中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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歩いて巡る甲州道中四十四次(第3回):(5)浅川からJR高尾駅へ

2013年05月13日 21時20分58秒 | 甲州道中四十五宿

                  <無事高尾駅に到着>  

     歩いて巡る甲州道中四十四次(第3回):(5)浅川から高尾駅へ
             (五十三次洛遊会)
       2013年5月6日(月・振替休日) つづき

<ルート地図>



<東浅川町を行く>

■武蔵陵墓地参道
 長安寺境内での小休止を終えて16時丁度に長安寺を出発する.今回の終点,JR高尾駅ももうすぐそこの筈だが,私たちの進捗は予定より少々遅れ気味である.また,今日は少々気温が高いので,一同の疲労感も高まっているように見受けられる.
 16時19分,多摩御陵入口に到着する.入口脇には「武蔵陵墓地参道」と刻字された大きな石柱が立っている.
 「皆さん,大分お疲れのようですので,ここで少し休憩しましょう…」
とリーダーが提案する.勿論,何方にも異論はない.

<武蔵墓地参道入口>

■緑陰での休憩
 武蔵墓地参道入口の木陰で,5分ほど立ち休憩.地図を眺めながら,
 「(今日の終点,)高尾駅まで,後1キロメートルほどですよ…」
と励まし合う.
 休憩を終えて,16時19分,参道入口から歩き出す.

<武蔵墓地参道入口で休憩>

■旧道に入る
 参道入口前のY字型の分岐を右の路地に入る.路地の入口には「旧甲州街道」と書いてある木の案内板が立っている.私たちは道幅が狭い静かな住宅地内の道を西へ向かう.
 表通りに比較すると実に閑静な道である.道路を歩いている人もほとんど居ない.

<旧甲州道中の案内板>

■石の地蔵
 資料1の地図を見ると,旧道に入ってから,2~300メートル歩いた辺りに石地蔵があるはずである.私たちは見落とさないように注意をしながら歩き続ける.
 地図を見ると進行方向左手から狭い道路がT字型に交差する辺りにあるはずである.私は目的のものを見落とさないように注意しながら,リーダーの直ぐ後に付いて歩くようにしているが,やっぱり見落とすことがある.
 16時28分,私の後ろを歩いている方が,
 「あら…あそこに地蔵さんらしいものがありますよ…」
と私に声を掛ける.
 なるほど,道路の反対側に小さな地蔵が鎮座している.この方が見付けなければ,あやうく見落とすところである.
 私は5メートルほど通り越していたので,少しバックして地蔵の写真を撮る.
 資料1によると,この地蔵は安永元年(1772年)に作られたもののようである,なお,下の写真に写っている地蔵脇の細い道は八王子城趾に通じている道だという.


<石の地蔵>

■黒塀の旧家
 石地蔵より少し先,道路を挟んで反対側に黒塀が見事な旧家がある.
 同行のどなたかが,この黒塀を見て,
 “粋な黒塀 見越しの松に あだな姿の お富さん~”
と歌い出す.
 随分と古い懐かしい歌である.もうずっと昔に旅立ってしまった私の父も,酔うほどにこの歌を良く歌っていた.
 そんな昔,昔のことを回想しながら,黒塀の家を眺める.
 
<黒塀の家>

■熊野神社
 16時32分,旧甲州道中の道は,再び現在の甲州街道と合流する.
 16時34分,合流点の直ぐ近くにある熊野神社に到着する.境内は道路から一寸高い所にある.私は折角だから,斜面を登って大急ぎで境内を一回りしてみる.大半の方は私が一回りするのを境内入口で待っている.
 資料1によると,この神社の境内には樫と欅が根元で一緒になっている縁結びの木があるというが,どの木が縁結びの木なのか,植物に疎い私には分からない.
 この神社について,資料3には,「社縁起によれば,その昔諸国行脚の旅をしてここまでたどり着いた老夫婦が,紀州和歌山の熊野大社を奉斉したとのこと.その後,天正元年に北条氏照が再建したこれにいたったとか. 社殿左側にはご神木があるが,風邪除け,長寿の木として地元に崇拝されている.」とのことである.
 なお,樫と欅が合体した木は,多分,下の写真の中央に写っている大きな木だろうと思う.

