ウイルヘルム山登頂記(3):パプアニューギニアへ(1)
いよいよ成田を出発
2007年2月10日(土)~17日(日)
第1日目 2007年2月10日(土)
■午前中はグズグズと・・・
何時ものように,4時30分頃起床。
まずはパソコンをONにして,受信メールをチェックする。10数通着信している。発信者には申し訳ないけれども,丁寧に見る気にならない。ざっと目を通して,特段急いで返信しなければならない案件はないことだけを確かめる。次いで自分のブログに「10日ばかりブログをお休みにします」というメッセージを入力する。
朝食後,旅行中の携帯品をもう一度チェックしなおす。そうこうしている内に,瞬く間に午前中が過ぎてしまう。昼食後,すぐに連れ合いは外出してしまう。一人になった私は,たけしのテレビ番組「ブラックホスピタル」をついつい最後まで見てしまう。
<成田→ポートモレスビー→マウントハーゲン飛行経路>
■いよいよ成田へ向かう
少々早めに成田に着くようにしようと思って,14時55分に自宅を出発する。携帯品は可能な限り少なくしようとしたが,それでもかなり重い。家から湘南モノレールの湘南町屋駅まで,背中にリュック,右手でキャスター付きのバッグを引きずって行く。モノレールに乗って,15時09分,大船駅に到着する。PNGに滞在中,ホームシックになったら食べようと思って,駅ビルの菓子屋で花林糖の詰め合わせ1袋を購入する。
大船発15時48分の「エアポート成田」に乗車する。今日は休日なので,グリーン券が,平日より200円安くなる。大きな荷物で廻りの乗客に迷惑を掛けたくなかったので,グリーン券を奮発する。グリーン車には私を含めて2人しか乗っていない。大船を発車するとすぐに女性のスタッフが現れて検札をする。保土ヶ谷を過ぎる辺りから,眠くてたまらなくなる。そして何時の間には,ぐっすりと寝込んでしまう。
16時35分,東京駅に到着する。どっと乗客が乗り込んできて,座席は70パーセントほどの混雑になる。千葉でグリーン車は満席になるが,佐倉を過ぎる頃には,車内には5人の乗客しか居ないので,ガラーンとした雰囲気になる。18時09分,何とか空港第二ビルに到着する。
■ささやかな夕食
集合場所に行く前に,軽く夕食を済ませたい。だが,丁度夕食時とあって,安そうな所はどこも満員である。仕方なく3階のカフェテリアでホットケーキとコーラのささやかな夕食を終える。少々,物足りないがやむを得ない。まだ集合時間の19時10分まで少し時間があるが,集合場所を確かめようと思う。
■集合場所へ移動
キャリーバッグを引きずりながら,集合場所と思われる方向に近付く。すると私が胸に付けていたアルパインツアー社のマークを見つけた方が,
「ウイルヘルム山へ行かれる方ですか・・・」
と私に問いかける。鹿児島県のI氏である。
私はもう少しウロウロしようと思っていたが,ご同行の方々がもう居られるので,集合場所にそのまま留まることにした。
■参加者のプロフィール
やがて集合時間となる。今回のツアーは,鹿児島のIさん,徳島のNさん,熊本のHさん,山梨のSさん,埼玉のTさん,福岡のHさん,それにflower-hillの7名が参加者である。男性6名,女性1名である。ツアーリーダーはアルパインツアー社の若い女性登山家Tさん(以下ケイさん)である。参加者は見るからに「山の猛者」という印象を受ける。もうこの時点で私は劣等感を持ってしまう。
■ツアーリーダーのケイさん
ケイさんは若い女性ながら,なかなか統率力がある。早速,全員を集めて,お説教をする。
「・・・今回の旅行先,パプアニューギニアはアルパインツアー社で扱っている旅行地の中で一番治安が悪いところです・・・・1人歩きは絶対ダメ。常に団体行動を取ります。特に移動途中が危険です」
「パプアニューギニアでは何が起こるか全く分かりません・・・予定通りに物事が進むことはまず無いと思ってください。流れがスローで,スケジュール通りに行かないのが当たり前のとこです。どうぞその積もりで居てください・・・・」
と私達を脅す。
「両替は現地のエージェントが1万円パックを用意していますので,利用してください・・」
■74番ゲートへ
19時30分,一同揃って搭乗手続と荷物の預け入れを行う。私が預けた荷物は6.4キログラムであった。まあ軽い方だろう。
20時07分,セキュリティチェックを受けて,搭乗口方向へ向かう。もう夜なので,沢山の旅客でごったがえす午前中に比較すると,乗客の数がとても少ないので,円滑にチェックが進む。
20時12分,全く待たずに出国手続を済ませる。出国手続の窓口は2ヶ所しか無いが,停滞は全くない。そのまま,74番ゲートへ向かう。途中の売店でエビアン1リットルボトルとファンタ1本を購入する。20時25分に74番ゲートに到着する。
■成田を離陸
20時43分,私達はニューギニア航空(Air Niugini)PX55便ポートモレスビー(Port Moresby)行に搭乗する。
