7月14日に白浜円月島のサンゴの状態を見に行ってきました。5月の臨海浦のサンゴは先般お知らせしましたように生き残ったものは20%ぐらいだったので円月島はどうかな?ということでした。
例年ならこの周辺は4月になると水温は23度ぐらいまで上昇しますが本年4月はこの周辺は黒潮の大蛇行で17度しかなかったのでした。7月になってやっと25度ぐらいでしたから3か月ほど後退したことになります。
(チョウチョウウオはいましたがクマノミは白浜ではほぼ全滅らしいです。トノサマダイの成魚が1匹見えたのはうれしかった。)
海の中の様子でしたが、結論的に言うとほぼ壊滅状態でした。あたかもギリシャ神話に出てくる醜いメヂューサの呪いにかけられたようにほとんどのサンゴは石になってしまったかのようでした。
(枝サンゴの一種が元気でおりました。まるでなんともなかったように成長していましたのでこれは研究の価値があります)
しかし上のように枝サンゴの一種はなんともなかったように生き生きと成長しているものもあればハナガササンゴは元気にポリプをのばし、コブサンゴ?ハマサンゴは低水温に強いのか大体が無事のようでした。生命はうまくできているものですね。
(昨年は活き活きとしたサンゴでしたが、今年は見るも無残な感じ。全部石のオブジェに)
(円月島の裏側はサンゴの水路だったのですが、いまは石のオブジェの記念館になってしまいました)
唯一期待をかけていた巨大なシコロサンゴ(上の画像左)でしたが、これもダメ。おそらくここまで成長するには10年以上かかったのではと思えますが・・・たった1年でアウトになるとは悲しい。
(上の写真で見る通り干潮時にはほんの50㎝ぐらいの水深でもサンゴがあったのです。)
イバラカンザシはなんの影響もなかったようできれいに鰓をだしていました。
(ハナガササンゴは元気にしていました。しかし半分溶けています。)
当分円月島に行く理由も見いだせず残念です。今年の夏にはもう一回臨海浦に行ってサンゴの様子を見に行きたいです。良い結果が出るとと良いのですが。
※季節回遊魚は黒潮蛇行のため白浜にはおりません。念のため。またこの周辺での生物採集は禁止となっています。
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