BORN To RUN
~LIVE To RIDE RIDE To LIVE~ バイクの整備・ツーリングのお話です。
 




 MR-Sをちょこちょこと気になるところをリフレッシュした記録です。

 新品のパーツは既に入手も困難です。主に外装パーツはオークションで購入しますが、競争が激しく勢い高価になってしまいます。
 皆さんがちょっとためらうような「難あり品」を廉価で購入し、ひと手間かけて新品に近いコンディションを再現する目論見でコツコツと数か月にかけて行った作業のダイジェストです。

 納車後、先ず美観を損ねていると思ったのは、ワイパーの付け根のカウルトップの「白ボケ」です。
 塗装されていない樹脂パーツが、紫外線やワックスの拭き漏れ等で白く濁り、非常にみすぼらしく見えます。

 細かいくぼみや穴を綿棒等も使って徹底的に洗い、コーティング処理を行いました。
 昨年(平29)の6月頃の作業です。


 バイクやスクーターの整備の際には、アーマオールやシリコングリスを塗り込んできれいにしていましたが、車は使用頻度や雨天も関係なく乗りますので、対候性や持続性も考慮しなければいけません。
 今回は、ちょい高めですが、業者からの定評も高いWAKO'Sの耐久コート剤「スーパーハード」を使ってみることにします。
 半年は大丈夫とのことで、ほぼ屋根付き保管であるので大いに期待できると思いました。

 施工は徹底的に水性洗剤で洗浄後に、完全に乾燥させ付属のウレタン状の細かいスポンジで軽く塗り込むだけです。
 ポイントは水分を避けることです。塗り込んだ後は、10日間程度は洗車、雨等は厳禁です。


 仕上がりは、下の写真のように新品と見まごうばかりの状態になりました。
 黒のつや消し塗装も考えれるところですが、どうしても「テイスト」が変わってしまいNGです。改造じゃなく、維持・改良がさりげなくて良いと思うのです。


 7月から8月頃になると、ボディの数か所にあるエクボやタッチアップ塗装の跡が気になっていました。
 板金屋に依頼して全体的なフラッシュアップを検討していました。
 オプションのスポイラーは、シックなテイストから見ると不要と思っていましたが、息子が欲しいような事を言ったり、ミーティングに行くようになると少々アピアランスが物足りないような気もするようになりました。

 オークションでとりあえず相場から見て格段に安いと思うものをとりあえず開始価格で入札をしているとぽつぽつと落札してしまいました。

 フロントリップスポイラーは、破損しやすいのでなかなか出物自体が少ない中、「大きな破断あり」の出物がありましたので、ポチッと開始価格で入札して放っておいたら落札してしまいました。

 なるほど説明どおり大きな破断がありました。
 PP材(ポリプロピレン樹脂)は、石油タンクの例のとおり、溶剤に強い特性があり、溶剤に溶けにくい(溶けない)ということは、基本的に接着ができないことを意味するようです。


 下側は、多少の擦り傷がありますが、サンドペーパーで整える程度で大丈夫です。


 さて、説明に偽りはなかったものの、近くでみると損傷箇所はほぼ半分近く破断し、加えて凹みや歪みもあります。
 グラスファイバーで補修される方もいるようですが、接着力も弱く、強度を維持させるために厚みが増すことに加え、柔らかいPPと弾力性も違うので補修しても境界から剥離するだろうと考えました。

 私は、破断面をV字状に削った上で、ヒートガンの高熱で歪みを修正したうえで、糸で縫うように針金で縫うことにしました。


 針金で縫った上で、近所の板金屋さんに持ち込み、廉価で塗装をしてもらいました。

 予め針金の通る場所を削った上で縫ったことと、板金屋さんが上手く修正してくれたようで、下側も含め、全く傷跡や歪みもなく新品同様になりました。


 続いて、リアスポイラ―をゲットしました。
 バンパー付きで、大きい荷物なので、「営業所止め」限定であったことから、これも他の方と競うことなく、開始価格で落札しました。

 超強力両面テープを剝がして分離させました。両面テープはブチルゴムという素材で、完全に除去するのに半日かかってしまいました。
 塗装は、単発で頼むと塗装代が高くなるので、ボディリペアとサイドステップ塗装に併せて行うこととしました。


 最後にサイドステップです。
 左側は何かにぶつけたようで、全体の3分の2が長く凹んでいます。
 現物を見て「しまった!」と後悔しました。
 このころは、ヒートガンをまだ持っておらず、不要となったドライヤーで代用していましたが、これを機会にヒートガンを購入しました。
 ヒートガンの威力は絶大で、放っておくと樹脂が水あめのように溶けだし、挙句には燃えるほどの熱量があります。柔らかくなりすぎないよう、火傷に注意しながら熱して指やへらでしごいて修正したところ「まあまあ」「ぱっと見気が付かない」程度の状態まで持っていくことができました。

 フロントスポイラーの板金屋さんの仕事を見た後なので、あの板金屋さんならきっと何とかしてくれる・・・と

 適当に入札していたら、フロントバンパー、リアサイドパネル等、大きなパーツがどんどん落札し、送られてきます。
 ・フロントバンパーは板金屋さんが補修できると言っていたので不要となりました。
 ・リアサイドパネルもサイドステップをつけると隠れる場所になるので、これも装着予定なし。
 ・ガンメタのフロントリップスポイラーは、ネット情報で日産NOTEのリップスポイラーが付くと聞いて落札しましたが、迫力がありすぎると思い、純正がその後手に入ったので装着予定なし。(爆)

