Max爺のひとり言

のこり少ない日々の記録
~でもまあ いろんなことをやってきたなあ~

動かない横振り電鍵 完成

2021年04月15日 | アマチュア無線

エレキ-を3つも作っちまったのでエレキ-用の横振り電鍵、ダブルバーパドルを製作しました。

横振り電鍵は、モールス符号を速い速度で打つには必須です。

これまでは、縦振りのピアノ式パドルを使っていました。 ピアノ電鍵も打ちやすい電鍵ですが、縦振りの場合、打鍵速度を上げた場合に指の重さが邪魔をします。 短点を一つだけ、・(E)、を打つ場合、指を離すのが少しでも遅れると、エレキ-は短点2つ、・・(I アイ))を出力してしまうのです。 そのようにエレキ-のマイクロプログラムがタイミングを判定して、E が I になってしまいます。 これも訓練で、スタッカートでポンと打つようにすれば防げるのですが、どうしても指の重力が邪魔をするのです。 打鍵速度をゆっくり目にする場合には全く問題はありません。 

縦振りのピアノ式エレキ-パドル;

杢が綺麗でしょっ!

先日、FT2D用のエレキ-を作った時に製作したプラグ・パドルがワシにとっての最初の横振り電鍵です。 これです。3極プラグと電極だけのパドル;

このプラグパドルは、親指と人差し指で挟むようにして小刻みに左右に振ったり、挟んでiampic (squize)というテクニックで、長点と短点を組み合わせて打つことができます。 挟みつけると、マイクロプログラムが、どちらが先に接点に触れたかを判別して、ー・ー・(C) とか、・ー・ー・ー( . )と言ったように組み合わせの符号を打ち出してくれます。  高速パドリングでは必須のテクニックです。

また、高速になるほど繊細なタッチのパドルが必要になります。 

ところが・・・横振りに夢中になると、つい指に力が入り、電鍵あるいは電鍵を付けたエレキ-自体が左右に動き、接点が閉じなくなって思ったタイミングの符号を打てない、ということが起こります。 暖簾に腕押しで、アヘ~てな感じです。

そこで、横振りでも動かないパドルが出来ないものかと思案して出来たのが、これです。 名付けて自在パドル;

何が自在かというと・・・2枚のパドルバーの角度を自在に変えられるからです。 横振り(横方向180度)だとパドル自体が左右に動いてしまうので、例えば2枚のパドルバーが90度になるようハの字にすると、1枚のパドルバーは水平方向に見て45度の角度になります。 これを斜めに抑えると、力の分散により、縦方向の力と水平方向の力に分散され、横方向の力が少なくなることによって動きにくくなるのです。 縦にも横にも抑えることもできます。

これだけでも十分打てるのですが、さらに工夫してみました。

これです。 スライドレバー;

市販のパドルの大半が台座に金属や石などを使い、重さやクッション材で動きにくくしています。 このスライドレバーにすると、パドル自体を軽くでき、持ち運びに重宝するはずです。 ケースを作ればポケットにでも入れられます。

パドル台の底に四角い溝を掘り、そこに同幅の長めの板材を差し込みます。 パドリングするときには、掌の根元をこの板材の上に置いて打ちます。 掌は自然な重力で板材を抑えますからパドルは左右に動くことはありません。

後はこうなってます;

細部は下の写真を参考にしてください。 板がちょっと欠けてしまいましたが、機能に問題はありません。(^^; これでも樺コブという杢なんです。 丸棒スライスはハードメープル。 塗装すれば綺麗にカーリーメープルの木目がでます。 Hi

接点は、

・開削洋伯のΦ6㎜の丸棒からダイスを使ってM6のネジ作りました。 旋盤の無い人は市販のステンレスのM6ネジで可。長さ5㎝くらい。 
洋伯にしたのはニッケルを含有するので接触抵抗が小さいから。 ステンレスもニッケルを含有するので接触抵抗は小さい。(が削りずらい)

・洋伯で平たい円盤を作り、内部にM6タップで円盤ナットを作る。 旋盤の無い人はM6ネジの頭とM6ナットとでM6ワッシャーを挟めば円盤の接点にできます。

・M6ネジと円盤ナットは動かぬように半田づけする。 ワッシャーを挟みつける場合は半田付け不要。

・木(絶縁物)でΦ18㎜の丸棒を作り中央にΦ6㎜の穴を空ける。 

・その穴あき丸棒から10㎜長程度のスライスを2つ作る。

・1㎜厚のアクリル板を2枚切り出す。巾6~7㎜程度、長さは円盤接点との関係で決める。 好みの固さにより巾、長さ等は調整してください。

・電極として錫メッキ線(Φ0.6㎜)と細身のワイヤを半田付けしておく。 錫メッキ線の長さはアクリル板の長さの7割程度。 

・アクリル板にΦ1㎜の穴を2つ空け錫メッキ線がアクリル板の中央を通るように取り付ける。 両端を穴から出し折り返しておく。
アクリル板は左右で長さが違うことになりますので錫メッキ線の穴あけ時には穴あけ位置に要注意。 

・更にメッキ線が動かないように90分硬化のエポキシでアクリル板に接着する。 細いカッターの先端にエポキシを付けてメッキ線の下側がアクリル板に接着できるようにする。 エポキシを塗った後メッキ線の上からティッシュで拭くと錫メッキ線の下側にだけにエポキシが残る。 使う前に錫メッキ線についたエポキシは、やすりやサンドペーパーなどで軽く削り落としておく。

・穴あき丸棒のそれぞれにアクリル板をねじ止め、エポキシで接着する。 

・木片(絶縁物)でLチャンネルを作り、縦の壁の方にΦ6㎜の穴を空ける。 また、ワイヤを通すΦ3㎜くらいの穴をφ6㎜穴の横の位置に空ける。
木製(絶縁物)のLチャンネルを作る道具の無い方はアルミのLチャンなどを利用できるが、絶縁に要注意です。 GNDのネジとショートします。

・Lチャンネルの台の底になる側に四角い溝を切る。 幅20㎜、厚み6㎜。 
溝を掘る道具の無い方は、台の裏側に2枚の板材を張り付ければ同様の形が作れます。

・M6ネジ(GND)をLチャンネルの垂直部の穴に通し、両側からM6ナットで挟みつけて固定する。

・アクリル板のハの字の角度を変えるときは、M6ナットを緩め、2つの穴あき丸棒スライスを回転させて調整します。 調整後ナットを締め付けておきます。

・M6ネジの尻、2本のワイヤに3極プラグからの3本のワイヤを半田付けして完成。 半田部分は熱収縮チューブで絶縁しておく。 半田付けしやすいように、M6ネジを旋盤で突っ切りカットする際に、突っ切りバイトのセンターを少しだけずらしておくと、中央部に細い突起が残りますので、これを残しておき半田付けの電極とします。
金属のLチャンネルを使う場合は、Lチャンネル自体がGND(M6ネジ)とショートしていますから、Lチャンの一部にプラグからのGND線を半田付けすればよろしい。

半田付けせずにワニ口クリップをでワイヤとGNDを挟んで3極プラグに繋ぐ方法にすれば、プラグとパドルが切り離せるようにできます。

以上で完成です。

その他の調整:

木片を挟んでいるM6ナットの位置をずらせば先端の円盤接点の位置を前後できます。 

アクリル板の先端部で円盤との接点間隔を狭くする場合、M6ネジを長く出します。 先端の方がアクリル板のバネが柔らかく使えます。

アクリル板が自然に円盤接点に触れてしまう場合は、穴あき丸棒スライスとの間に細いワイヤなどを入れて開き方を調整します。

以上です。 

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