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弧状列島,品証,TBSラジオの名物「76歳の最年長女子アナ」はただのいい人じゃない  聴取率1位独走の極意とは

2020-07-06 17:16:51 | 連絡
< 聴取率1位独走の極意とは>
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三宅 玲子(みやけ・れいこ)
ノンフィクションライター
1967年熊本県生まれ。「人物と世の中」をテーマに取材。2009〜2014年北京在住。ニュースにならない中国人のストーリーを集積するソーシャルプロジェクト「BillionBeats」運営。近著に『真夜中の陽だまりールポ・夜間保育園』(文藝春秋)。
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 2020/07/06 09:15 
PRESIDENT Online 掲載 
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TBSラジオで31年続く長寿番組『森本毅郎・スタンバイ!』(月〜金、午前6時半から)。森本毅郎さん(80)のアシスタントを務める遠藤泰子さん(76)は、TBSラジオの「最年長女子アナ」だ。遠藤さんは「番組の終了するときが引退」と明言している。連載ルポ「最年長社員」、第7回は「アナウンサー」——。 
■1966年に「第11期アナウンサー」としてTBSに入社
 1943年、横浜生まれの遠藤は戦時中の子どもだ。両親は明治の人。父が40歳、母が37歳で授かったひとり娘。
 音読が好きで、おはこは「万寿姫」。母は「ヤッコちゃんはほんとうに読むのが上手」と褒めた。
 一方で、思い通りにならないことや受け入れられないことがあると、自分の肌を掻きむしって激しく傷つけてしまう。癇の強い子どもだった。
 ウーマンリブの世代だ。自活への自意識は早くに芽生えた。結婚して家庭に入る平凡な幸せを娘に求める両親に強く反発した。
 だが、奇妙な矛盾も抱えていた。
 「ステージがあるとしたら、見る側ではなく演じる側に立ちたい。でも主役はいや」
 ちょっと控えた位置で目立つことを好む志向はアシスタントに適している。
 女子の大学進学率が3.3パーセントだった年に、立教大学へ。
 100倍の倍率をくぐり抜け、4人の女性同期とともに第11期アナウンサーとしてTBSに入社したのは、東京オリンピックの2年後、1966年だ。
■「存在感があるのに、存在感を出さない」
なぜ、30年間、アシスタントが遠藤さんでなくてはならなかったのでしょう?
 番組終了後、スマホの画面越しに森本に尋ねた。
 森本は「ニュースを読む正確さ」と「空気感の見事さ」と即答した。
 「日本一のニュースリーダー」「存在感があるのに、存在感を出さない」。短い言葉で森本が称賛し、スタジオの遠藤が小柄な体をさらに縮めた。かつてこの世界には、ニュースは報道畑のアナウンサーにしか読ませないという不文律があった。遠藤が初めてニュースを読んだのは46歳。今もニュースは素人だという思いでやっているという。
 プロデューサーの鯨井達徳は、この番組を担当して20年になる。あるとき、マイクに向かう遠藤をブースで見ていた森本が「きれいだなあ」とつぶやいた。「え?」と視線を向けると、森本は音量のメーターを見ている。遠藤の声はずっと同じ音量を保っていた。一定の音量を保つ遠藤のアナウンス技術に森本は驚嘆していた。
 「ご本人はそうはおっしゃらないけれど、見えないところでものすごく努力をされてきたんだと思います」(鯨井)
取材の最後、森本が「だけどね、遠藤さんはね、ずるい人ですよ。僕のおかげでいい人になっているんですからね」と混ぜ返すと、スタッフがドッと沸いた。
 森本はニュースの本質を追究するため仕事に厳しく、スタッフはいつもピリピリと緊張している。だからこそ番組は聴取率1位を独走しているのだが、緊張感を和らげる遠藤は、得な役回りだというのだ。 
「ええ。私、ずるいんですよ」
 うふふと遠藤が笑った。


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