<熊野神社>

<第3回も無事終わった>

■JR高尾駅に到着
 16時40分,ようやく本日の終着点であるJR高尾駅に到着する.
 前回,何時,どこへ行ったときに,この駅を利用したかは覚えていないが,とにかく見覚えのある駅である.
 JR谷保駅から,所要時間7時間30分,水平歩行距離17.0キロメートルの旅は無事終わった.

<JR高尾駅に到着>

■駅前で記念写真
 高尾駅は登山客,観光客で沢山の人が集まっている.駅近くで軽く懇親会…というつもりだったが,大人数が入れるような場所はなさそうなので,ここで解散となる.
 解散する前に駅舎前で集合写真を撮る.

<高尾駅前で集合写真>

■一人解放された気分で大船へ
 私は真っ直ぐ大船駅に戻るつもりである.
 終日,皆様と一緒に行動していたので,帰りの電車ぐらいは一人に解放され,車内で居眠りしながらユックリ帰りたいと思う.
 そこで,調布にお住まいの某さんと一緒に高尾駅から京王線電車で分倍河原に向かう.分倍河原からは全くの一人旅.旅の余韻に浸りながら,一人で気儘に電車に乗るのが一番である.
 南武線で武蔵小杉へ,武蔵小杉から横須賀線の電車に乗車する.横須賀線の電車は混雑していて,浜まで座れなかったが,車内で立ちんぼでも特段苦にならない.
 “やっぱり,乗り物は一人で勝手に乗るのが一番だなあ~”
 親しい皆様と一緒に旅行するのも実に楽しい.でも一人で勝手気ままな旅もたまにはしてみたいなと思いながら,一人電車を楽しむ.

■孫娘から元気を貰って大団円
 19時過ぎに帰宅する.
 北鎌倉に住んでいる孫娘達が我が家を訪れている.
 ちょっと遅めの夕食だが,孫娘達と一緒の夕食で,旅の疲れは一気に吹っ飛んでしまう.
 まさにホームスイートホームである.こうして孫達から元気を貰って,第3回目の攻守道中の旅は無事終わった.

<ラップタイム>

 9:10  JR谷保駅から歩き出し
 9:20  再び谷保天満宮(9:30まで見学)
 9:35  遠藤由晴
 9:50  南養寺(9:55まで参拝見学)
10:07  五智如来
10:25  青柳地蔵堂
10:44  街道道標
10:52  馬頭観世音
10:58  立日橋渡り始め(11:04渡り終わり;渡し場跡)
11:15  地蔵堂
11:20  日野宿本陣(下の名主)(11:35まで休憩)
11:37  上の名主
11:40  問屋場跡
11:50  八坂神社(11:55まで参拝・休憩)
12:04  宝泉寺(12:06まで見学)
12:12  JR日野駅 (12:50まで昼食)
13:08  大坂上中学校
13:18  日野自動車(上人塚)
11:28  コニカミノルタ
13:32  コンビニ(13:42まで休憩)
13:43  旧家門
13:56  八高線跨線橋
14:02  豆腐のうかい
14:08  旧道に入る
14:12  大和田橋渡り始め(14:15渡り終わり)
14:21  市立五中
14:24  永福稲荷・一里塚(14:35まで休憩)
14:43  信号八王子駅入口東
14:52  川口脇本陣跡
14:55  絹の道分岐 
14;58  八日市宿跡碑
15:03  山上脇本陣跡
15:16  信号本郷横町
15:21  千人同心碑(15:30まで休憩)
15:31  道標
15:40  一里塚跡
15:57  長安寺 (16:00まで参拝休憩)
16」15  武蔵陵墓地参道入口(16:19まで休憩)
16:22  旧道に入る
16:26  石地蔵
16:34  熊野神社(16:35まで参拝)
16:40  JR高尾駅

 [歩行記録]

■水平歩行距離      17.0km

■累積登攀高度       136m

■累積下降高度        35m

■所要時間(休憩時間込み)
  谷保駅発          9:10
  高尾駅着          16:40
  (所要時間)      7時間30分(7.50h)
  平均歩行速度     17.0km/7.50h=2.27km/h


[参考資料]

資料1;完全踏査街道マップシリーズ「ちゃんと歩ける甲州道中四拾四次」五街道ウォーク事務局
資料2;今井金吾,1998,『今昔三道中独案内 日光・奥州・甲州』日本交通公社
資料3;http://www.takaosan.info/takakitakin.htm


                                     (第3回おわり)
                                     (第4回に続く)
                                    
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