野の花 庭の花

野の花や山の花は心を慰めてくれます。庭園に咲き誇る花は心をはなやかにしてくれます。

おとなしいアプリコット色のバラ「クローダ・マグレディ」(秋バラ・シリーズ20-138)

2021年03月28日 13時36分25秒 | 

おとなしいアプリコット色のバラ「クローダ・マグレディ」。高芯咲きの中輪で、花芯から薄い黄色が染み出るかのように花全体を照らし出している。

(2020年秋 川崎市)

 

バラ「クローダ・マグレディ」

クローダマグレディ (Chlodagh McGredy) は、アプリコット色の高芯咲きで落ち着いた雰囲気のバラです。派手さはないが、とても上品な花色で樹形のバランスがよい品種です。

作出国:ニュージーランド
作出年:1991年
作出者:Samuel Darragh McGredy 4世
系統:[HT] ハイブリッドティー
交配:Miriam × Aotearoa
咲き方:四季咲き
花形:高芯咲き
花径:小中輪(花弁数17~25枚)
香り:微香
樹形:直立性
樹高:110cm

■春バラシリーズ 
全体のリストはこちらをご覧ください

■秋バラシリーズ
「ひなまつり」(秋バラ・シリーズ20-001)
「ルージュ・ロワイヤル」(秋バラ・シリーズ20-002)
「栄光」(秋バラ・シリーズ20-003)
「天津乙女」(秋バラ・シリーズ20-004)
「ムーン・シャドウ」(秋バラ・シリーズ20-005)
「セプタード・アイル」(秋バラ・シリーズ20-006)
「リッチフィールド・エンジェル」(秋バラ・シリーズ20-007)
「シスター・エリザベス」(秋バラ・シリーズ20-008)
「ザ・シェパーデス」(秋バラ・シリーズ20-009)
「スキャボロフェア」(秋バラ・シリーズ20-010)
「アン・ブリン」(秋バラ・シリーズ20-011)
「ザ・ダーク・レディ」(秋バラ・シリーズ20-012)
「ワイルドイブ」(秋バラ・シリーズ20-013)
「モンパルナス」(秋バラ・シリーズ20-014)
「うらら」(秋バラ・シリーズ20-015)
「ザンブラ」(秋バラ・シリーズ20-016)
「ドゥフトゴールド」(秋バラ・シリーズ20-017)
「ブルー・パフューム」(秋バラ・シリーズ20-018)
「希望」(秋バラ・シリーズ20-019)
「カリーナ」(秋バラ・シリーズ20-020)
「カリンカ」(秋バラ・シリーズ20-021)
「ローズ・ゴジャール」(秋バラ・シリーズ20-022)
「薫乃」(秋バラ・シリーズ20-023)
「デンティベス」(秋バラ・シリーズ20-024)
「プスタ」(秋バラ・シリーズ20-025)
「サマー・ドリーム」(秋バラ・シリーズ20-026)
「青龍」(秋バラ・シリーズ20-027)
「マチルダ」(秋バラ・シリーズ20-028)
「ブライダル・ピンク」(秋バラ・シリーズ20-029)
「チェリッシュ」(秋バラ・シリーズ20-030)
「サプライズ」(秋バラ・シリーズ20-031)
「バニラ・パフューム」(秋バラ・シリーズ20-033)
「ゾンネンキント」(秋バラ・シリーズ20-034)
