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Ken Silverstein Contributor
With a background in economics and public policy, I've covered domestic and international energy issues since 1998. I'm the editor-in-chief for Public Utilities Fortnightly, which is a paid subscription-based magazine that was established in 1929. My column, which also appears in the CSMonitor, has twice been named Best Online Column by two different media organizations.
経済学と公共政策のバックグラウンドを持つ私は、1998 年以来、国内および国際的なエネルギー問題を取り上げてきました。
私は、1929 年に設立された有料購読ベースの雑誌である Public Utilities Fortnightly の編集長です。
CSMonitor にも掲載されているこのコラムは、2 つの異なるメディア組織から 2 回、ベスト オンライン コラムに選ばれました。
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翻訳・編集=安藤清香
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ロシアは戦場で後退しているだけでなく、エネルギー市場でも敗北しつつある。
①第一の勝者は米国だ。
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これまでロシアが牛耳っていた石油や天然ガスの市場に米国が食い込んでおり、市場が元の状態に戻ることないだろう。
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、ウクライナへの侵攻がかつてのソビエト連邦の再建に向けた第一歩になると考えていた。
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、ウクライナへの侵攻がかつてのソビエト連邦の再建に向けた第一歩になると考えていた。
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ところが、欧米諸国はウクライナと連合し、軍事面でも経済面でもロシアを打ち負かすと約束。
欧州は困難を極めながらも、ロシア産の天然資源から離脱してきた。
アントニー・ブリンケン米国務長官は「米国と欧州はこの1年間で、エネルギー安全保障を巡る協力関係をこれまでより高い段階に進めた」と評価した。「米国は昨年、560億立方メートルの液化天然ガス(LNG)を欧州に輸出した。
これは欧州のLNG総輸入量の4割に相当する。
前年の欧州向けLNG輸出量との比較では140%増加した」と説明した。
一方、欧州市場でロシアが占める割合は、これまでの4割から1割にまで低下した。
一方、欧州市場でロシアが占める割合は、これまでの4割から1割にまで低下した。
ロシアにとっては、欧州の代わりに天然資源を割引価格で購入しそうな国々には、パイプラインの容量やLNGの設備が十分にないという現実もある。
こうした中、欧州ではエネルギー需要の減少や省エネ技術の利用、さらに環境に優しいエネルギーの普及によって、天然ガスの消費量が19%減った。
こうした中、欧州ではエネルギー需要の減少や省エネ技術の利用、さらに環境に優しいエネルギーの普及によって、天然ガスの消費量が19%減った。
また、今季は暖冬という幸運にも恵まれた。
だが、将来的には厳しい冬を想定し、欧州諸国は天然ガスの貯蔵を増やしている。
また、船舶で運ばれた凍結燃料を液化できるLNGの輸入基地を23カ所増設し、必要な場所に届けられるよう配管を整備した。
欧州がロシアの海上石油輸送を禁止したことは、米国の石油生産者にとって追い風となる。
欧州がロシアの海上石油輸送を禁止したことは、米国の石油生産者にとって追い風となる。
米エネルギー情報局(EIA)によると、同国の石油企業の送油量は昨年2月の実績では日量760万バレルだったが、今年の同月には日量約1000万バレルに増加した。
米国は2018年以降、天然資源の純輸出国となっている。
〇中国はロシアを救えるか?
ロシアは手当たり次第に友好国や市場を求めている。
特に目立つのは、中国とインドだ。
中国の習金平国家主席は先にロシアのプーチン大統領と会談したが、それは実質的な内容よりも象徴的なものだった。
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中国の輸入全体に占める石油関連品目の割合は、約4分の3に上る。
昨年10月にはロシア産石油の輸入を100億ドル(約1兆3400億円)に倍増させた。
天然ガスについては6%をロシアから調達しているに過ぎないが、これは主にガスパイプライン設備が限られているためだ。
どのような状況でも、中国は価格面で最良の取引をしたいと考えている。
ロシアはこれまで、石油と天然ガスの最大の輸出国だった。
戦略国際問題研究所のエネルギー安全保障・気候変動プログラム担当シニアアソシエイトのエドワード・チョウは、中国が最大の輸入国だとした上で「確かに中国の輸入は増えた。
けれども、これには大幅な割引が伴っている。
中国はこの機会を利用したのだ」と指摘する。
プーチン大統領は、欧米にはウクライナを守る気概も意志も資金もないと思っていた。
ところが米国のジョー・バイデン大統領の下では、自由主義諸国はただ団結して自由を守るだけではなかった。
再生可能エネルギーへの移行も早めたのだ。
欧州の太陽光発電企業から成る団体ソーラーパワー・ヨーロッパは、大陸欧州で2021~22年にかけて屋上太陽光発電が47%成長したと推定している。
国際エネルギー機関(IEA)によると、欧州では昨年、風力発電と太陽光発電が50ギガワット増加し、天然ガス消費が110億立方メートル抑えられたという。
これが新たなエネルギー市場を提供し、国際的な仲間入りを果たしたロシアと欧米諸国との30年間にわたる蜜月関係の悲しい結末だ。
ロシアは今、経済制裁を受け、外交的にも断絶されている。
すべては平和で民主的に確立された隣国を破壊しようとしているせいだ。
その傷口に塩を塗り込むかのように、米国は利益をもたらす新たなLNG市場を欧州に見出した。
環境政策を進め、二酸化炭素排出量正味ゼロの目標達成を目指す欧州では、LNGが一時的に注目されているのだ。
(forbes.com 原文)
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