2020.8.12 09:00
【ソロモンの頭巾】
長辻象平
<1948年鹿児島県出身。京都大学農学部卒業。魚類生態学が専門の科学ジャーナリスト。釣魚史研究家でもある。小説は2003年に『忠臣蔵釣客伝』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
https://www.hmv.co.jp/artist_%E9%95%B7%E8%BE%BB%E8%B1%A1%E5%B9%B3_200000000544166/biography/ >
温暖化と白熊 「頭数増加」とカナダの女性研究者
カナダ・ビクトリア大学の非常勤教授で動物学者 クロックフォードさん(過去10万年には今よりもさらに暑い気候の時代があったが、ホッキョクグマは絶滅していない、ということも危機論への反論だ。 二酸化炭素による気候変動問題に懐疑的な研究者のため雇止め?非常勤教授)は北極の海氷面積が縮小していてもホッキョクグマの捕食活動には影響がないと主張する。その理由は捕食シーズンに存在する。
ホッキョクグマは氷を足場にして子アザラシを捕食する。年間捕食量の3分の2以上が3~6月に集中しており、その時期の海氷面積の減少はわずかなものなのだ。氷の減少が問題になるのは毎年9月だが、この時期、ホッキョクグマはもともとほとんど食事をしないので、氷が大きく減っても関係ないという。
要は子アザラシが生まれる春の海氷の面積が、ホッキョクグマの生存にとって重要なのだ。春の面積は緩やかにしか減っていない。
だから、彼らが2100年までに絶滅することはあり得ないというわけだ。
クロックフォードさんは上記の論拠を含め、ホッキョクグマが無事に生き延びていける「20の理由」を掲げている。過去10万年には今よりもさらに暑い気候の時代があったが、ホッキョクグマは絶滅していない、ということも危機論への反論だ。
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