「アビゲイル」(秋バラ・シリーズ20-035)
「サラトガ」(秋バラ・シリーズ20-036)
「ファラオン」(秋バラ・シリーズ20-037)
「賛美」(秋バラ・シリーズ20-038)
「ホワイト・マジック」(秋バラ・シリーズ20-039)
「ジョン・F・ケネディ」(秋バラ・シリーズ20-040)
「乾杯」(秋バラ・シリーズ20-041)
「夢香」(秋バラ・シリーズ20-042)
「薪能」(秋バラ・シリーズ20-043)
「田毎の月」(秋バラ・シリーズ20-044)
「桜乙女」(秋バラ・シリーズ20-045)
「麗らかなメロディ」(秋バラ・シリーズ20-046)
「イーハトーブの光」(秋バラ・シリーズ20-047)
「レッド・グローリー」(秋バラ・シリーズ20-048)
「ラヴィーニア」(秋バラ・シリーズ20-049)
「つるリトルアーティスト」(秋バラ・シリーズ20-050)
「エメラルド・アイル」(秋バラ・シリーズ20-051)
「つるスーパースター」(秋バラ・シリーズ20-052)
「リモサ」(秋バラ・シリーズ20-053)
「夢で逢えたら」(秋バラ・シリーズ20-054)
「ピンク・シフォン」(秋バラ・シリーズ20-055)
「かざぐるま」(秋バラ・シリーズ20-056)
「ポンポネッラ」(秋バラ・シリーズ20-057)
「メフィスト」(秋バラ・シリーズ20-058)
「ジャルダン・ドゥ・フランス」(秋バラ・シリーズ20-059)
「シック」(秋バラ・シリーズ20-060)
「錦絵」(秋バラ・シリーズ20-061)
「ラバグルート」(秋バラ・シリーズ20-062)
「ラッキーダック」(秋バラ・シリーズ20-063)
「グランドホテル」(秋バラ・シリーズ20-064)
「花霞」(秋バラ・シリーズ20-065)
「ふれ太鼓」(秋バラ・シリーズ20-066)
「エリドゥ・バビロン」(秋バラ・シリーズ20-067)
「ローズマリー」(秋バラ・シリーズ20-068)
「ジュビリー・セレブレーション」(秋バラ・シリーズ20-069)
「ケニギン・ベアトリクス」(秋バラ・シリーズ20-070)
「クイーン・マザー」(秋バラ・シリーズ20-071)
「ラセビリアーナ」(秋バラ・シリーズ20-072)
「ウィミー」(秋バラ・シリーズ20-073)
「ミランディー」(秋バラ・シリーズ20-074)
「グラナダ」(秋バラ・シリーズ20-075)
「アーティストリー」(秋バラ・シリーズ20-076)
「恋結び」(秋バラ・シリーズ20-077)
「花山吹」(秋バラ・シリーズ20-078)
「ルイの涙」(秋バラ・シリーズ20-079)
「ライラック・ビューティー」(秋バラ・シリーズ20-080)
「キャラメル・アンティーク」(秋バラ・シリーズ20-081)
「キャスリン・マグレディ」(秋バラ・シリーズ20-082)
「サラバンド」(秋バラ・シリーズ20-083)
「カウンティフェア」(秋バラ・シリーズ20-084)
「せいか」(秋バラ・シリーズ20-085)
「ホーム&ガーデン」(秋バラ・シリーズ20-086)
「アプリコット・ネクター」(秋バラ・シリーズ20-087)
