「秩父御嶽(ちちぶおんたけ)神社」は、木曾の御嶽山(おんたけさん)を本山と仰ぐ御嶽信仰の神社です。秩父の名を冠していますが、これは前身の「秩父彦神社」に因んだもので、鎮座する場所は秩父市ではなく、飯能市坂石です。
境内に東郷平八郎の銅像を擁し、公式に「東郷公園 秩父御嶽神社」とも称しています。西武池袋線の吾野(あがの)駅から、歩いて20分ほど。高麗川に面した正面の大鳥居から 標高 350メートルの山頂までが、同神社の境内です。
晩秋になると約1000本の楓(カエデ)が真っ赤に色づき、全山を彩ります。紅葉の見どころは、中腹に建つ東郷平八郎の銅像周辺ですが、そこから少し上ると、山頂の本殿めがけてまっすぐに続く368段の急な石段が待っています。
ここで遥拝して折り返してもよいのですが、せっかくですから、足腰に自信があれば、この石段または左右の坂道を登ってぜひ本殿をお詣りしましょう。迂回路の坂道もけっこう急なので、高齢者には、ちょっとした軽登山になりますが、木曽の御嶽山よろしく「六根清浄(ろっこんしょうじょう)」と唱えて登れば、あらたかな霊験が得られるはず。坂道の途中には、御嶽神社以外の小さな神社11社が点在しています。
山頂の本殿の左右にも楓があり、紅葉を楽しむことができます。本殿に向かってお詣りすると、はるか先にある本山の木曽御嶽山を拝む形になるそうです。
(写真上)© 東郷公園 秩父御嶽神社のシンボル「東郷平八郎元帥 銅像」
(写真上)© 吾野駅から秩父御嶽神社へは「関東ふれあいの道」に沿って歩きます。
(写真上)© 東郷公園 秩父御嶽神社の入り口
(写真上)© 狛犬(こまいぬ) 左右
(写真上)© 石 灯篭(いし どうろう)
(写真上)© 古風な建物を背景に、柚子の実と楓(カエデ)
(写真上)© 建物を背景に。手前の緑の笹に、楓の赤がいっそう映えます。
(写真上)© 紅葉、黄葉、グラデーションの美
(写真上)© 東郷平八郎 銅像。右の一本杉が見事
(写真上)© 東郷平八郎 銅像
(写真上)© 至誠館。1階には日露戦争で使われたロシア軍の大砲が展示されています。
(写真上)© 本殿 遙拝処。山頂の本殿へ直進する 368段の石段の手前です。これより先は、石段を登るか、迂回路の坂を登るか、決断しなければなりません。
☆ さあ、どちらを進みましょうか? 次回に続きます。(撮影:2023年11月23日)
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