<FIFAワールドカップ(W杯)カタール大会:日本2-1スペイン>
◇1次リーグE組
◇1日
◇ドーハ・ハリファ国際競技場
【イラスト】
ひと目でわかる「ボールインプレー」「アウトオブプレー」 ゴールラインを割った? 割ってない?
サッカーのW杯(ワールドカップ)の1次リーグE組最終戦、日本-スペイン戦の決勝ゴールにつながった三笘薫(ブライトン)の折り返し。
一見するとゴールがラインを出たように見えた場面で、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)での確認が入った。
結果はボールがラインに触れていると判定され、「インゴール」。田中碧(デュッセルドルフ)が押し込んだ得点は認められ、日本の勝利につながった。
今大会も、オフサイド判定も含めて戦況を左右してきたVAR。
その技術を支える公式球に埋め込まれたセンサーチップ機能を開発したのが、12年にドイツで創業したキネクソン社
<【KINEXON(キネクソン)とは】
NBAをはじめ、ドイツブンデスリーガ、ハンドボール欧州連盟などが公式採用する業界トップクラスの高精度を誇る世界最小&最軽ウェアラブル端末を使用した『トラッキング&パフォーマンスデータ取得計測サービス』になります。
選手の位置情報や加減速度などのトラッキングデータから、選手間のプレーゾーンデータなど戦術分析に必要な情報、スプリント、ジャンプなどのメトリクスから算出される各選手のプレーデータや疲労度など、幅広い分析要素データを容易に取得可能なシステムです。
◆KINEXON詳細はこちら
https://www.sportajapan.com/kinexon
NBAをはじめ、ドイツブンデスリーガ、ハンドボール欧州連盟などが公式採用する業界トップクラスの高精度を誇る世界最小&最軽ウェアラブル端末を使用した『トラッキング&パフォーマンスデータ取得計測サービス』になります。
選手の位置情報や加減速度などのトラッキングデータから、選手間のプレーゾーンデータなど戦術分析に必要な情報、スプリント、ジャンプなどのメトリクスから算出される各選手のプレーデータや疲労度など、幅広い分析要素データを容易に取得可能なシステムです。
◆KINEXON詳細はこちら
https://www.sportajapan.com/kinexon
【スポヲタ株式会社とは】
『スポーツは、ヲタクに変えさせろ。』をビジョンとして、欧米などの最新テクノロジーを活用しながら、日本スポーツの幅広い競技、領域において、新たな価値創造、及び向上の支援を行っています。
社名:スポヲタ株式会社|Sporta Corp.
設立:2018年
代表:家徳 悠介
https://sportajapan.com/
Founder/ CEO
家徳悠介/Yusuke Katoku
家徳悠介/Yusuke Katoku
慶應義塾大学法学部政治学科(L.L.B)/
米国/コロンビア大学修士 (M.S.)
2005-10年: 慶應大学体育ラクロス部所属
(07-08年には米国ノースカロライナ大学へ交換留学/同大ラクロス部に所属)
(07-08年には米国ノースカロライナ大学へ交換留学/同大ラクロス部に所属)
2010-17年: 三菱商事入社
新規海外プロジェクト開発事業や、AI/IoT推進事業に関与。
2017-19年:コロンビア大スポーツ経営学修士
2018年-: Sporta Japan Corp 創業
スポーツをテクノロジーとデータを通じてより面白くしたいとの思いから、起業。なお、2022年春より自社でのプロダクト開発を米国で推進
>
だ。
日本独占ライセンスパートーナー契約を結ぶ株式会社スポヲタ
の家徳悠介代表取締役と、アドル・ビタラフ・セールスマネジャーに聞いた。
【取材・構成=阿部健吾】
◇ ◇ ◇
-日本の得点シーンでどのような技術が生かされたのが教えてください。
ビタラフ氏:2つの技術が使われています。
1つがキネクソンが開発したチップを使ったトラッキングシステムです。
公式球の中に埋め込まれており、正確にボールの位置を測定できます。
もう1つは他社製の「ホークアイ」と呼ばれる技術で、テニスなどでも使用されています。
会場に設置されたカメラによって、映像で判断するシステムですね。
-ひと言で「VAR」と言っても、技術が補完し合っているわけですね。
ビタラフ氏:そうです。前回大会は「ホークアイ」だけでしたが、今大会はキネクソンが開発した技術が使われています。
-具体的にどのようにチップで測定していますか。
ビタラフ氏:チップは「IMU=慣性計測ユニット」と言います。
加速度センサー、角速度(ジャイロ)センサーを搭載し、3次元の慣性運動、並進運動、回転運動を検出できます。
他競技ではバスケットボール、ハンドボールなどでも活用されており、さまざまな運動データから選手の競技パフォーマンスや身体負荷のモニタリングが可能となっています。
今回のゴールラインの判定に関しては、観客席の最前列前の外周に張り巡らせたアンテナとの連動で計測をしています。
フィールドをマッピングしていることで、(直系約22センチの)ボールが(最大12センチの)ラインを割ったかどうか、割ってない場合はコンマ何ミリの単位でラインにかかっているかを測定できます。
あの場面でも、ミリ単位での数字が出ているでしょう。
-三笘選手は「1ミリでも」とコメントしていましたが、実際に1ミリ以下で計れるのですね。
家徳氏:その通りです。今大会はキネクソンのチップとホークアイの技術が融合されたことにより、より正確に、より早くVARの判定が行えます。
前回大会は映像を見る時間、どうしても人為的になってしまう部分が課題として残りました。
今大会ではキネクソンの技術を使用したことで、映像だけでは判断に時間を要するような場面でも、迅速に対応できるようになりました。
-もしキネクソンの技術がなければ、ボールが出たと判断されていた可能性もありますか。
家徳氏:一概には言えませんが、可能性はあったと思います。
欧州ではすでにブンデスリーガなどでこの技術が導入されています。
スペインのルイス・エンリケ監督が「VARを信頼している」と言っていました。
欧州ではすでに技術的な浸透が進んでいる事も影響しているのかなと思います。
-チップを内蔵することで球の変化などに影響はでませんか。
ビタラフ氏:FIFAのパートナーに選ばれてからテストを行ってきました。
ブラインドテスト、チップが内蔵されているかどうかを知らせないで選手にプレーしてもらうなど、何度も演習をしてきました。「どっちに入っているかわからない」という意見があるなど、有無による違いはないと考えています。
-試合前にチップが充電されている写真も話題となりました。
-試合前にチップが充電されている写真も話題となりました。
ビタラフ氏:そうですね。チップはワイヤレス充電されます。
1試合ではボールの入れ替えも考えて、最低20個以上はチップ内蔵球を用意しています。
-あらためて今回注目が集まったことについて教えてください。
家徳氏:扱ってきた技術が日本の勝利に貢献出来たと思うと本当にありがたいです。
日本の勝利に、一切の疑問を挟むことなく喜べるのは、本当にうれしいです。 ビタラフ氏:この技術はデータを可視化することによって、選手のパフォーマンス向上や身体的な健康を保つこともビジョンとして持っています。
日本代表の活躍とともに、広くみなさんに知って頂けたら本望です。
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