この機のクルーは,皆,まるまると太っていて,でかい体格である。それに,真っ黒な顔から白い眼を剥き出しているように見える。何となく威圧感があって,怖い感じがする。
私の座席は中央通路側。良かった。機内は満席のようである。間もなくたどたどしい日本語で,
「・・・シートベルトをシッカリとオシメクダサイ・・」
と機内アナウンスがある。
■美味しい機内食
21時05分,いよいよ出発。妙な英語とたどたどしい日本語で,安全プロセジュアの説明がある。
21時18分,離陸する。機内は真っ暗のままである。間もなく,飛行機がガタガタと激しく揺れ出す。大分強い風が吹いているようである。
22時09分,夕食が始まる。随分と沢山のスタッフが乗っているが,円滑な配膳ができないようである。何回も何回も通路を往復している。ポークとチキンのどちらかを選ぶ。flower-hillは,嫌いなものがないので,どっちでも良かったが,何となくチキンを選ぶ。ゴハンは一粒も入っていないが,なかなか美味しい。
22時45分から数分間,また飛行機が激しく揺れる。
<美味しい機内食>
第2日目 2007年2月11日(日)(1)
■機中泊
何となくウトウトしている内に,日本時間で11時になる。PNGの標準時間はJSTよりも1時間早い。私達は,飛行機の中で,第2日目,2007年2月11日を迎えた。私は腕時計を1時間進めて,PNGの時間に合わせる(ここからはPNGの時間で表記する)。
0時03分,やっとコーヒーと紅茶のサービスが始まる。日本茶はない。
0時10分頃から,夕食の後片付けが始まる。
やがて,機内の照明が暗くなる。ざわついていた機内が何となく静かになり始める。私はスポットライトを点けて,機内誌を読み始める。ただ,日本語のページがないので,英語で読まなければならないので,大変面倒である。
■面白い機内誌
機内誌には私達にピッタリの記事があった。
“Land of the Unexpected,”Paradise,inflight with air nigurini, Vol 1, 2007
である。PBGの高校生がアウトドアー学習の一環として,国立公園,ウイルヘルム山などを登った記録記事である。
<美しいデザインの機内誌>
ウイルヘルム山の記事は特に興味深い。泥の道,ガタガタな橋を渡って,標高約2700メートルの高地にあるベティさんのロッジ(Betty’s Lodge)に宿泊。ロッジ近くの湖に飛び込んで,希薄な空気の中で,冷たい水に触れて失神してしまう・・・・
(つづく)
いよいよ成田を出発
2007年2月10日(土)~17日(日)
第1日目 2007年2月10日(土)
■午前中はグズグズと・・・
何時ものように,4時30分頃起床。
まずはパソコンをONにして,受信メールをチェックする。10数通着信している。発信者には申し訳ないけれども,丁寧に見る気にならない。ざっと目を通して,特段急いで返信しなければならない案件はないことだけを確かめる。次いで自分のブログに「10日ばかりブログをお休みにします」というメッセージを入力する。
朝食後,旅行中の携帯品をもう一度チェックしなおす。そうこうしている内に,瞬く間に午前中が過ぎてしまう。昼食後,すぐに連れ合いは外出してしまう。一人になった私は,たけしのテレビ番組「ブラックホスピタル」をついつい最後まで見てしまう。
<成田→ポートモレスビー→マウントハーゲン飛行経路>
■いよいよ成田へ向かう
少々早めに成田に着くようにしようと思って,14時55分に自宅を出発する。携帯品は可能な限り少なくしようとしたが,それでもかなり重い。家から湘南モノレールの湘南町屋駅まで,背中にリュック,右手でキャスター付きのバッグを引きずって行く。モノレールに乗って,15時09分,大船駅に到着する。PNGに滞在中,ホームシックになったら食べようと思って,駅ビルの菓子屋で花林糖の詰め合わせ1袋を購入する。
大船発15時48分の「エアポート成田」に乗車する。今日は休日なので,グリーン券が,平日より200円安くなる。大きな荷物で廻りの乗客に迷惑を掛けたくなかったので,グリーン券を奮発する。グリーン車には私を含めて2人しか乗っていない。大船を発車するとすぐに女性のスタッフが現れて検札をする。保土ヶ谷を過ぎる辺りから,眠くてたまらなくなる。そして何時の間には,ぐっすりと寝込んでしまう。
16時35分,東京駅に到着する。どっと乗客が乗り込んできて,座席は70パーセントほどの混雑になる。千葉でグリーン車は満席になるが,佐倉を過ぎる頃には,車内には5人の乗客しか居ないので,ガラーンとした雰囲気になる。18時09分,何とか空港第二ビルに到着する。
■ささやかな夕食
集合場所に行く前に,軽く夕食を済ませたい。だが,丁度夕食時とあって,安そうな所はどこも満員である。仕方なく3階のカフェテリアでホットケーキとコーラのささやかな夕食を終える。少々,物足りないがやむを得ない。まだ集合時間の19時10分まで少し時間があるが,集合場所を確かめようと思う。
