「最近、薬をのんでいるのに血圧が上がってきました。」「そうですね。気温が下がってきたし、夏のように汗をかかなくなったのでどうしても血圧はあがりますね。」降圧剤服用で、130/70mmHg前後で安定していた血圧も、Hさん本人の申告通り、この日は156/82mmHgと高値を呈していた。「Hさん、もう1錠降圧剤を追加する必要がありますね。」「先生、整形外科や眼科も含めて沢山の薬を呑んでいるので増やすのは嫌です。呑まないといけませんか。」「呑んだ方がいいですね。貴女の年齢は79歳ですね。まあ、人間が自然に生きれる限界を大きく越えていますので、薬でコントロールしないとこの先、生きていけないでしょうね。実際、世界の平均寿命を大きく上回っているわけで、薬があるから長生きできていると思って下さい。」今年のWHOの発表した世界全体の寿命の平均値は71歳。日本は女性87歳、男性80歳、男女で84歳と世界一である。これは日本人が凄いのではなく、国民皆保険により誰でも、特に高齢者が安価で医療を受け、高価な薬を服用できることにあることを理解している人は少ない。それにも関わらず薬を呑みたくないと言うなど、他国の人々から見れば、何と羨ましい贅沢を言っているものだと思われているのである。イギリス81歳、アメリカ79歳、ロシア69歳、インド66歳 …… 最下位のシェラレオネは46歳です。世界の平均値が71歳ということは、75歳以上の後期高齢者なんて世界に存在しないことになります。今の医療のあり方に、特に高齢者の皆さんは感謝するべきと思いますね。決して薬なしでは生きられませんよ!
最新の画像[もっと見る]
-
南海トラフ? 何回トラフ? 5ヶ月前
-
トリプトファン事件 2年前
-
宇宙旅行 3年前
-
サイレンススズカ 3年前
-
さやま池 と さやま遊園 4年前