ONE FINE DAY

「昨日のことは忘れてほしい」
「もう遅い。日記に書いた」

ヴィクトリアンな映画

2006-09-05 | 映画
■■■ヴィクトリアンなジェリー■■■


ヴィクトリア朝時代(1837-1901)を舞台にした映画を
見たくてたまりません。

もともとイギリスのコスチュームものは大好き!
「ハワーズ・エンド」「眺めのいい部屋」
でも、ヴィクトリア朝のあとだし(20世紀初頭)
「いつか晴れた日に」「エマ」「嵐が丘」「ジェーン・エア」は、
ヴィクトリア調以前ですね。
ええい、こうなったら「マスター&コマンダー」か?(笑)
いえいえ、これもヴィクトリア調以前ですね。

でも絶対何かあるはずだ!
あんなに面白い時代なんだから映画になってないはずがない!
(ラファエル前派関連映画はないんだけど...不思議だ....)

そこで調べてみました。
◆スウィニー・トッド (映画になってたの?!)
◆日陰の二人     (エクルストンだ!)
◆テス        (微かに聞き覚えが...)
◆遙か群衆を離れて  (シュレシンジャー?)
◆理想の結婚     (見たような記憶が...)
◆不思議の国のアリス (この辺はパスだな)
◆フロム・ヘル    (パス)
◆切り裂きジャック  (パス)
◆名探偵ホームズ   (いつか手が出そう)
◆エレファント・マン (ああ、そうか...)
◆オスカー・ワイルド (これも見たような..)
◆抱擁        (ついこの間..)

というわけで、知ってる映画も結構ありました。
グイネスの「抱擁」は劇中劇がヴィクトリアンだったんですね。
そういえばその劇中劇、詩人の不倫でしたね。

ま、ま、待てよ。
もう一本あるじゃないか!
かの有名なミュージカルが!

そこで早速借りてきて見ましたとも。
マイ・フェア・レディ
私この映画きちんと見たことなかったんです。
あまりにも有名なのでなんとなく内容は知ってたんですが、
初めてきちんと見てなるほどこういう時代だったのかと思いました。
ここに描かれているのは極端なお話しだとは思います。
でも例えば、ラファエル前派のホフマン・ハントだって、
下層階級だけど美人のアーニー・ミラーをみつけて、教育を受けさせて、
ちゃんとしたレディにしてあわよくば結婚しようなんて。
そんなこと思ってた人も実在するんだから、
そう突拍子もない話ではないのかもしれません。
話はいたって簡単。
花売り娘は教授に恋をして、
(ヒュー・グラント云うところの)高貴な話し方も身につけ、
立派なレディになるのですが、
果たしてこの二人の間に結婚はありうるんでしょうか?
ラストシーンで、
家出していた花売り娘がお屋敷に戻って、
嬉しくてたまらない教授が何を言うかと思ったら、
「私の上履きをとってくれ!」ですよ!(笑)
階級の溝は絵空事で埋まるようなものじゃないということ?
なんて勘ぐりたくもなる。
ま、素直に見ればハッピーエンドなんでしょうけど。
21世紀の現在でも、階級制度が残るイギリスでは、
いまでも話し方ひとつでその人の出自を判断したりするのかなあ。
なーんていろいろ考えさせられました。

それにしても何故この時代にこんなに惹かれるんだろう?
国は違えども「オペラ座の怪人」も19世紀末のお話しだった。
生まれてくる前はロセッティの家のメイドでもしてたのかなあ.....

最後になりましたが、
◆Queen Victora 至上の恋  (ジェリー!
を忘れてどーすんだ!