朝鮮戦争(ちょうせんせんそう)は、1948年に成立したばかりの朝鮮民族の分断国家である大韓民国(南朝鮮、韓国)と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の間で生じた朝鮮半島の主権を巡る国際紛争[11][12][13][14][15]。
分断国家朝鮮の両当事国、朝鮮民主主義人民共和国と大韓民国のみならず、東西冷戦の文脈の中で西側自由主義陣営諸国を中心とした国連軍と東側社会主義陣営諸国の支援を受ける中国人民志願軍が交戦勢力として参戦し、3年間に及ぶ戦争は朝鮮半島全土を戦場と化して荒廃させた。1953年7月27日に国連軍と中朝連合軍は朝鮮戦争休戦協定に署名し休戦に至ったが、北緯38度線付近の休戦時の前線が軍事境界線として認識され、朝鮮半島は北部の朝鮮民主主義人民共和国と南部の大韓民国の南北二国に分断された。
終戦ではなく休戦状態であるため、名目上は現在も戦時中であり、南北朝鮮の両国間、及び北朝鮮とアメリカ合衆国との間に平和条約は締結されていない。
中華人民共和国への影響[編集]
中華人民共和国では、戦時中に中ソ友好同盟相互援助条約を理由としたソビエト連邦からの空軍を中心とする多数の最新兵器の供与で、軍備近代化がおし進められた[171]。また、北朝鮮との間に軍事同盟である中朝友好協力相互援助条約を結び、その関係はその後50年以上続いたが、ソ連との同盟関係は数年後の「中ソ対立」によって解消された。 毛沢東は朝鮮戦争前には核兵器を「張り子の虎」と呼び軽視していたが、朝鮮戦争終了後には核開発を本格的に開始[171]。1964年、初の核実験に成功した(詳細は「中国の核実験」参照)。
現在でも、軍事境界線上にある板門店の共同警備区域内に置かれた「中立国停戦監視委員会」と「軍事停戦委員」が定期的に確認し、韓国には在韓米軍司令官が司令官を兼ねる国連軍司令部が存在する。
この状況は両国間関係のみならず、韓国に基地を持ち、米韓相互防衛条約によって同盟関係にあるアメリカと、中朝友好協力相互援助条約によって北朝鮮との相互援助義務を持つ中華人民共和国との軍事的なバランスと対立がある。
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