さる6月17・18日に、第1回「奥武蔵ロングトレイル レース」が開催されました。
昨年、飯能市には、天覧山麓の中央公園を起点に、山間5地区(吾野・東吾野・名栗・原市場・南高麗)の山道を一つに繋げて地域の名所旧跡を巡る全長105 ㎞のハイキング・トレイルランニングコース「奥武蔵ロングトレイル105」が新設されました。
レースは、このコース全体を2日間で走る105 ㎞のロングコースと、一部の35 ㎞を一日で走るショートコースの2種。雨天にならなかったのはよいのですが、逆に両日とも、熱中症警戒情報が発令される真夏日となってしまいました。
私は、たまたま1日目にはスタート(兼ゴール)地点の中央公園を車で通りかかり、また2日目にはロングコースの第4関門である長念寺を参拝しましたので、運よくレースの雰囲気の一端に触れることができました。
ロングコースのレースは、17日の朝5時にスタートしたとのこと。全長105 kmのコースは、ハイキング向けの低山とはいえ、数多くの山頂を越えるのですから、きついアップダウンの連続で、まさに耐久レースです。途中4ヶ所に関門(チェックポイント)、6ヶ所にエイドステーション(支援基地)が設置されているとのことでしたが、私は、2日目、第4関門の長念寺で、108 位から111 位までの4人の選手たちが愛宕山から下りてくるところに、出くわしました。夜通し走り(歩き)続けてきた選手たちは疲労困憊(こんぱい)の様子で、ミストを気持ちよさそうに浴びていましたが、「頑張って」と声をかけると、「ありがとう」と言って歩きを進めて行きました。聞けば、暑さのため、この時点ですでに100人以上がリタイアしていたそうです。
それにしても、選手たちは、わざわざ高いエントリー代を払ってまで、なぜこれほどまでに過酷な山岳レースに挑んでいるのでしょうか。「好きだから」なのでしょうか。「自分の限界への挑戦」なのでしょうか。山歩きの好きな私ですが、若かったとしても、夜通しかけて走り続けるというようなことは、とてもできそうにありません。
私には、選手の皆さんが、山伏・修験者に重なって見えました。オリンピックの競技には、マラソン以外、さして興味も感動も湧かない私ですが、苦しさを承知で、ひたすら自然の中を自分の足と気力で駆け抜ける選手たちには、限りなく深い畏敬の念を覚えます。
ちなみに、ロングコース 105 ㎞の完走率は 52.7%、ショートコース 35 ㎞の完走率は 81.6%。ロングコースの優勝者は、17時間 8分14秒のタイムで、駆け抜けたそうです。
このレースが、第2回、第3回・・・と、長く継続していきますように。
参考:レースのコース
参考:コース地図(最下段に掲載)
(写真上)© コース案内の矢印
(写真上)© 国道にも、のぼりが。
(写真上)© 第4関門とエイドステーションが設けられた長念寺境内。紫陽花の名所ですが、選手たちには、鑑賞する余裕はなかったかも知れませんね。
(写真上)© 長念寺境内の案内板
(写真上)© 長念寺に設けられたエイドステーション(支援所)
(写真上)© 道端にも、案内リボンが。
参考:コース地図。(レース事務局「ひだまり山荘」のホームページからお借りしました。)
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