滋賀敗北で支持率急落 始まった「反安倍勢力」の猛反撃
日刊ゲンダイ(2014年7月16日)
楽勝だったはずの滋賀県知事選で敗北を喫した安倍官邸にショックが走っている。珍しく安倍首相も弱気になり、政府与党連絡会議では「十分な反省の上に立って」などと頭を下げた。これまで安倍首相の独裁にガマンしてきた党内の“反安倍”勢力は、ここで一気に反撃に出るハラだ。
自民党議員が「物言えば唇寒し」と、安倍首相に言いたいことも言わず、じっと耐えてきたのは、政権のスタート以来、内閣支持率が高かったことと、「安倍首相は選挙に強い」という神話があったからだ。ところが、勝てるはずの滋賀県知事選で負け、支持率が急落しはじめたことで、党内の空気がガラリと変わっている。
「NHKの世論調査に党内は動揺しています。内閣支持率は47%と初めて5割を下回り、不支持が38%に上昇した。とうとう支持と不支持の差が10ポイントを切ってしまった。しかも、この先、支持率がアップする材料がない。支持率はいったん下がると、急速に下がっていく。いつ支持と不支持が並んでもおかしくありません」(政界関係者)
■9月の改造で強行突破
盤石だとみられていた安倍内閣に陰りが見え始めたことでガ然、勢いづいているのが、この1年半、コケにされ、軽く扱われてきた派閥領袖クラスのロートル連中だ。
9月中旬に予定されている内閣改造では、有無を言わさず、自分たちを重要閣僚で処遇させるつもりだ。好き勝手に人事をやらせるつもりはない。
「派閥領袖クラスのボス連中は、自分たちの大臣就任を強硬に要求するつもりです。もはや、安倍首相に要求をはね返すパワーは残っていないと踏んでいる。閣内に入り、安倍首相の頭を押さえつけるつもりでしょう。もし、要求を蹴飛ばされたら“反主流派色”を強め、来年の総裁選では“反安倍”で結集し、引きずり降ろすと恫喝する。実際のところ、支持率が下がりはじめた安倍首相は、ボス連中の要求を突っぱねられないでしょう」(自民党関係者)
いま、入閣が取り沙汰されているのは、二階俊博(75、当選10回)、高村正彦(72、11回)、野田毅(72、14回)、町村信孝(69、11回)、大島理森(67、10回)、額賀福志郎(70、10回)の6人だ。さすがに安倍首相も、大物、コワモテの6人を敵に回したくない。しかも、6人には、安倍首相に貸しがあり、それぞれに入閣を要求する理屈があるらしい。
しかし、ボス連中を敵に回しても政権の弱体化は必至だが、閣内に入れても、安倍内閣は一気に崩壊する可能性が高い。
「安倍首相が閣内で主導権を握っているのは、従順でおとなしい議員を大臣に就けているからです。でも、二階俊博や野田毅といったウルサ型の連中が、安倍首相の言いなりになるはずがない。閣内はガタガタになりますよ。それに、ロートル6人を入閣させたら、まだ大臣になっていない当選5回以上の入閣待望組50人がワリを食い、不満を強めるのは間違いない。組閣と同時に、今度は中堅が“反安倍”になりますよ」(自民党関係者)
支持率が急落しはじめたことで、党内の“反安倍”勢力は、にわかに動きだしている。
いよいよ安倍政権の崩壊が近づいているのではないか。
============
以上引用終わり。
9月の内閣改造は元々安倍が内部引締めのために言い出したことだから、これは否が応でもやらなければならない。大臣の椅子など主要ポストをチラつかせることで従順な者たちを更に馴致しようと図ったのだが、これが「策士策に溺れる」で却って自らの手足を縛ってしまうとは、さしもの計算高い安倍ポンも予期していなかったのだろう。滋賀で勝たなかったら、後は福島と沖縄だから安倍の自公政権はますます苦しくなる。石破その他の重量閣僚たちを注ぎ込んでの「逆転負け」だから、これは私たちが想像する以上の痛手かも知れない。
野党が野党だけに、我々は情けないことだがせめて、安倍ポンに追い出されてしまいかねないロートル連中に期待するしかないということか。「順番待ち」で安倍に媚を売ることしか考えていない「若手」たちよりは確かに多少はマシかも知れないが、彼らはあくまで「党内の」反対派・不平分子たちだから「倒閣」を狙っているわけでは毛頭ない。「俺はまだまだ引退せんぞ!」とゴネテいるだけなのだ。新旧交代はどこの世界でも付物だ。
☆yahoo知恵袋には:「策士、策に溺れる」 策士って、誰のことですか?
