オヤジのつぶやき

オヤジの経験を紹介します。

奥穂高岳ザイテングラートで滑落した原因、死ななくてよかった。

2019-05-23 | 山歩き
 2016年8月18,19日北穂高岳往復の予定で、8月17日渋谷発10pmのバスに乗り、上高地に向かう。このバスの乗り心地は非常に悪く寝られなかったので渋谷発はやめた方が良い。多分、エアサスペンションでなくトラックのばねだろう。上高地バスターミナルの食堂が開いたのは6時だったと思うが朝食をとり涸沢小屋に向かい出す。
 初めての涸沢行きなので同行者についていくだけ、脈拍数をコントロールしながら登っていく。途中で雨が降りだしたので上下カッパを着てザックカバーをかぶせた、これは正解だった。それでも涸沢小屋の乾燥室では乾かなかった。
 翌日は4時から行動すると話していたが、5時の朝食を食べようということになった。私の足では帰りのバスに間に合いそうにないし、ここまで登ってしまったら降りるのが惜しくなった。夕食時に、私は翌日同行者と別れもう1泊し、北穂高岳から奥穂高岳へ行く了解を取った。
 翌日、北穂高岳へ登る途中から、右の靴先のソールが剥がれ岩に引っかかるようになった。登山を初めて約13年、1ケ月ほど前にも最初に買った別の軽登山靴の右ソールがほとんど剥がれた。その時は持っていた紐で応急処置をしうまくいっていたので同じ紐で靴先を縛った。
 北穂高岳を下山し奥穂高岳と涸沢の分岐で同行者と別れた。私は眼瞼痙攣の持病があり、視界に問題がある。分岐を登るとすぐ道に迷った。後ろの方から10人ほどのパーティが来たのでついていくことにした。このパーティは大体私と同年代ぐらい、前後はベテランの男性で間は全員女性だが足の早いこと。鎖場、ハシゴで追いつくが峻険な尾根道ですぐ見えなくなる。私は何度も応急処置の紐が外れるので最終的にはガムテープで押さえたらうまくいった。このパーティのおばさん連中が私を気に入ってくれ梅干しをもらったり、涸沢岳、奥穂高岳の頂上で遅れた私を暖かく喜んで迎えてくれた。このパーティは新潟から来た、確かファミリー登山の会だったと思う、皆様ありがとうございました。

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 このパーティともう一人老人が来たので奥穂岳頂上では平均年齢が高く、68歳の爺さんですと自己紹介したら、まだ鼻っ垂れ小僧だと言われた。
 
 穂高岳山荘に戻り、このパーティは涸沢ヒュッテに戻っていった。私は限界だったので飛び込みで穂高岳山荘に宿泊する。山荘では1枚の布団に2人寝てくれと言われたが、隣の予約したというアベックはいつの間にかいなくなったのでよく寝られた。多分睡眠時無呼吸症の私のいびきのせいで逃げ出したのだろう。
 夕食時、隣の若い女性にどこから来たか聞いたところ、岳沢からジャンダルムを通ってきて明日は槍ヶ岳へ行くとのこと。私は前穂高、岳沢から上高地に戻ろうと思っていたが、先ほどのパーティリーダーに吊尾根はルートファインディングが難しいし、その靴ではすぐ降りたほうが良いと忠告されていた。しかしこの女性がジャンダルムを通ってきたなら吊尾根に向かおうと思った。
 2日間便通がなかった。翌朝はうつ伏せで寝返りを打つ便通運動を行ったので便通の予感があった。朝食後、吊尾根方向の外国人パーティの後についたが途中で便意を催しそうなので涸沢に向け降りだす。この判断が良かった、吊尾根へ行っていたら死んでいたかも知れない。涸沢へは途中で便意は催すし、靴紐が緩いと思いながら降っていた。
 突然うつ伏せで頭を下にして滑落していた。10mほど滑落したと思ったがケガの程度や写真から3~5m程度だったかも知れない。X印が書いてある岩の手前で止まった。草の上を滑っていてなかなか止まらないと思った記憶がある。ケガはカスリ傷程度で済んだと思った。

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 上から滑落しX印の岩の手前で止まった。少し寝ている草の上を滑ったらしい。
 
 ちょうどその岩から下はガレ場の蟻地獄で降りたらまたズルズルと2回ほど落ちた。登山道は100mほど左手に見える。低木の生え際を横切って登山道に戻れた。滑落の原因は眼のせいで踏み外したと思っていた。しかし、家に帰ってみたら右靴底ソールのほぼ大部分が剥がれていた。前述の軽登山靴のソールが剥がれたときはバランスを崩し危なかったが、ほぼ同じような状態でかかとも剥がれていた。落ち方から考えると、踏み外したというよりソールがずれバランスを崩した可能性があると思う。その時はいきなり逆さまに落ちていた記憶しかない。
 涸沢小屋で大便をドサット出し、乾燥室へ行ったら私のタオルがかかっていたので間違えて持ってきてしまったタオルと交換した。涸沢小屋で靴紐を十分に締め、降り始めたが長いこと、よくこんな道を登ったものだと感心した、2度とこんな道はきたくない。途中から脊柱管狭窄症から来る左足裏痛みが生じたが休まず歩く。しかしどんどん抜かされるだけ。バスターミナルに3時40分頃到着した。大宮行きのバスは出たばかりで4時15分の新宿行最終バスに1席だけ空席がありうまく家へ帰りつけた。
 スポルティバの革靴は修理代17100円でソールの張替に出した。10年以上たっている登山靴は注意した方が良い。

アクセスカウンター
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 ペットボトルにガムテープを巻いておいたので命拾いしたかも知れない。このときはまだ踵側のソールが剥がれているのに気が付かなかった。
 
 その後の山歩きで道標を見落としてしまうことが多くなった。現在は眼瞼痙攣が進行し、ジストニアとなり目が見えず外出するのも困難になった。やはり道を踏み外したようです。それ以前にも不注意のため両神山で踏み外したことがある。守護霊様ありがとうございます。

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