「いわての春」(秋バラ・シリーズ20-088)
「アブソリュートリー・ファビュラス」(秋バラ・シリーズ20-089)
「ホームラン」(秋バラ・シリーズ20-090)
「ブランシュ・マルラン」(秋バラ・シリーズ20-091)
「ノクターン」(秋バラ・シリーズ20-092)
「ライラックタイム」(秋バラ・シリーズ20-093)
「マダム・メラニー・スペール」(秋バラ・シリーズ20-094)
「モンテスキュー」(秋バラ・シリーズ20-095)
「ベタータイムズ」(秋バラ・シリーズ20-096)
「ヴィオレーヌ」(秋バラ・シリーズ20-097)
「フランシーヌ」(秋バラ・シリーズ20-098)
「モロッコ」(秋バラ・シリーズ20-099)
「ミシェル・メイアン」(秋バラ・シリーズ20-100)
「ウェンディ カッソンズ」(秋バラ・シリーズ20-101)
「シャノン」(秋バラ・シリーズ20-102)
「シンセラ」(秋バラ・シリーズ20-103)
「オフェリア」(秋バラ・シリーズ20-104)
「フラミンゴ」(秋バラ・シリーズ20-105)
「ゴールデン・フラッシュ」(秋バラ・シリーズ20-106)
「ニーナ・アナニアシビリ」(秋バラ・シリーズ20-107)
「ラムカン」(秋バラ・シリーズ20-108)
「パテル・カポルヨン」(秋バラ・シリーズ20-109)
「ル・ビジュー」(秋バラ・シリーズ20-110)
「ラフォンテーヌ」(秋バラ・シリーズ20-111)
「アルブレヒト・デューラー・ローゼ」(秋バラ・シリーズ20-112)
「トワイス・イン・ア・ブルームーン」(秋バラ・シリーズ20-113)
「チェシャー」(秋バラ・シリーズ20-114)
「ネージュ・パルファン」(秋バラ・シリーズ20-115)
「タンジェリーナ」(秋バラ・シリーズ20-116)
「ティニー・グレース」(秋バラ・シリーズ20-117)
「レオナルド・ダヴィンチ」(秋バラ・シリーズ20-118)
「ニコール」(秋バラ・シリーズ20-119)
「ユーレカ」(秋バラ・シリーズ20-120)
「アンダルシアン」(秋バラ・シリーズ20-121)
「プチ・フォリー」(秋バラ・シリーズ20-122)
「ヘルムート・コール・ローゼ」(秋バラ・シリーズ20-123)
「アシュラム」(秋バラ・シリーズ20-124)
「ノスタルジー」(秋バラ・シリーズ20-125)
「ティアドロップ」(秋バラ・シリーズ20-126)
「グリーノールズ・グローリー」(秋バラ・シリーズ20-127)
「レッド・ホット」(秋バラ・シリーズ20-128)
「ホリデー・アイランド・ピオニー」(秋バラ・シリーズ20-129)
「レベッカ」(秋バラ・シリーズ20-130)
「アフロディーテ」(秋バラ・シリーズ20-131)
「黒真珠」(秋バラ・シリーズ20-132)
「スカーレット・ボニカ」(秋バラ・シリーズ20-133)
「オールド・ポート」(秋バラ・シリーズ20-134)
「ベティ・ブープ」(秋バラ・シリーズ20-135)
「キャリオペ」(秋バラ・シリーズ20-136)
「ティックルド・ピンク」(秋バラ・シリーズ20-137)


