てのひらの中の偶然

携帯iphone12、そしてOLYMPUS OM-Dが切り撮った日常の風景

1935年(昭和10年) ある男のコレクション

2020-07-15 | 人・創造・冴
わたしの手元に1冊のスクラップブックがあります







15・8・1935 の日付で始まるマッチラベルのコレクションです

当時はマッチや切手の収集は流行だったのでしょう

縦に6枚、横に3枚ずつ等間隔で几帳面に貼られたマッチラベルが全部で94ページ





























ほとんどが、京都、大阪にあった店舗、会社のマッチのようです

そういえば、この収集をした男性は、京都の撮影所のカメラマンであったと聞いたことがあります



スクラップブックのページの間には飲食店のメニューが挟んでありました

料金の単価は「円」ではなく「銭」のようです








右下に女性名のサインがあります

カフェーの女給さんが名刺代わりにメニューを渡していたのでしょうか



そして、こちらは鰻の「いづもや」のメニュー

1940年に執筆された「夫婦善哉」にこの「いづもや」が描写されているようですが

面白いことに、メニューの裏が鉄道の時刻表になっています

この頃、メニューは客が持ち帰り、さらに持ち歩くものだったのでしょうかね















さらに、デパートの店内案内も挟まってました

こちらは、心斎橋大丸です、当時から地下は食品売り場

そして1階のメイン品が「煙草」って、いうところになんとも時代を感じます









このスクラップブックはNo.1と書かれていますが

全て埋められNo.2にいきつくことはありませんでした

この数年後、男性は召集され国内での訓練中に突然亡くなります

戦禍が激しくなる前に起こった事だったし、有名なカメラマンだったらしく

新聞等で彼の死が多く語られたとのことでした

手元にはないのですが、この男性のスナップ写真を実家で観た記憶があります

2人の若い男性が並んで立っているのですが、その笑顔の眩しいこと!

幼い頃から面食いだったのですね>わたしww

2人の男性の顔はタイプは違うのですが、どちらも非の打ちどころがないイケメン!

ひとりは(このスクラップブックの作成者)母の従兄、もひとりは長谷川一夫

と母が教えてくれました。。。
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