に乗るつもりだったが、
京成線が人身事故で乱れているというので、千葉駅から成田線に乗った。
 JR成田駅は、提灯を掲げて雰囲気を出していたが、節分の豆撒きが
終わったので、参道にはパラパラしか人が居ない。



 11時前だから土産物屋もまだ準備中で、少し寂しい。
 表参道は、上町・仲町・本町と、雰囲気の異なる3つのエリアに
分かれる。上町の、歴史ある老舗の名店が開店準備している中で、
長命泉の幟を見つけた。



 店に入ると、節分絞りの新酒が並んでいる。



 4合ビンを1本買って、その場でみんなで呑んだ。フルーティで
甘くて香りが強くて、アルコール19.5度。美味かった。



 仲町は、うなぎ屋と漬物屋が並んでいる。
店先でうなぎを割いて串を打って、炭火で焼いている店も多い。
予約はできないとのことなので、見当を付けておいて、参拝後に
食べることにした。






 本町の総門前で記念撮影して、境内に入った。


 ホームページの推奨見学コースによると、15-20分で一周
できそうだったが、ボランティアの説明員が居るとのことだった
ので、頼んでみることにした。女性の説明員が来て、1時間コース
にしますかそれとも1時間半にしましょうか?という。意味が
理解できなかったが、うなぎが気になるので短い方にした。

 しかしすぐに意味が分かった。隅っこにある不動明王の石碑の前で
説明が始まったが、なんとそこだけで10分以上かかった。


 昔、成田山は男性が講を組んで、江戸から2泊で来たこと、
したがって門前町は男が喜ぶ店が多かったこと、女性は
この石碑の不動明王の拓本を自宅で拝んでいたこと、などと
詳しい説明を延々と続ける。三重塔でも経堂でも鐘楼でも
そんな調子で詳しい説明が続く。
1時間コースにして良かったな、とみんなで感心していた。


 浦安から来たという話をしたら、彼女は40年前に浦安
中学校の教師をしていたとのこと。一気に親しくなった。

 額堂の奥に、真新しい弘法大師の銅像が有った。彼女に
よると、延暦寺から不動明王の像を持ち出したのが弘法大師で、
この地に祭って祈願すると、平将門の乱が平定したので、
この像を本尊にして寺を作り、新勝寺と名付けた、その縁で
この銅像が有る、という。


 それにしては、弘法大師由来のお堂や施設が無いのは何故
だろう?と思っていたが、後で調べたら不動明王の像を持ち
出したのは、開山の師で、その像を刻んだのが弘法大師と言う
伝説が有るだけ、とのこと。


 そんなこんなでうなぎ屋についたのは12時半。10分ほど
待ったがまず漬物をつつきながら熱燗。


 うな重は、潮来の方が美味かったような気がする。
食べ終わるころには満員だった店内も、空席が目立つ
ようになった。


 帰りは、おいしい煎餅屋が有るので、裏道を行こうと
強く主張する人が居たので、また総門前まで戻った。
裏道は土産物屋も見物する処も無いただの裏道で、目的の
煎餅屋もお休みで詰まらなかった。


     節分の後の祭りの新勝寺
     梅の香も鰻に負ける不風流
     成田には酒と鰻と梅の花   蛙蝉



 天気が良い暖かな日で、ゆっくりと散歩を楽しむことが
出来た。


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