でじたる-G

人類の健康と持続可能な地球を次世代にーをテーマに、情報を集め、発信していきたいと思います。

企業のCSR

2008-05-03 00:36:37 | Weblog
先日朝日放送で、ガラスの地球を救えー今そこにある危機の特集を放送していました。地球温暖化、食卓の危機(異常気象)、米の生産適地の北上、熱帯・亜熱帯動植物の驚異、中国から飛来する黄砂・杉花粉の被害などでした。インターネットでの情報の中では、真新しい課題ではありませんが、テレビ局がこのように啓蒙し続けて戴きたいと思います。 

 ただ、専門家としてのコメテーターの選定には、もう一寸気を配って欲しいと感じました。司会者からの振りに、温暖化とは断定できないと、折角100年間の主要都市の温度上昇のデータフリップを出しているのを、無駄にしてしまいました。気候の事など、誰にも断定出来ないのは皆分かっています。けれどIPCC(気候変動に関する政府間パネル)を始め、南極のコアアイスから、何百年に亘る温度変化のデータを取得したり、世界中の科学者が地球の環境変化に警鐘を鳴らしています。だからこそこの番組が生まれたのに、適当に人選すると、危機を知って欲しいのか、状況を報告したいのか主旨がぼやけてしまいます。危機を煽る必要は勿論ありませんが、データに基づく科学者としての信念で、コメントして戴きたいと思います。宮崎氏や勝谷氏の方がよっぽど勉強しておられる様に見えました。

 スポンサーの一社で、CM中ペットボトルの重量を軽減したとCSR室長が報告していました。CSR(Corprate Social Responsibility)室長が話していますから、社会的に貢献していると言いたいのでしょう。多分、資材納入業者から、石油製品の値上げの申し入れがあり、結果的にボトルの厚みを薄くし、添加剤で強度を維持したのではないかと思います。これも価格をアップさせたくない企業努力とは思いますが、あくまでこれは利益を圧迫したくない内向きの対策です。CSR室長が大見えをきる話ではないと思うのですが。実は、この会社もVOC(揮発性有機化合物)を排出するグラビア印刷から、排出しない水性印刷への切り替えを拒否した会社です。

 確かにVOCの排出は、印刷会社の責任ですが、発注する側にも一端の責任があるというのが、CSR(企業の社会的責任)の考え方です。いい商品を安く提供するのも社会的責任とは言えますが、折角「ガラスの地球を救え」との趣旨に賛同されてスポンサードされるのでしたら、もう少し視野を広げて社会貢献して戴きたいと思います。