美しいピンクの八重の椿「越の粧」(椿シリーズ 21-11)

2021年03月28日 11時28分03秒 | 

美しいピンクの八重の椿「越の粧」 (こしのよそおい)。まるで乙女椿のような八重の端正な咲き方の椿だ。ピンクの淡いグラデーションが夢を誘う。

(2021年早春 横浜市)

■椿シリーズ
「白角倉」(椿シリーズ 21-01)
「六歌仙」(椿シリーズ 21-02)
「太郎冠者」(椿シリーズ 21-03)
「玉の浦」(椿シリーズ 21-04)
「高台寺」(椿シリーズ 21-05)
「春曙紅」(椿シリーズ 21-06)
「加茂本阿弥」(椿シリーズ 21-07)
「天ヶ下」(椿シリーズ 21-08)
「黒部」(椿シリーズ 21-09)
「シラハトツバキ 」(椿シリーズ 21-10)

■椿山茶花シリーズ
「菊冬至」(椿山茶花シリーズ 20-01)
「曙」(椿山茶花シリーズ 20-02)
「夕陽」(椿山茶花シリーズ 20-03)
「白卜伴」(椿山茶花シリーズ 20-04)
「赤腰蓑」(椿山茶花シリーズ 20-05)
「玉芙蓉」(椿山茶花シリーズ 20-06)
「一子侘助」(椿山茶花シリーズ 20-07)
「肥後入日の海」(椿山茶花シリーズ 20-08)
「七福神」(椿山茶花シリーズ 20-09)
「昭和の栄」(椿山茶花シリーズ 20-10)
「富士の峰」(椿山茶花シリーズ 20-11)
「緋乙女」(椿山茶花シリーズ 20-12)
「光源氏」(椿山茶花シリーズ 20-13)
「三国紅」(椿山茶花シリーズ 20-14)
「乙女サザンカ」(椿山茶花シリーズ 20-15)
「剣の舞」(椿山茶花シリーズ 20-16)
「大空」(椿山茶花シリーズ 20-17)
「敷島」(椿山茶花シリーズ 20-18)
「静海波」(椿山茶花シリーズ 20-19)
「不二の雪」(椿山茶花シリーズ 20-20)
「桃源郷」(椿山茶花シリーズ 20-21)
「京錦」(椿山茶花シリーズ 20-22)
「花大臣」(椿山茶花シリーズ 20-23)
「明行空」(椿山茶花シリーズ 20-24)


小さな小さな雑草「ハコベ」(早春の花 046)

2021年03月28日 10時13分22秒 | 

小さな小さな雑草「ハコベ」。それでもよくみると二つに裂けた五枚の花弁がかわいい。どこにでも咲く花だが、今年はなかなかみつけられなかった。それでもう桜も咲く時期になってしまった。俳句では古い「はこべら」の呼び名も好まれるようだ。「心づけばいつもひとりやはこべ萌ゆ 藤田湘子」。

(2021年早春 川崎市)

■早春の花シリーズ

「チロリアンデージー」(早春の花 001)
「クリスマスローズ」(早春の花002)
「ツルニチニチソウ」(早春の花 003)
「ペーパーホワイト」(早春の花 004)
「日本水仙」(早春の花 005)
「黄水仙」(早春の花 006)
「カラスノエンドウ」(早春の花 007)
「ラッパスイセン」(早春の花 008)
「ヒマラヤユキノシタ」(早春の花 009)
「ジンチョウゲ」(早春の花 010)
「ヒメオドリコソウ」(早春の花 011)
「アラセイトウ」(早春の花 012)
「オオイヌノフグリ」(早春の花 013)
「ハクモクレン」(早春の花 014)
「玉縄桜」(早春の花 015)
「タチツボスミレ」(早春の花 016)
「河津桜」(早春の花 017)
「ノースポール」(早春の花 018)
「ヒヤシンス」(早春の花 019)
「ミモザ」(早春の花 020)
「フレンチ・ラベンダー」(早春の花 021)
「シデコブシ」(早春の花 022)
「ムスカリ」(早春の花 023)
「レンギョウ」(早春の花 024)
「クロッカス」(早春の花 025)
「馬酔木」(早春の花 026)
「ヤグルマギク」(早春の花 027)
「雪柳」(早春の花 028)
「イベリス」(早春の花 029)
「オオアラセイトウ」(早春の花 030)
「スノーフレーク」(早春の花 031)
「モクレン」(早春の花 032)
「ハナニラ」(早春の花 033)
「ヤマザクラ」(早春の花 034)
「ネモフィラ」(早春の花 035)
「キンギョソウ」(早春の花 036)
「福寿草」(早春の花 037)
「ベニスモモ」(早春の花 038)
「ソメイヨシノ」(早春の花 039)
「ハルジオン」(早春の花 040)
「キュウリグサ」(早春の花 041)
「コブシ」(早春の花 042)
「ヤエベニシダレ」(早春の花 043)
「カタバミ」(早春の花 044)
「ゼラニウム」(早春の花 045)

「ハコベ」

分類 ナデシコ科 ハコベ属
学名 Stellaria media
花の色 白
開花時期 2月 、 3月 、 4月 、 5月 、 6月 、 7月 、 8月 、 9月
誕生花11 月 25日花言葉初恋の思い出
花の特徴 茎のつけ根に花径4~6ミリの小さな白い五弁花をつける。 細い花びらが10枚あるように見えるが、これは5枚の花びらがそれぞれ2つに深く裂けているためである。
葉の特徴 葉は互い違いに生え(互生)、卵円形をしていて先は尖っている。
実の特徴 花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
この花について 属名の Stellaria はラテン語の「stella(星)」にちなむ。花の形が星形をしていることから名づけられた。 種小名の meadia は「草原の」という意味である。
その他 春の七草の一つで、葉を小鳥や兎のえさなどにする。 別名を小繁縷(コハコベ)という。 炒った粉に塩をまぜると、よいハミガキ粉になるという。 俳句の季語は春である。

