令和元年の死亡数を死因順位別にみると、第1位は悪性新生物<腫瘍>で 37 万 6392 人(死 亡率(人口 10 万対)は 304.2)、第2位は心疾患(高血圧性を除く)で 20 万 7628 人(同 167.8)、 第3位は老衰で 12 万 1868 人(同 98.5)、第4位は脳血管疾患で 10 万 6506 人(同 86.1)となっ ている(表7)。
主な死因別の死亡率の年次推移をみると、
悪性新生物<腫瘍>は一貫して上昇しており、 昭和 56 年以降死因順位第1位となっている。令和元年の全死亡者に占める割合は 27.3%であ り、全死亡者のおよそ 3.7 人に1人は悪性新生物<腫瘍>が死因となっている。
心疾患(高血圧性を除く)は、昭和 60 年に脳血管疾患にかわり第2位となり、その後も死 亡率は上昇傾向が続き、令和元年は全死亡者に占める割合は 15.0%となっている。
老衰は、昭和 22 年をピークに低下傾向が続いたが、平成 13 年以降上昇しており、平成 30 年に脳血管疾患にかわり第3位となり、令和元年は全死亡者に占める割合は 8.8%となった。 脳血管疾患は、昭和 45 年をピークに低下しはじめ、昭和 60 年には心疾患(高血圧性を除 く)にかわって第3位となり、その後は低下と上昇を繰り返しながらも低下傾向が続き、令和 元年の全死亡者に占める割合は 7.7%となっている。(図5、図6)
〇2018年の日本の3大死因と、それに続く死因別死亡率の順位は以下。3大死因のトップ3に初めて「老衰」が加わった。
- 悪性新生物(27.4%)
- 心疾患(15.3%)
- 老衰(8.0%)
- 脳血管疾患(7.9%)
- 肺炎(6.9%)
- 不慮の事故(3.0%)
- 誤嚥性肺炎(2.8%)
- 腎不全(1.9%)
- 血管性等の認知症(1.5%)
- 自殺(1.5%)
- その他(23.6%)https://womanslabo.com/news-20170405-1
〇主な不慮の事故の種類別にみた年齢階級別死亡率の年次比較 平成 7 年以降の主な不慮の事故の種類別に年齢(5 歳階級)別死亡率(人口 10 万対)をみ ると、総数、交通事故、転倒・転落、溺死及び窒息は全体として低下している。特に交通事故で は、ほとんどの年齢階級で半減している。(図3、統計表第3表) したがって、転倒・転落、溺死及び窒息で死亡数が増加傾向にあるのは、死亡率が上昇した ためではなく、死亡率の高い高齢者が増加しているためである。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/tokusyu/furyo10/dl/gaikyo.pdf
〇家庭における主な不慮の事故の種類別にみた死亡数の年次推移
家庭における主な不慮の事故の種類別に平成 7 年以降の死亡数の年次推移をみると、
窒息 は 7 年の 3,393 人から 20 年の 3,995 人まで、
溺死は 7 年の 2,966 人から 20 年の 4,079 人まで、
転倒・転落は 7 年の 2,115 人から 20 年の 2,560 人まで、それぞれ増減を繰り返しながら増加傾 向にある。
一方、火災は平成 7 年の 1,174 人から 20 年の 1,238 人にほぼ横ばいで推移している。 (図6、統計表第6表)
〇平成 20 年の不慮の事故による死亡数を不慮の事故の種類別に構成割合でみると、窒息が 24.7%で最も多い。年齢(5 歳階級)別にみると、5~9 歳から 65~69 歳までは交通事故が最も多く なっている。また、
年齢が高くなるにつれて、転倒・転落や窒息が多くなっている。
〇平成 20 年の不慮の事故による死亡数を死亡した時間別にみると、総数では 18 時~20 時台が 多くなっており、不慮の事故の種類別では、交通事故と溺死が 18 時~23 時台、窒息が 12 時~ 14 時台と 18 時~20 時台が多くなっている 。
〇平成 20 年の交通事故以外の主な不慮の事故の種類別死亡数構成割合を発生場所別にみる と、構成割合が高いのは、家庭=住宅、農家、アパート、私有地、車庫 等= では溺死と窒息、居住施設=乳児院、老人ホーム、刑務所、寄宿舎 等 =では窒息、公共の地域=学校、公民館、幼稚園、保育園、郵便局、病院、映画館 等 =では転倒・転 落と窒息となっている。
〇平成 20 年の年齢階級別の家庭における不慮の事故による死亡数を死亡した時間別にみる と、死亡数の多い 65 歳以上の階級では、18 時~23 時台が多くなっている。
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