 外装部品が揃ったので、小遣いを貯めた秘密預金をおろして、車両、スポイラーの塗装を板金屋さんに一括して依頼しました。
 車体の補修個所を見直しながら、「スポイラーは自分で着ける。仕上げのコンパウンドは自分でやるので適当で良い。・・ 云々・・」 と熱心に交渉し、車体も含めて80Kでやってもらいました。
 安さで売っている「カーコンビ〇倶楽部」の見積もりが150Kだったことを考えると随分値打ちにできました。


 車も特に気になっていたフロントバンパーの凹み2か所や、ドアの凹み等が完全に修正され、無茶苦茶きれいになりました。
 早速、フロントリップスポイラーから装着しますが、その前に、無塗装樹脂の部分の白ボケを 前にカウルトップで使用したWAKO'Sのハードコートできれいにしました。


 フロントリップスポイラーは部品に欠品等がないので、全く問題なく装着完了。
 リアスポイラ―も同様に問題なく装着したので説明は省略させていただきます。


 今回、最も苦労したのはサイドステップの装着でした。
 サイドステップ自体は、板金屋さんの腕でほぼ新品同様になったのですが、車体と固定する金具一式がありません。

 ディーラーに問い合わせるも、アッセンのようで単体では部品がでないとの回答でした。

 MR-Sミーティングで、装着されている車両を覗き込んで見た記憶で、それらしい金具を制作することにしました。

 制作したステーの丸穴とサイドステップの底を固定し、U字型の部分をボディ下部のプレス部にはめ込む算段です。

 まず、ホムセンで汎用ステーを購入し、万力や冶具を使って成型します。


 丸穴にネジが噛むよう「スピードナット」と、ネジも買ってきました。ネジは綺麗に収まるよう低頭ネジを買いました。


 何となく、純正と同じような部品ができました。
 これを左右4個制作しました。


 上から見るとこんな感じです。
 素人制作なので見栄えは良くないですが、ボディ下部で見えない場所なので良しとします。


 ガレージでのステーづくりに熱中しているうちに、28時になっていました。
 車庫の電気がつけっ放しだったことに気が付き車庫に向かいました。

 近所の人達、私の事 どう思ってるのかな~とふと思い、他人視線で隣接する道路から車庫を見た写真です。
 28時に煌々と明かりを焚いて、車はリフトアップ・・・ たまに車の下でいびきをかいて寝ているし・・・ 50歳半ばで 仕事はサラリーマンと聞いているが・・・ 馬鹿なの・・・? 

 多分、ろくな人間とは思われてはいないでしょう。


 スポイラー4点装着完了!
 かっこいいかな? ガキっぽいかな~?

 まあ、見違えるほど綺麗にはなったので良いか・・・ と。


 もうこれくらいで、外回りは完了と思っていましたが、
 ディスクブレーキの赤錆が目立ちます。

 きれいにすると、汚い場所が目立つというか ことさら気になるというか
 本当に際限がありません。


 耐熱塗装をされる方も見えるようですが、赤錆は化学処理で黒錆に転化できるとのことで、添加剤を使ってみることにしました。
 黒錆になるとそれ以上錆ないとのことで、けん銃の黒も添加剤処理であるというようなことをネットで見ました。(真偽不明)

 まあ、塗装は失敗すると大変なので・・・


 先ずは、中性洗剤で汚れを落とします。
 赤錆は転化させる対象となるので落としてはいけないようです。


 今回はHoltsの添加剤を使用しました。
 小さな刷毛と小出しのカップも付属しています。


 ディスクブレーキのパッドが当たる部分と中空部分に刷毛で塗りました。
 その後、30分過ぎたあたりから、白濁した液体が見えなくなり、赤錆は見事黒色に代わりました。


 タイヤを装着しました。
 どうですか、赤錆が全く目立たなくなりました。
 この補修は、汚いものが見えなくなるだけの事なので、写真的なインパクトは弱いですね。
 しかし、同様の赤錆を気にされている方には参考となるのではないでしょうか。


 幌は、米国製のコート剤である程度改良しましたが、前のオーナーがされた「バスコーク」か「シリコンボンド」で補修された跡がどうにも気に入りません。
 ホムセンに行くたびに、「強力テープ」とかテント補修材とかを物色していろいろ試しました。
 大判で一発で張れるもので、かつ、強力で対候性にも優れるものはないかと探していたところ、「ペタックス テント・トラックシート・テント倉庫補修用強力・防水・耐候粘着テープ」なるものをアマゾンで見つけ、少々高価でしたが黒色を5m購入しました。


 ボンド的なものを小刀等で丁寧にそぎ落とし、補修していない場所も含め、一直線に張り込みました。
 張った後の印象は、まあ上々 っていう感じです。
 素材に伸縮性がなく、大きな面で接着しているので、強度的にも当面は多分大丈夫かと


 以上、今年の3月の納車後、12月頃まで行った作業の内、外装関係で記載していなかった細々したもののダイジェストは終わりです。

 次は足回りをリフレッシュする計画でしたが、デチャッタブルトップの出物が出てきました。
 程度が良いのは200Kと当時の新品の値段が相場のようでとても買えません。

 オークションで、写真では汚れが目立ち、傷もあるというものが100Kで出品されています。
 とりあえずいつものパターンで100Kを入札しておいたら・・・ 落札しちゃいました。

 次回は、デチャッタブルトップについてご紹介します。

  

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