半年前にいらっしゃった60歳の男性の薄毛のご相談者の話です。約30年程度シャンプーで頭皮を清潔にする某育毛サロンに通っていらっしゃいます。
写真は上から見たものですが、本当に誰か分からないように、髪の毛以外の部分を取り除いています。透けている部位とそうでない部位が分かりますでしょうか?
【シャンプーで頭皮を清潔にした男性の薄毛】
この男性が育毛サロンに行くきっかけになったのは、頭皮の痒みとフケだったと言います。頭皮に痒くなるとかフケが出るのは、シャンプーで頭皮を清潔にしているからです。
が、元々毛を育てる力があり、また家系的に薄毛やハゲの因子が父方にも母方にもなく、薄毛やハゲとは縁のない血筋ですから、ハゲにはならずに頭皮の痒みとフケで済んでいたのに、通った育毛サロン(シャンプーで頭皮を清潔にすることを中心にしている)が悪かったと言えますね。
ご年齢が60歳ですから、年相応の毛の量になるのは分からないではないですが、相談室にいらっしゃった時の問題は抜けている毛の中身にありました。
シャンプーで頭皮を清潔にしていると毛が細くなる
元々皮膚上には皮膚常在菌の善玉菌の働きで、皮脂や汗を分解して皮膚を弱酸性に保っています。このおかげで細菌・ウイルスの繁殖や侵入を防ぎ、皮膚を乾燥から守っているのです。
この頭皮の環境をシャンプーで綺麗に洗い去り清潔にしていると、悪玉菌の繁殖が激しくなってきます。すると悪玉菌の影響で痒くなり、頭皮が荒れてフケになるわけです(かなり端折った説明ですよ)。
そんな状態で育毛サロンでさらに念入りにシャンプーで頭皮を清潔にすれば、やった時は痒みもフケも出なくなりますが、シャンプーで常に頭皮を清潔にしておかないと痒みやフケがひどくなってきます。
ところが、そんな頭皮になると皮膚が弱ってしまい、血行が悪くなってきて、細い毛しか育たなくなってくるのです。
以下の写真は、マイクロスコープで薄い部分と濃い部分を撮影したものです。
薄い部分は太い毛もなく、毛の成長期が短くなっているので本数まで減っています。濃い部分は毛が太くて太さも揃っていて、本数も多いです。
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薄毛になるとは?
上の写真を見れば、一目瞭然ですよね。薄くなるとは、育ってくる毛が細くなり成長期が短くなり維持できる本数が減っていくことで、その範囲が順次広がっていくことです。
反対に毛が増えるとは、育ってくる毛が太くなり成長期が長くなって維持できる本数が増えていき、その範囲が広がっていくことですね。
薄毛の進行が止まるとは、育ってくる毛が細くならなくなる、成長期が短くならなくなり、薄毛になる範囲の広がりが止まることです。
こう見ると、抜け毛の増減とか発毛するかしないかとかは、全く関係がないのが分かるでしょう。
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