■集合場所へ移動
キャリーバッグを引きずりながら,集合場所と思われる方向に近付く。すると私が胸に付けていたアルパインツアー社のマークを見つけた方が,
「ウイルヘルム山へ行かれる方ですか・・・」
と私に問いかける。鹿児島県のI氏である。
私はもう少しウロウロしようと思っていたが,ご同行の方々がもう居られるので,集合場所にそのまま留まることにした。
■参加者のプロフィール
やがて集合時間となる。今回のツアーは,鹿児島のIさん,徳島のNさん,熊本のHさん,山梨のSさん,埼玉のTさん,福岡のHさん,それにflower-hillの7名が参加者である。男性6名,女性1名である。ツアーリーダーはアルパインツアー社の若い女性登山家Tさん(以下ケイさん)である。参加者は見るからに「山の猛者」という印象を受ける。もうこの時点で私は劣等感を持ってしまう。
■ツアーリーダーのケイさん
ケイさんは若い女性ながら,なかなか統率力がある。早速,全員を集めて,お説教をする。
「・・・今回の旅行先,パプアニューギニアはアルパインツアー社で扱っている旅行地の中で一番治安が悪いところです・・・・1人歩きは絶対ダメ。常に団体行動を取ります。特に移動途中が危険です」
「パプアニューギニアでは何が起こるか全く分かりません・・・予定通りに物事が進むことはまず無いと思ってください。流れがスローで,スケジュール通りに行かないのが当たり前のとこです。どうぞその積もりで居てください・・・・」
と私達を脅す。
「両替は現地のエージェントが1万円パックを用意していますので,利用してください・・」
■74番ゲートへ
19時30分,一同揃って搭乗手続と荷物の預け入れを行う。私が預けた荷物は6.4キログラムであった。まあ軽い方だろう。
20時07分,セキュリティチェックを受けて,搭乗口方向へ向かう。もう夜なので,沢山の旅客でごったがえす午前中に比較すると,乗客の数がとても少ないので,円滑にチェックが進む。
20時12分,全く待たずに出国手続を済ませる。出国手続の窓口は2ヶ所しか無いが,停滞は全くない。そのまま,74番ゲートへ向かう。途中の売店でエビアン1リットルボトルとファンタ1本を購入する。20時25分に74番ゲートに到着する。
■成田を離陸
20時43分,私達はニューギニア航空(Air Niugini)PX55便ポートモレスビー(Port Moresby)行に搭乗する。
この機のクルーは,皆,まるまると太っていて,でかい体格である。それに,真っ黒な顔から白い眼を剥き出しているように見える。何となく威圧感があって,怖い感じがする。
私の座席は中央通路側。良かった。機内は満席のようである。間もなくたどたどしい日本語で,
「・・・シートベルトをシッカリとオシメクダサイ・・」
と機内アナウンスがある。
■美味しい機内食
21時05分,いよいよ出発。妙な英語とたどたどしい日本語で,安全プロセジュアの説明がある。
21時18分,離陸する。機内は真っ暗のままである。間もなく,飛行機がガタガタと激しく揺れ出す。大分強い風が吹いているようである。
22時09分,夕食が始まる。随分と沢山のスタッフが乗っているが,円滑な配膳ができないようである。何回も何回も通路を往復している。ポークとチキンのどちらかを選ぶ。flower-hillは,嫌いなものがないので,どっちでも良かったが,何となくチキンを選ぶ。ゴハンは一粒も入っていないが,なかなか美味しい。
22時45分から数分間,また飛行機が激しく揺れる。
<美味しい機内食>
第2日目 2007年2月11日(日)(1)
■機中泊
何となくウトウトしている内に,日本時間で11時になる。PNGの標準時間はJSTよりも1時間早い。私達は,飛行機の中で,第2日目,2007年2月11日を迎えた。私は腕時計を1時間進めて,PNGの時間に合わせる(ここからはPNGの時間で表記する)。
0時03分,やっとコーヒーと紅茶のサービスが始まる。日本茶はない。
0時10分頃から,夕食の後片付けが始まる。
やがて,機内の照明が暗くなる。ざわついていた機内が何となく静かになり始める。私はスポットライトを点けて,機内誌を読み始める。ただ,日本語のページがないので,英語で読まなければならないので,大変面倒である。
■面白い機内誌
機内誌には私達にピッタリの記事があった。
“Land of the Unexpected,”Paradise,inflight with air nigurini, Vol 1, 2007
である。PBGの高校生がアウトドアー学習の一環として,国立公園,ウイルヘルム山などを登った記録記事である。
<美しいデザインの機内誌>
ウイルヘルム山の記事は特に興味深い。泥の道,ガタガタな橋を渡って,標高約2700メートルの高地にあるベティさんのロッジ(Betty’s Lodge)に宿泊。ロッジ近くの湖に飛び込んで,希薄な空気の中で,冷たい水に触れて失神してしまう・・・・
(つづく)