TLR250Rはセルが無いのでキックペダルでエンジンを始動させますが、シングルエンジンの宿命か少しでも手順を間違えると、スパークプラグがカブってしまいます。
私の愛機は最近その傾向が特に顕著になり、キックを十回以上行ってもかからず、仕方なく、スパークプラグを外し、洗浄し乾燥させて装着し始動させていました。
最近めっきり涼しくなったことが原因かとは思いましたが、調子が悪いことには違いありません。
寒くなる前に、完璧?な始動性を目標に挑戦しました。
目標はいたって単純!
エンジンが冷えている時は、チョークでキック5回程度で始動する。
(暖機後は現状でもキック1発で始動します。(笑)
10月19日の金曜日は残業も飲み会も無かったことから速攻で帰宅し、家族団らんもそこそこに、ガレージに直行です。
手馴れた要領で、最初の写真のようにガソリンタンクを跳ね上げ、エアークリーナーコネクティングチューブを外します。(下の写真)
この白い樹脂のチューブの脱着が実に大変です。
キャブレターの上を通ってキャブレターの前斜め上のガソリンタンクの下にあるエアークリーナーに接続しているので、外す際には知恵の輪状態、装着する際には更に大変で、知恵の輪に加え、力が入らない姿勢で「親の敵」位の馬鹿力を要します。
このチューブを外せは、キャブレターの整備は終わったも同然です。
キャブレターは、今年の5月のGWに一通りの整備をしたので、一見すると綺麗です。
キャブレターの下半分のフロートチャンバをササっと外し、
今回の改善の最大のポイントと思しきスロージェット(SJ)を外します。
全長3センチ程度の霧吹きのノズルのようなものですが、筒の中の空洞や筒に開いている穴もは非常に小さく、見るからに精密なものです。
SJは、穴の大きさ(=ガソリンの流量)に応じて数字の番号で管理されています。
装着されていたSJは#40で、デフォルトと同じです。
5月のGWの整備の際には始動性が特に問題ではなかったので、あまり気にすることも無く簡単にエアーを通して装着しました。
今回、改めて筒を蛍光灯の明かりにかざし、穴の向こうの光の量を凝視したところ、クリアーに光の点が見えず、点が滲んで見えます。
スプレーのキャブクリーナーを筒から通し、エアーを吹いて再度凝視したら、光の点の滲みが無くなり、クリアーな点状になりました。
(第一関門通過です。(笑)
前回の処理の甘さを反省し、今回はメインジェット、ニードル等、完璧にデフォルトのセッティングとすることとしました。
こんな時のためにと買い置きしておいた純正部品です。
前回、中速~高速(エンジンの回転の意味です。(笑))域が不調でしたので、ジェットフォルダー、ニードルジェット、ジェットジェットニードルを新品に交換しました。
それにしても、ニードルジェット、ジェットニードル?何じゃその部品名、前・後ろが違っているだけでじゃん!ややこしいことこのうえありません(苦笑)
んで、ニードルジェットの矢印の先端が、少し腐食していることを発見!
前回の中、高速が濃すぎてボコついていた原因を発見したかも!と
長期不動車は、アクセルオフで針のようなジェットニードルが一番下まで下がることから、取り付けが悪いとニードルジェットと長期間接触したままとなります。
恐らく、このバイクも20年以上前のもので、その割には傷等も非常に少ないことから、長期に動かさず保管され、その際に接触箇所が腐食したのかもしれません。
それなら、ニードルを1段下げて、メインジェットをデフォルトの#105から#95にガソリンを薄くしなければボコつきが改善されなかったことも合点がいきます。
不具合の原因のストーリが見えた(笑)ことから、ジェットニードルも新品に交換し、クリップの位置もデフォルトの3段目とします。
当然、メインジェット(下の写真)もデフォルトの#105に交換です。
このセッティングだと現状よりすごくリッチ(濃い)になりますが、全てはデフォルトの状態を試すこととします。
フロートバルブ(下の写真)のバルブシート当たり面(先端)に傷等が無いか凝視します。
フロートバルブ、フロート、及びフロートピンの真鍮が金色で非常に綺麗ですので、前のオーナーはフロート周りは新品に交換したのでしょう。(逆に言うと交換=不具合?トホホ)
今回こそ!と気合を入れて洗浄・点検しジェット類等諸々を組み上げました。
写真を撮り忘れましたが、油面24ミリの所を26ミリと狂ってました。
恐らく、中、高回転のボコつきが改善されないので、油面を下げ薄くしようとしたのでしょう。(苦笑)
夜も更け、朝になろうとする頃作業は完成しました。
さて、一寝し、朝から試運転といきますか~(爆)
キャブを工場出荷状態?にしてこれから完璧な調整を目指します!(パラノイア)
エアークリーナーコネクティングチューブ・・・何とかならんもんだろうか・・・
筋肉痛が酷くて・痛くて・・・ あと何回脱着しなあかんのやろうか・・・ (鬱)
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私もまったく同じ症状で、貴殿のブログを参考にキャブ調整(95# クリップ4段目)をしたところ以前より調子がよくなりました。全開時、もう一回りしてほしいところまできました。最高速が100キロにやや足りません・・・。
今回のデフォルトのセッティングに大変興味があります。今後とも参考にさせていただきます。
こんなマイナーな車種の記事をご覧いただいて感激です。
デフォルトの設定後は、始動性が格段に良くなりました。これは、記事にもありますとおりスロージェットが若干汚れがあったことからこれが原因でSJ、MJのセッティングとは別問題かもしれません。
前後ノーマルスプロケットで、アクセルをガバっと開けるとフロントが上がるようになりましたので、現状、低速域はこんなところかな~と満足してます。
中速域は、それほど走っておらず、プラグも見ていませんが、ほぼ問題が無い状況です。
高速域は若干リッチな感じで吹け上がりにボコつきがあり、ナンバープレート裏面が煤けていますので、要調整です。
いずれにしても、週末に少し走り、
①クリップを初期値のニードル先端から3段目から4段目にして少し薄くして中速域のパワーと高速域の吹け上がりを見る。
②クリップを3段目に戻しMJを#95でどうか・・・
③クリップを4段目でMJ#95と順に薄くして行って吹け上がりとパワー感を見てみます。
なんとなく、みっ豚さんと同じ設定の4段目の#95(最も薄い設定)が一番吹け上がりが良くなるような予感がします。
結果は後日レポートします。(笑)
みっ豚さんもTLR250Rなのでしょうか?
数少ない国産ツートラ 大事にしてきましょう(笑)
素人なのでこれからもいろいろ情報交換をお願いします。
クリップの段数について、私の表現に誤りがありましたのでお詫びし訂正します。
実際の位置は同じなんですが、本田の整備書によれば、クリップ段数は段数側を上にして、上から1段、2段と表現するらしいです。
整備書を何気に見ていたら気がつきました。
したがって、以前の私とみつ豚さんさんが4段目と表記しているのは、「クリップ2段目」になるのではないかと・・・(お詫びします)
本日河原で遊んできました。
ノーマルのセッティングでほぼ満足しちゃいました。
上まで簡単に伸び、オーバーレブしちゃいます。(笑)