生育地 田畑や畦道、道端、荒れ地など
植物のタイプ 多年草
大きさ・高さ 10~20センチ
分布 北海道から沖縄にかけて分布。 海外では、世界の寒帯から熱帯にかけて広く分布。

 

はこべ の例句 

*はこべもう霜の真白に葉を揃へ 右城暮石 句集外 昭和十三年
*はこべ蒲公英原爆以後の子も遊べり 藤田湘子 途上
*はこべ鮮し躓き入りし四五歩の間 藤田湘子 途上
いちはやく萌えしはこべは踏むまじく 清崎敏郎
すかんぽもはこべも応へてはくれぬ 星野麥丘人 2001年
ななくさのはこべのみ萌え葛飾野 能村登四郎
はこべらに物干す影の吹かれ飛び 野澤節子 未明音
はこべらのいしふみ古りし社日かな 星野麥丘人 2005年
はこべらの中に埋まり雀の子 細見綾子
はこべらの花にいよ~雪こまか 高野素十
はこべらはかたまつて萌え離々と萌え 清崎敏郎
はこべらは遊行の寺の雨落に 飴山實 句集外
はこべらやたてがみ薄き雨の馬 鷹羽狩行
はこべらや亡骸を掘る如くなり 藤田湘子 途上
はこべらや川岸の名の澱町 中村汀女
はこべらや日の当りゐる素焼甕 燕雀 星野麥丘人
はこべらや旧里にとどむ恨なし 赤尾兜子 玄玄
はこべらや春二重なす妻の顎 石田波郷
はこべらや焦土のいろの雀ども 石田波郷
はこべらや片空碧く暮れなづむ 角川源義
はこべらや犬も来てゐる草野球 村山故郷
はこべらや病手枕のうきしづみ 斎藤玄 狩眼
はこべらや雪嶺は午後うつとりす 森澄雄
はこべらを小鳥にやりし手で物食ふ 山口誓子
はこべ咲くにも頷く男 知命の髭 伊丹三樹彦
はこべ見て垣行くなりし家の花 細見綾子 桃は八重
むなしき冬を庭にはこべのあるあらぬ(青々先生逝去) 細見綾子
むなしき冬を庭にはこべのあるありぬ 細見綾子 桃は八重
やはらかきはこべと水と鴨帰る 百合山羽公 故園
わすれんやはこべらを食ひあまさぬ日 加藤秋邨
カナリヤの餌に束ねたるはこべ哉 政岡子規 はこべ
一粒の花ははこべや草青む 山口青邨
七草のはこべら莟もちてかなし 山口青邨
下萌のそこらはこべらいぬふぐり 山口青邨
何かありし跡輪になつてはこべ萌ゆ 右城暮石 声と声
冬*はこべ養子を田舎医にたよりをり 能村登四郎
冬の草青しはこべらとたんぽゝと 山口青邨
冬はこべ風のとどまるところなし 石田勝彦 百千
四五日をすぎしはこべの黄みかな 右城暮石 句集外 昭和九年
園の雨はこべ最もみどりなる 富安風生
引き抜かれきたる*はこべとしか見えず 後藤比奈夫
心づけばいつもひとりやはこべ萌ゆ 藤田湘子
栄達に遠しはこべら道に咲き 安住敦
水ためてある田の土にはこべの實 右城暮石 句集外 昭和九年
沖の眼を*はこべに戻す安らぎに 古舘曹人 能登の蛙
灰棄てに出る 朝あさの はこべ天国 伊丹三樹彦
無花果の盛りあげ泥に花はこべ 右城暮石 句集外 昭和九年
牡丹にあたりのはこべ延ぶがまゝ 杉田久女
牡丹にあたりのはこべ抜きすてし 杉田久女
稚牛の蹄血を透く冬はこべ 能村登四郎
筑紫野ははこべ花咲く睦月かな 杉田久女
粥草のなずなはこべら庭の内 山口青邨
草紅葉したりはこべに至るまで 清崎敏郎
萌え出でしはこべを試食して見たし 右城暮石 散歩圏
萌ゆるものもとよりはこべのみならず 清崎敏郎
落枝の下びつしりと冬はこべ 石田勝彦 秋興
薺咲く はこべ咲く この懸命事 伊丹三樹彦
衣古りてもはこべに跼みかゞやくや 岸田稚魚 雁渡し
雨享けて墓のはこべは血より濃し 古舘曹人 砂の音


