中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
最初に左下の“カテゴリー”を選んで,クリックして下さい.

ペルー周遊記(65):第20日目(1):リマのきままな休日

2008年12月08日 07時48分35秒 | ペルー:ブランカ山脈ピスコ山登頂

                   <ポコアポコで最終ミーティング>

      ペルー周遊記(65):第20日目(1):リマのきままな休日
           2008年7月20日(土)

<ポコアポコの朝>

■朝のロビー

 1階で昨日の深夜から始まったドンチャカ騒ぎは,随分と長い時間,続いていた.度を越えたうるささは,ただ呆れるばかりである.何時頃か分からないが,それでも,明け方近くには,ドンチャカも終わった.そして,何時の間にか,また眠り込んでしまう.
 再び目覚めたのは,6時13分頃であった.何だか眠いような,眠くないような中途半端な気分で,ペルー滞在最終日の朝を迎えた.
 まだ,朝食には早いので,ベッドに入ったまま,NHKのテレビを見る.何やら面白くない時代劇をやっている.その内にニュースになる.各地の気象予報を伝えている.今日は猛暑で,大阪は37.1℃,東京は32.0℃になるという.いよいよ,この暑い日本に帰国となると,気分が滅入る.
 7時30分頃,1階のロビーに降りる.中庭のカメや小鳥の駕籠を覗き込む.オームの小屋には,まだ覆いが被せてある,賑やかに喋りまくっているオームは,まだ,目覚めていないようである.
 写真家のNさんだけがロビーで,テレビを見ている.私もロビーのソファーに座って,写真家のNさんと雑談しながら,テレビを見始める.
 ロビー脇の階段では,3匹の猫が一塊りになって蹲っている.私が近付いても微動もしない.全く愛想の無い連中である.

■美味しい朝食
 8時10分から朝食.例によって大変贅沢な日本料理である.目玉焼き,きんぴら,豆,タケノコ,梅干し,ホウレン草のオシタシ,アボカド,納豆ご飯,味噌汁,各種のお新香類が並ぶ.平素,簡素な朝食しか摂っていない私には,手の込んだ朝食は,とても豪華に見える.
 食事をしながら,昨夜のドンチャン騒ぎは,一体,何だったのかと,宿のオーナーに伺う.どうやら従業員のリクリエーションだったらしく,こればかりは,オーナーといえども,何ともできないとのことである.
 
        <美味しい朝食>                 <街角の無愛想な猫(12:59頃)>       

<のんびりと散策>

■さて,どうしようか

 私達は,今夜の飛行機で,日本へ向けて飛び立つ.それまでは,自由である.いろいろ相談した結果,国立人類学歴史学博物館(Museo Nacional de Arqueologia Antropologia e Histona del Peru)を見学して,どこかで昼食を摂るという案が出る.
 私は,ペルー最後の1日くらいは,勝手気ままに過ごしていたかったので,このツアーには参加せずに,1人でポコアポコ周辺を散策したり,昼寝をしたりしながら,ノンビリ過ごすことに決める.
 朝食が終わり,9時50分頃,一旦,自分の部屋に戻る.部屋で荷物を片付けながら,
 「・・・さて,折角の自由時間,どうしようか?」
 取りあえずは,寝不足を解消するために一眠りするかと思う.


■Iさんに誘われる
 ベッドに横たわって,ボンヤリしていると,私と同じようにツアー不参加の,Iさんが,廊下から私の部屋を覗き込みながら,近くのホームセンターに買い物に行きたいので,同行してくれないかという.
 「ホームセンターか・・・うん,それも面白そうだな・・」
と思った私は,二つ返事で,
 「行きましょう・・・」

                 <ホームセンターの入口(11:34頃)>                  

■ホームセンターに入る
 10時10分頃,私はIさんと2人で,ポコアポコから散歩に出る.
 ポコアポコ近くの交差点を渡って,T字道を右折して賑やかな通りを進む.今日は土曜日.この辺りには沢山の家族連れや,若い人が集まっていて,大変,活気がある.
 進行方向左手に4~5階建ての大きな建物がある.どうやら駐車場のようである.この駐車場に沿って,左折する.そこから,ほんの5分ほど歩くと,IMAESTという大きなホームセンターがある.迷子にならないように,周辺の風景を目に焼き付けてから,ホームセンターに入る.
 建物の中は,日本のホームセンターと大差はない.衣類,家電品,園芸品,木工品,飼料,雑貨など,蟻とあらゆるものが揃っている.中をグルグル回っている内に,自分が一体何処から店に入ってきたのか分からなくなる.
 並べてある商品を見ると,さすがに日本から遠い国なので,日本製の商品は余り見当たらない.それに説明文がスペイン語なので,チンプンカンプンである.店内を彷徨いていると,やけに大きな木材が立ち並ぶコーナーに紛れ込む.あたりに人気がないので,少々不気味な感じを受ける.

