ある人から中古住宅を購入することについて相談を受け、素人意見を述べた。
そのとき、「その家を施工したのは何者か」という情報はできれば聞いたほうがいい、というようなことを示唆した。施工者が信頼できる腕と信用できる人格を持っているかということは中古住宅を買ううえでも有用な情報だと思うからだ。
以前から将来のリフォームのことなどを考えて、図面や施工途中の写真など家の情報(設計事務所と建てるとそういう情報はプロによって整備されて手元に残る)は保持し続けたほうがいいと思っていたものの、これをきっかけに住宅の流通という面からも家の情報はできるだけ多くあったほうがいいと気づいた。
「そうか『家の履歴書』とか『家の血統書』とかあるといいかも」とひざをたたいたが、すぐにそんな考えは提案されているだろうと思い至り、グーグル君に尋ねたら、やっぱりあった。
昨年の9月に、与党の200年住宅構想の記事を紹介したが、今年5月になって自民党政務調査会が「200年住宅ビジョン」というレポートを発表、そのなかに「家暦書の整備」という提言がしっかりあったのだった。「家暦書」とは、すなわち家の履歴書である。
やっぱり素人が思いつくようなことは、すでに考えられているのである。
そのほかにも福岡県では提言のかなり前から「家暦書」の普及を進めていたようで、福岡県住宅課のサイト「家暦書」がダウンロードできるようになっていた。
中古家電の売買でも取扱説明書の有無で値段が違う。中古住宅の売買も家暦書の有無で十万円以上の差をつけてもいいのではないだろうか。それを支援するために、家暦書がある場合、不動産取得税を軽減するなどという施策を導入したらどうだろう。
オープンになっている「200年住宅ビジョン」は概要なので、もしかしたらすでにそんな詳細な検討もされているかもしれない。今後に期待したい。
「施工者情報」は別の付加価値を生む可能性があると思う。腕のいい工務店が施工したという事実はブランド価値的な無形資産になるかもしれない。
良いものが高く評価される健全な市場にするためには、情報の蓄積とその開示は必然なのである。
不動産業者には情報をできるだけ集めて開示することをオススメしたい。それは差別化戦略となりうるはずだ。「あの不動産屋さんの情報が一番充実していて確かだ」という評判が広がれば、ほっといてもお客さんは寄ってくるだろう。
そのとき、「その家を施工したのは何者か」という情報はできれば聞いたほうがいい、というようなことを示唆した。施工者が信頼できる腕と信用できる人格を持っているかということは中古住宅を買ううえでも有用な情報だと思うからだ。
以前から将来のリフォームのことなどを考えて、図面や施工途中の写真など家の情報(設計事務所と建てるとそういう情報はプロによって整備されて手元に残る)は保持し続けたほうがいいと思っていたものの、これをきっかけに住宅の流通という面からも家の情報はできるだけ多くあったほうがいいと気づいた。
「そうか『家の履歴書』とか『家の血統書』とかあるといいかも」とひざをたたいたが、すぐにそんな考えは提案されているだろうと思い至り、グーグル君に尋ねたら、やっぱりあった。
昨年の9月に、与党の200年住宅構想の記事を紹介したが、今年5月になって自民党政務調査会が「200年住宅ビジョン」というレポートを発表、そのなかに「家暦書の整備」という提言がしっかりあったのだった。「家暦書」とは、すなわち家の履歴書である。
やっぱり素人が思いつくようなことは、すでに考えられているのである。
そのほかにも福岡県では提言のかなり前から「家暦書」の普及を進めていたようで、福岡県住宅課のサイト「家暦書」がダウンロードできるようになっていた。
中古家電の売買でも取扱説明書の有無で値段が違う。中古住宅の売買も家暦書の有無で十万円以上の差をつけてもいいのではないだろうか。それを支援するために、家暦書がある場合、不動産取得税を軽減するなどという施策を導入したらどうだろう。
オープンになっている「200年住宅ビジョン」は概要なので、もしかしたらすでにそんな詳細な検討もされているかもしれない。今後に期待したい。
「施工者情報」は別の付加価値を生む可能性があると思う。腕のいい工務店が施工したという事実はブランド価値的な無形資産になるかもしれない。
良いものが高く評価される健全な市場にするためには、情報の蓄積とその開示は必然なのである。
不動産業者には情報をできるだけ集めて開示することをオススメしたい。それは差別化戦略となりうるはずだ。「あの不動産屋さんの情報が一番充実していて確かだ」という評判が広がれば、ほっといてもお客さんは寄ってくるだろう。