赤紫の独特の花を咲かせる「ムラサキケマン」(高尾の花 21-09)

2021年03月28日 09時32分56秒 | 

赤に近い赤紫の独特の花を咲かせる「ムラサキケマン」。最近ではどこでもみかけるようになった。それでも花の形はよくみるとユニークでかわいい。有毒植物らしい。

(2021-03 高尾山)

■高尾の花

「カタクリ」(高尾の花 21-01)
「雪割草」(高尾の花 21-02)
「リュウキンカ」(高尾の花 21-03)
「ショウジョウバカマ」(高尾の花 21-04)
「キクザキイチゲ」(高尾の花 21-05)
「タツタソウ」(高尾の花 21-06)
「キバナセツブンソウ」(高尾の花 21-06)
「ハナネコノメ」(高尾の花 21-07)
「ヨゴレネコノメ」(高尾の花 21-08)

「ムラサキケマン」

ムラサキケマン(紫華鬘、学名:Corydalis incisa)はキケマン属の越年草。

特徴
茎は真っ直ぐに立ち、高さは30-50cmほど。茎には複数の葉がつき、それぞれ斜め上に伸びて2-3回3出複葉、小葉は扇形に近く、先端は丸くて、丸い鋸歯がある。葉質は薄くて柔らかく、つやを欠く。
花期は4-6月で、赤紫色の長さ2cmでキケマン属に独特の筒状の花を咲かせる。
果実は豆の果実に似る。

分布と生育環境
日本全国に分布し、国外では中国から知られる。木陰などの直射日光の当たらない場所に生育する。

生活史
一般にこの植物は越年草といわれるが、実際にはもう少し複雑な生活史を持っている。この植物の種子は6月頃に成熟するが、これは発芽するのは翌年の春で、初夏まで成長した後、地上部は枯れ、地下に団子状の塊茎を残す。

これが再び活動するのはその年の秋で、数枚の葉を出して年を越し、春になると花茎を立てて花をつけ、結実すると全体が枯れる。上記の特徴の説明はこの花時期のものである。

毒性
全草にプロトピンを含み有毒。誤食すれば嘔吐・呼吸麻痺・心臓麻痺などを引き起こす。ウスバシロチョウの幼虫の食草であり、このためウスバシロチョウも有毒となる。また、植物体を傷つけたときに出る汁は悪臭がする。だが、実際に茎を折って匂いをかいでみると、特に臭いの感じられない個体も多い。 山菜であるシャク (植物)と生育場所や葉の形が非常によく似ているため、注意が必要である。

近縁種
花の形が独特なので、他の仲間と間違うことはない。同属にはジロボウエンゴサク等のエンゴサク類とキケマン類がある。前者は地下に塊茎を持つ小柄な植物であり、後者は黄色い花を持つ大柄な植物なので見分けに困ることはない。


色とりどりの花を咲かせる派手な花「ゼラニウム」(早春の花 045)

