本家ヤースケ伝

年取ってから困ること、考えること、興味を惹かれること・・の総集編だろうか。

造幣局・桜の通り抜け。

2015-04-10 21:08:21 | 社会
<fontsize="3"> テレビを見て驚いたが、この寒空の下既に造幣局の『桜の通り抜け』が始まっていたのだ。ここ数年私は新年今宮神社の『十日戎』にも、春造幣局の『桜の通り抜け』にもすっかりご無沙汰しているのだが、以前この二つは私定番の年中行事だった。と言っても、暇を見つけて現場に行きデジタルカメラでランダムに写真を撮りまくるだけである。

 それで思い出すことがある。托鉢を装う偽坊主のことである。初め私は彼が偽者であるなどとは微塵も疑っていなかった。彼を撮ったのは私が数多く撮るスナップのうちの1枚に過ぎなかったのだが、写真を正面から『バシャ!』と撮られた彼が突然血相を変えて私に食ってかかって来たのである。それも『国賊!』とか『売国奴!』とかと、言われた方が恥ずかしくなるような激しい言葉で罵られたのだが、それでも《激写》に夢中だった私はそのときは「坊さんにしては変わっているな・・」くらいにしか思わなかった。彼が偽者だと気づいたのは、彼と別れて数分してからのことである。

 「あ、そうか。あいつは警察にでも《証拠写真を売られる!》と思ったのか」と遅まきながら気づいたわけである。

 彼は高野山の托鉢僧を自称していたが、編み笠を目深にかぶり衣装は黒ずくめだった。私は高野山には一度しか行っていないが、そのときは黒ずくめの僧侶などは一人もいなかった。「キリスト教で言えば『無教会派』みたいなものかな?」と私は軽く受け流していたのだが、後になって考えれば本当に怪しい奴だったのである。第一坊さんにしては言葉遣いが下品だった。
 スナップをやっていると当然「肖像権の侵害になりますから止めて下さい」という人とも遭遇する。話が抉れるのも面倒なので、私はそんな場合すぐ撮った写真を消去してしまう。これはデジカメの利点の一つだろう。フィルムカメラではこうはいかない。
 それにしても半世紀以上生きてきた私も、突然あんな低俗な《チンピラ右翼》が使うような語句で罵られたのはあのときが最初で多分最後だ。

 警備員らが何を警備していたのか知らないが、そもそもあんな《白昼堂々の詐欺行為》みたいな行動を見逃す方がおかしい。注意して仕事をしていれば「こいつは怪しい!」ということなどすぐ判る。あいつに吊られてカンパした観客もいたのだ。お飾りだけ、体裁だけの警備員など一人も要らないのである。
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