【根本的には普段のヘアケアの習慣】
カラーをしても薄毛になるとは限りません。「え?カラーは薄毛の原因になるってタイトルに書いているじゃないですか!」と訴えられるでしょう。
カラーが薄毛の原因になるには、3つ条件があるのです。
一つは、定期的に繰り返していること。
もう一つは、カラーに使う薬剤が強いこと。
一昔前までのカラー剤を使うと頭皮が痛くなったりしました。今はそれほどでもないようですが、痛んでる髪が綺麗に染まるなら、それだけ作用が強いと言えますね。
ここで、「どんな成分が強いと言うのだ!」と詮索してはいけません。成分名を上げると必ず出てくるのが「わが社のカラー剤には、頭皮の負担になる○○と言う成分は使っていません。」と物やサービスを売りたい人たちの広告手段の一つになってしまいます。
実際、酸化染毛剤がアレルギーを起こすおそれがあると報告されたとたんに、「酸化染毛剤を使っていないから安全だ!」と言うようなお店があったりしますから。
そして、一番大事なのが次の条件です
【頭皮が弱るから】
頭皮を弱らせるようなヘアケアをしているからです。
つい先日ご相談にいらっしゃった30才台半ばの女性の事例です。
見るからに毛が固くて太くて本数が多いタイプなのに、つむじから頭頂部にかけて部分的に毛が細く柔らかくなり、地肌が見えるようになっていました。
詳しくお聞きすると、体質的に皮膚が強くないのに清潔好きで、毎日頭皮をマッサージするように丹念に洗っていたらしいです。
少々髪が長いので少し時間がかかるのは分からないではありませんが、丹念に頭皮をマッサージをするように洗っていたら、カラーをしなくても薄くなりそうに思ってしまいます。
ただ、毛を育てる力が強い方で皮脂の分泌能力も弱い方ではなかったので、薄くなっている部分が頭頂部の一部分で済んだと言えますね。これが、毛を育てる力が弱くて、皮脂の分泌能力が弱かったら大変だったでしょう。今頃ウイッグだったかもしれません。
こうして、頭皮が弱るヘアケアの習慣を続けているところに、定期的にカラーをしていたものだから、体の中で心臓から見ると一番上にあたる頭頂部から血の巡りが落ち始めているのです。
カラー剤は硬い毛に染料を入れ込むのですから、穴が空いている毛穴には簡単に入ります。カラーをすると髪の毛が痛むのですから、毛根の細胞も痛めてしまうのです。
だから、毛母細胞の酵素の働きは弱まり、血流も落ちて、本来の毛が育たない部分が出てきたわけですね。
【カラーを止めてもすぐに・・・】
私のところにご相談に来る前は、1年程度カラーを止めたとおっしゃっていました。確かにカラーは薄毛の原因になりますが、1年止めたところで弱っている頭皮が元のように戻ることはありません。
根本的に弱らせているシャンプー等のヘアケアの習慣がありますし、カラーを止めての1年目で生え替わる毛の量は、全体の5分の1もないと思われるので、改善するわけがありません。
よくあるんですよね。「1年もカラーしていないに良くならない。」って質問が。
女性にとってカラーをどうするかが、髪の毛を取り戻すケアを考える際のキーポイントになると思いますが、止めたからすぐに変わることはないのです。
カラーを止めたら本来の毛がニョキニョキ一杯生えてくれば良いのでしょうが、人は妖怪じゃないので、そんなことはありえません。
このご相談者の方は、毛を作る能力が高いタイプなので、頭皮の環境を整えて(約4ヵ月)、その後6か月程度すれば、頭頂部の透けるのは見えなくなるでしょう。本来の固さで本来の本数に戻るには、そこから1年くらいかかるのではないか?と思います。
血の巡りが良くなるのが絶対条件
血管は全て繋がっているから、部分的なケアでは血の巡りが良くなりません。全身の血流を良くする総合的なケア法が必要です。