2021年03月28日 08時04分01秒 | 

南アフリカ原産の派手な花「ゼラニウム」。さまざまな色の花があって楽しめる。リンネがフウロソウ属(ゲラニウム属)に分類していたので今の名前があるが、現在ではペラルゴニウム属に分類されるので、この名前で呼ばれることも多い。血のように赤い花は神話にでも出てきそうだが。

(2021年早春 川崎市)

■早春の花シリーズ

「チロリアンデージー」(早春の花 001)
「クリスマスローズ」(早春の花002)
「ツルニチニチソウ」(早春の花 003)
「ペーパーホワイト」(早春の花 004)
「日本水仙」(早春の花 005)
「黄水仙」(早春の花 006)
「カラスノエンドウ」(早春の花 007)
「ラッパスイセン」(早春の花 008)
「ヒマラヤユキノシタ」(早春の花 009)
「ジンチョウゲ」(早春の花 010)
「ヒメオドリコソウ」(早春の花 011)
「アラセイトウ」(早春の花 012)
「オオイヌノフグリ」(早春の花 013)
「ハクモクレン」(早春の花 014)
「玉縄桜」(早春の花 015)
「タチツボスミレ」(早春の花 016)
「河津桜」(早春の花 017)
「ノースポール」(早春の花 018)
「ヒヤシンス」(早春の花 019)
「ミモザ」(早春の花 020)
「フレンチ・ラベンダー」(早春の花 021)
「シデコブシ」(早春の花 022)
「ムスカリ」(早春の花 023)
「レンギョウ」(早春の花 024)
「クロッカス」(早春の花 025)
「馬酔木」(早春の花 026)
「ヤグルマギク」(早春の花 027)
「雪柳」(早春の花 028)
「イベリス」(早春の花 029)
「オオアラセイトウ」(早春の花 030)
「スノーフレーク」(早春の花 031)
「モクレン」(早春の花 032)
「ハナニラ」(早春の花 033)
「ヤマザクラ」(早春の花 034)
「ネモフィラ」(早春の花 035)
「キンギョソウ」(早春の花 036)
「福寿草」(早春の花 037)
「ベニスモモ」(早春の花 038)
「ソメイヨシノ」(早春の花 039)
「ハルジオン」(早春の花 040)
「キュウリグサ」(早春の花 041)
「コブシ」(早春の花 042)
「ヤエベニシダレ」(早春の花 043)
「カタバミ」(早春の花 044)

「ゼラニウム」
学名:Pelargonium Zonal Group
科名 / 属名:フウロソウ科 / テンジクアオイ属(ペラルゴニウム属)

特徴
現在のペラルゴニウム属に分類される以前は、リンネによってゲラニウム属(Geranium)に分類されていたことから、その名残で今も「ゼラニウム」と呼ばれています。
南アフリカ・ケープ地方原産のペラルゴニウム・ゾナレ(Pelargonium zonale)とペラルゴニウム・インクイナンス(P. inquinans)を主な親とし、これにほか数種が交雑されてつくり出されました。やや多肉質の茎をもち、乾燥には強い反面、過湿には弱い性質をもっています。
四季咲き性で、温度が適していれば一年中開花します。花は一重咲きから八重咲きまであり、星形やカップ状の小花がボール状に多数集まって、長い花茎の先端につきます。また、葉に白や黄色の斑が入る品種やモミジに似た葉をもつ品種もあり、コンテナやガーデンで彩りを添えます。
流通する多くはF1品種で3~4号ポットで販売され、小柄な草姿で花つきがよいので、コンテナ寄せ植えやガーデンに利用されます。また、4~6号鉢で出回る栄養系品種はやや大柄になり、鉢植えで楽しむほか、スタンダード仕立てにできる品種もあり、楽しみ方は多様です。

基本データ
園芸分類 草花
形態 多年草 原産地 南アフリカ・ケープ地方
草丈/樹高 20~100cm 開花期 3月~12月上旬
花色 白,赤,ピンク,オレンジ,紫,複色 栽培難易度(1~5) 
耐寒性 やや弱い 耐暑性 普通
特性・用途 常緑性,開花期が長い,初心者でも育てやすい