中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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南アルプス:大無間山・小無間山縦走(3)

2006年11月10日 05時46分02秒 | 南アルプス・西日本

      南アルプス:大無間山・小無間山縦走(3)
      (ヤマケイ登山教室・アルパインツアー)
      2006年11月3日(金)~5日(日)


第2日目 11月4日(土) 快晴

■大楢沢登山口へ
 早朝4時。私と同じテントで寝ていた3人のスタッフが,私より一足先に,静かにテントから出ていく。3人は,私達参加者より,一足先に起きて朝食の準備をしている。 4時30分に朝食である。外は真っ暗。外は寒い。スタッフは4カ所のテントを次々に廻って,朝食を配る。メニューは,お粥,味噌汁,漬け物である。たった30分で朝食の準備をしてしまうスタッフの手際よさに感心する。寒いときには,熱い味噌汁は大変有り難い。 続いてテントを撤収する。そうこうしている内に次第に夜が明けてくる。
 いよいよ今日は,憧れの大無間山へ登頂する日である。少々緊張した気分のまま,6時05分にお立台ヘリポート(標高1080m)を出発する。ここから,大楢沢登山口までは,まだ1時間ほどの林道歩きが続く。昨日,丸一日林道歩きをした後なので,朝からの林道歩きには,正直なところ,少々ウンザリしているが,そんな気持ちを,辺りの素晴らしい紅葉が和らげてくれる。ほとんど水平に近い登りをダラダラと登って,7時丁度に大楢沢登山口(1155m)に到着する。

■いよいよ登山開始
 登山口で,いよいよ始まる本格的な登山に備えて,身支度を整える。
 7時11分,朽ち果てそうな木製のハシゴを登り始める。いよいよ核心の登山の開始である。ほとんど滝と言って良いほど急傾斜を流下する川の右岸に沿って,よじ登るような登山道が続く。川の両岸は深く切り込んだ断崖になっている。断崖の縁をトラバースしながら急激に高度を上げていく。足を滑らせたら,深く切り立った谷底に,ひとたまりもなく落ちてしまう。危険極まりのないところである。
 所々,断崖に沿ってトラロープが張ってある。少々古いロープのようなので頼れない。せいぜい,よろけるのを防止する程度で済ます。暫くの間は,こんな登山道が続く。その間は,緊張の連続である。
 8時丁度に,標高1155m地点に到着する。ここから登山道は,谷の右岸沿いに川から離れていく。依然,ザレた急坂が続くようである。私達は,スタッフから預かっている2本のペットボトルに,川の水を満タンになるまで入れ,リュックに収める。8時20分に再び歩き出す。わずかにペットボトル2本文の水,つまり1リットル増えただけなのに,リュックが随分と重くなった感じがする。それに,リュックの重心が上に移動したためか,歩くたびに足が取られる感じがする。
 思わず四つん這いなりたくなるような長い急坂が続く。8時45分,急坂のジグザグ道の途中,1460m地点で小休止する。そして,5分ほどで再び歩き出す。スタッフがユックリとした調子で登り続けてくれるので,年輩の私には,とても有り難く思う・・・が,それにしても平素の登山よりかなり重いリュックが肩に堪える。

         <トラバース道からの眺望>

■鹿ノ土俵場
 急坂を登り続けて,9時25分に,やっと稜線(1640m)に出る。標高差650mほどの登りを,一気に登ったことになる。ここからは,大無間山に登り詰めるまで,北東に続く尾根筋を辿る筈である。登山道は尾根筋から北東側に数十メートルほど下った北側の斜面をトラバースしている。日が射し込まないために,樹林帯の中,青い苔が一面に付着した岩石がごろごろと転がっている踏み跡が,小さくアップダウンしながら連続する。
 10時54分に,鹿の土俵場(1810m)に到着する。

            <鹿ノ土俵場>
 北西に面した熊笹の斜面である。こぼれ日が落葉樹の枯れ枝から射し込んでいる。静かなところである。ここで15分ほど休憩を取る。

■三方窪
 一面に熊笹が広がるトラバース道,というよりは獣道のような踏み跡を辿る。熊笹に遮られて足下が良く見えないので,何回も転倒しそうになる。
 標高2085mのトラバース道を辿って,12時03分に三方窪(1810m)に到着する。なだらかな熊笹の広場が一面に広がっている。ここは,こぼれ日が暖かく,物音が全く聞こえない素晴らしいところである。

                <三方窪>
 12時19分に三方窪を出発する。ここから再び急坂のトラバース道となる。一面の熊笹である。水が5リットルも入っているリュックがとても重く感じる。13時丁度,標高2010m地点で10分ほど休憩を取り,さらに急坂を登り続ける。そして,14時08分,三方嶺(2150m)に到着する。
                          (つづく)



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