              <デパート脇の賑やかな通り(11:43頃)>

■デパートを一回り
 30~40分,ホームセンターを見物してから,一旦,外に出る.
 ホームセンター入口から,左手,数百メートル歩いた所にデパートがあるようである.折角だから,デパートも覗いてみようと思い立つ.
 ホームセンターから,広い道を5分ほど,ブラブラと歩く.やがて1階にマクドナルドやシーフード店などの飲食店が並ぶビルを通過する.このビルはその先の5~6階建てのデパートにつながっている.階段を登って,デパートの入口に到着する.沢山の買い物客が集まっている.私達も買い物客に混じって,デパートの中に入る.
 品揃えはそれほど多くはない感じだが,何でも揃っている.洋服,衣類,家電用品,スポーツ用品などを一通り見て歩く.
 洋服類の色彩が,私には何となくシックリと感じない.どうもくすんだ原色,それも少し濁った色のピンクが目立つような気がする.
 Iさんのご希望で,カバン類の売り場で,少々,時間を取って,ユックリと見物する.品質の良い品物は,どうやら見当たらないが,ついつい衝動買いしそうになる安価な品物が沢山陳列されている.

■スーパーで昼食を調達
 ぐるぐると店内を廻っている内に飽きてくる.そろそろ昼食の時間である.どこかマック辺りにでも入って昼食を摂ろうかとも思ったが,折角だから,スーパーへ行って,自分の好きなものを購入して,ポコアポコの自分の部屋で食べようということになる.
 そこで,デパートから,またブラブラ歩きをして,スーパーに入る.ついでに,このスーパーの店内も隅から隅まで見物する.日本のスーパーと同じように品数は実に豊富である.ただ,置いてある品物の中には,一体何に使うのか良く分からないものや,私にはとても珍しい感じの品物も結構多い.これらを見て回ると,お国柄が何となく分かってくる.そこが堪らなく面白い.
 私は,結局,ごまパン,ヨーグルトの大瓶,100グラムs./1.00量り売りの総菜を購入する.この惣菜売り場が面白い.サラダ菜,ブロッコリー,スライストマト,スライスキュウリ,ゆで卵など,いろいろな品物が並んでいる.これらを,備え付けのプラスティック容器に入れて,全体の重さに見合う料金を支払う仕組みである.
 私にしては随分と沢山買い込んだつもりだったが,全体で約400円程度,随分と安価な昼食代である.

<ポコアポコの昼下がり>

■中庭で昼食

 買い物を済ませて,ブラブラとポコアポコに戻る.
 最初は自室で食事をしようかと思ったが,外の方が気持がよい.そこで,Iさんと2人で,中庭のテーブルを囲んで昼食を摂る.
 すると,どこからともなく,国際自然人のYさんがフラリと現れる.少々草臥れたジャージ姿に,ピッケ帽を被っている.手の平ほどの小さな袋をぶら下げている.
 「・・・この格好で,ぶらぶら歩いて見たけど,誰も何とも言わないよ,何にも取られないよ・・」
と呑気である.
 「暇だから,これから動物園にでも行ってみるか・・」
と言いながら,Yさんはポコアポコから外へ出ていく.
 私達は,中庭の木陰で,小鳥の声を聞きながら,ゆっくり,ノンビリと,大分遅い昼食を楽しむ.
 スケジュールに縛られっぱなしの旅行社のパック旅行に比較すると,無駄の多い私達のような気儘旅の方が,ノンビリした時間が多い.パック旅行の対極にあるのが風来坊Yさんの旅だろう.行き当たりばったりで,ペルーの旅を楽しんで居られる.

               <ピコアポコの中庭で昼食(13:03頃)


■自室でまどろむ
 昼食を終えて,自分の部屋に戻る.暫くの間,何もしないでジッとしていようと思う.
 ベッドにひっくり返って,NHKのテレビを見る.
 これで,ペルーの旅も,いよいよ終わりかと思うと,心底から「やれやれ・・」という気分になる.今回のメンバーで,再び旅をすることは,まず無いだろう.
 ベッドに横たわって天井を見ながら,ぼんやりと考え事をする.
 今回の旅はとても楽しかった.でも,一方では,ライフスタイルがかなり異なる雰囲気の中で,長期間を過ごす息苦しさを常に感じていたのも事実である.次回は,やっぱりパックツアーに1人で参加するのも良いかな・・などと,思い始めている.
 これから,私は,一体,何をするんだろうか・・・
 次の私の旅は,何時,何処へ行くのだろうか・・・
 人生の終末期を迎えた今,この自分をどう処したらよいのだろうか・・・
 もう,5,000メートル級の山を目指すのはヤメにしようか・・・
などと,色々なことを一緒くたにして,あれこれと考える.
 自由人Yさんの生き様に,共感を覚え始めている.これからは,自然を楽しみながら,自由気ままな旅でも続けようかなと思い始める.
 それには,まずは健康でなければどうにもならない.帰国したら直ぐに健康診断を受けよう.
 そんなことを,考えながら,半分居眠りをしながら,テレビを見続けている.暫く振りに朝の連続ドラマを見る.長い間,このドラマは見ていなかったが,ブランクがあるにもかかわらず,ドラマの筋が分かるから不思議である.
                           (つづく)
[加除修正]
2008年12月10日 地図の追加

「ペルー周遊記」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/3ecba672d5d5d775088d099955217f1c
「ペルー周遊記」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/e0326271832230768187defd9f349fd2
このシリーズの最初の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/6fee0e316085f32cce0c47a424821346



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。