ヤスジロウのdiary ♪

未だみぬ過去を探し求めたい

湯俣川~弥助沢

2018-08-14 | 山登り

18・8・11 Sat 

以前、北アの山歩きをしていたときに出会った登山者から気になる話を聞いていました。
それは湯俣川硫黄沢の奥に「白い滝」があってその姿はまるで氷瀑のようなのだ、と。

そんな話を聞いたら好奇心をそそられて行ってみたくもなりますよ、確たる情報もない
まま月日が流れ数年余。今回、S田君に「まったりと湯俣川の沢登りなんてどうです、
ついでに例の”白い滝”も探しに行きましょう」と誘われて久しぶりのお盆山行へ行って
きました。

 

3:00福井を発って信濃大町から七倉へ。 高瀬ダム(8:30)堤頂まで
タクシーで登り、ダムから歩いて約2時間半で晴嵐荘(10:20)に到着。
ここから沢靴に履き替えて水俣川を吊り橋で越えて湯俣川を遡ってゆ
きます。

 

 

 

湯俣川を歩いてしばらくで有名な噴泉丘に到着です。

 

 

どんどんと遡上してゆくとワリモ沢に入る予定の先行パーティ(五名)
に追いつきました。その後、今度はモミ沢に入る予定の先行パーティ
(三名)と挨拶を交わして先に行かせてもらいました。

途中にはキビシイ通過ポイントもありましたが、S田君がどんどんと
ルートを切り拓いて僕を導いてくれました。

 

 

 

穏やかな渓相の向こうには双六岳方面の稜線がみえてきました。

 

 

 

 

硫黄沢の手前の支流辺りから樹林は疎らになり側壁には
赤茶色の岩肌が目につきます。

 

 

 

 

そんな荒涼とした景色の中にあって、白い沢床とサイダー色の
ぬるま湯はよく映えます。

 

 

と思ったら、一方では白い沢床から墨色の温泉も湧いていました。
支流を堪能した後は硫黄沢出合へ。いよいよ硫黄沢の白い滝を探
しに行くことにします(14:20)。

 

 

 

 

硫黄沢に入ると荒涼としていて不思議な液体が谷を流れている
ような景観が広がっていました。僕の脳内イメージだと、隣の
惑星に行ったらこんな感じなのかな(宇宙服を着てないけど)↑

 

硫黄沢に入ると赤茶けた岩肌に囲まれて、足元には灰色をしたぬるい
お湯が沢となって流れています。硫黄沢を遡上してそろそろ引き返そ
うかなぁとか思う頃に、ようやく遠くに白い滝を発見しました。

 

 

 

近くで白い滝を見ると何とも言えない存在感があります。
赤茶色の岩盤の表面に白い成分を多量に含んだ冷鉱泉が
流れ落ちてこの様な白い滝になっているらしい。

 

 

 

スラブ状の白い滝を登ってみるとフリクションが良いのに驚きました。

 

 

白い滝の下部はちょっとした高層湿地状になっていました。
石灰のような層が棚田のようになっていて、水面に映る景
色が素敵です♫

 

 

登りでは気づかなかった黒い流れと白い流れとの出合い、、、
「ここは北アのワンダーランドやがなぁ」

 

 

 

満たされた気分で硫黄沢出合いに戻った後は、再びビバーク適地を
求めて湯俣川本流を上ってゆきます。やけに疲れた自分を鼓舞しつ
づけ、モミ沢出合い近くにようやく適地を発見(17:30)。

焚火で体を乾かして夕飯を食べて、そして眠った

 

                          

 

 

 

18・8・12 Sun 

 

翌朝、ビバーク地前の流れでS田君がイワナを一匹調達してイワナ汁を
作ってくれました。今日も一日がんばるぞ(6:40)。

 

 

 

本流から弥助沢(8:00)に入ると穏やかな流れになりそのままお花畑
へと沢筋は消えてゆきました。最後は伊藤新道が横切る尾根上へと飛
び出して、三俣蓮華小屋からの登山道と合流です。

 

 

 

 

沢靴から登山靴に履き替えて鷲羽岳(10:00)を目指します。
鷲羽の山頂を越えて水晶小屋で休憩♪

 

 

 

あとは黒部湖畔を目指して読売新道を下ります。鷲羽岳から水晶岳辺りまでは
それなりに調子も良かった。しかし、こんなに遠かったかな、赤牛岳(14:30)
その行程の長さとの歩き難さには辟易しました。疲労疲労困憊で辿り着いた奥
黒部ヒュッテ小屋前(17:30)の冷水をがぶ飲みしてようやく人心地つき、そし
て放心・・・
 

湖畔近くでシェルターを張る前に夕飯を食べて寛いでいたら、突然の通り雨に
遭い慌ててシェルターを建てて避難を試みたものの、時既に二人は濡れネズミ
になっていました。
シェルター内でなす術もなく着の身気の侭にマットを敷いて横になって休んで
いたら、寒さで目が覚め(23:30)今まで自分が眠っていたことに気が付くあり
さまです。幸い濡れていた衣服は既に乾いていたので、改めて寝袋に入り就寝。

 

                           

 

 

18・8・13 Mon 

さて、朝食にS田君が作ってくれた麻婆高野豆腐を食べて5:40出発。
針ノ木谷ルートから船窪乗越へ。せっかく来たのだからと船窪岳
(11:00)へと登ってはみたけれど、生憎の天候のため眺望はなし。

 

 

 

12:00七倉岳からしばらくで船窪小屋に到着。ここでも汗と雨で濡れネズミ
状態で、雨具を着ていても風を受けるととても寒いです
とにかく早々に登山口に下りたいけれど、ここのコースも下り難かった。

 

 

七倉に到着(15:00)です。登山口にある七倉山荘で風呂に入ってジンジャー
エールで渇きを癒しました。福井着(20:40)

今回の山行では好天には恵まれなかったものの、念願の白い滝をみることが出
来たし、夏山の縦走も味わえました。
誘ってくれたS田君に感謝です、ありがとうございました♫


4 コメント

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Unknown (★むらさき★)
2018-08-22 10:05:41
すごい!
日常生活では絶対に見れない奇景の数々
ですね!こういう画像を見ると子供心の
ような冒険心に日が付きますわ。
どこか見たことが無い所に行きたいです★
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こんにちは☆むらさきさん (ヤスジロウ)
2018-08-22 21:31:50
見たことのない所に行くと、やはりトキメキますよねぇ。
おかげさまで、積雪期の百四丈の滝壺以来の
ワクワク感を味わうことができました。
まぁ、こうして見つけられてよかったです、ホント
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白い滝 (nanzin)
2018-10-21 16:29:56
白い滝、見つけられて良かったですね。
おそらく文中にある三名の先行パーティは私達です。
今日、たまたまこのブログを見つけてコメしました。あの二日間は私達にとってもたくさんの素晴らしい景色に出会ったよい沢旅でした。
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こんにちは☆nanzinさん (ヤスジロウ)
2018-10-22 16:02:39
覚えていますよ、S大のお兄さんの方ですよね。
山行後にこうしてお話ができるだなんて、
僕にとっては沢旅と同じくらい素晴らしいことですよ♪
また、機会があればどこかでね
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