初めて北海道を旅したのは、大学時代。
自転車で北海道一周を目指したが、途中で資金不足になって一人列車で戻ったのが残念だけれど、行きたいところには行くことが出来た。
そのうちの一つが「幸福駅」
小学校の頃、友達の完志郎に旅行土産をもらった。それは「愛国→幸福」という文字が刻印された切符。北海道が日本の僻地だったのが、美しい観光地だと認識され始めたころだったのだろうか、この切符がとても人気になっていたような気がする。
北海道って途方もなく遠いところで、小学生の自分には想像もつかない場所だったのだけれど、完志郎くんにもらったこの切符で、北海道が身近になった気がした。
中島みゆきや松山千春がシンガーソングライターとして有名になって、北海道がますます身近に感じられるようにり、憧れの地になり、高校時代は大学は是非とも北海道大学にと志望校を決めたほどだ。
ま、結局、その後の「3年B組金八先生」の主役の武田鉄矢や長渕剛の影響で、福岡教育大学を受験することになったが(結局落ちた!!!)、自分の優柔不断さに今になってはあきれるばかりだ。
そうして、大学に入り、友達に誘われて北海道に自転車旅行に出かけたのは、やはりこの「幸福駅」の1枚の切符のことが、脳裏に刻まれていたのだからだろう。
その頃はまだ愛国駅も幸福駅もちゃんとあって、オレンジ色の汽車が実際に走っていた。愛国駅に自転車を置いて、この幸福駅までの切符を買い、列車にのって往復した。
残念なことに、その後再びこの駅を訪れたときには、途切れた線路にぽつんとオレンジ色の列車が飾られた観光地になっていたのが残念だ。