との質問に対してベストアンサーでは:
元々は、三国志で有名な中国の曹操と言う人物だと言われています。
当時曹操と戦っていたあの有名な軍師、諸葛孔明が曹操の頭の良さを逆手にとった作戦をたてて、これを打ち破りました。その時諸葛孔明が曹操に対して「策士、策に溺れる」と言ったと言われています。
となっていた。
これを英訳すると: The deceitful oft into the snares of deceit.
(策略家はしばしば策略の罠にかかることがある) となる。
☆写真は(C)日刊ゲンダイから。
日刊ゲンダイ(2014年7月16日)
楽勝だったはずの滋賀県知事選で敗北を喫した安倍官邸にショックが走っている。珍しく安倍首相も弱気になり、政府与党連絡会議では「十分な反省の上に立って」などと頭を下げた。これまで安倍首相の独裁にガマンしてきた党内の“反安倍”勢力は、ここで一気に反撃に出るハラだ。
自民党議員が「物言えば唇寒し」と、安倍首相に言いたいことも言わず、じっと耐えてきたのは、政権のスタート以来、内閣支持率が高かったことと、「安倍首相は選挙に強い」という神話があったからだ。ところが、勝てるはずの滋賀県知事選で負け、支持率が急落しはじめたことで、党内の空気がガラリと変わっている。
「NHKの世論調査に党内は動揺しています。内閣支持率は47%と初めて5割を下回り、不支持が38%に上昇した。とうとう支持と不支持の差が10ポイントを切ってしまった。しかも、この先、支持率がアップする材料がない。支持率はいったん下がると、急速に下がっていく。いつ支持と不支持が並んでもおかしくありません」(政界関係者)
■9月の改造で強行突破
盤石だとみられていた安倍内閣に陰りが見え始めたことでガ然、勢いづいているのが、この1年半、コケにされ、軽く扱われてきた派閥領袖クラスのロートル連中だ。
9月中旬に予定されている内閣改造では、有無を言わさず、自分たちを重要閣僚で処遇させるつもりだ。好き勝手に人事をやらせるつもりはない。
「派閥領袖クラスのボス連中は、自分たちの大臣就任を強硬に要求するつもりです。もはや、安倍首相に要求をはね返すパワーは残っていないと踏んでいる。閣内に入り、安倍首相の頭を押さえつけるつもりでしょう。もし、要求を蹴飛ばされたら“反主流派色”を強め、来年の総裁選では“反安倍”で結集し、引きずり降ろすと恫喝する。実際のところ、支持率が下がりはじめた安倍首相は、ボス連中の要求を突っぱねられないでしょう」(自民党関係者)
いま、入閣が取り沙汰されているのは、二階俊博(75、当選10回)、高村正彦(72、11回)、野田毅(72、14回)、町村信孝(69、11回)、大島理森(67、10回)、額賀福志郎(70、10回)の6人だ。さすがに安倍首相も、大物、コワモテの6人を敵に回したくない。しかも、6人には、安倍首相に貸しがあり、それぞれに入閣を要求する理屈があるらしい。
しかし、ボス連中を敵に回しても政権の弱体化は必至だが、閣内に入れても、安倍内閣は一気に崩壊する可能性が高い。
「安倍首相が閣内で主導権を握っているのは、従順でおとなしい議員を大臣に就けているからです。でも、二階俊博や野田毅といったウルサ型の連中が、安倍首相の言いなりになるはずがない。閣内はガタガタになりますよ。それに、ロートル6人を入閣させたら、まだ大臣になっていない当選5回以上の入閣待望組50人がワリを食い、不満を強めるのは間違いない。組閣と同時に、今度は中堅が“反安倍”になりますよ」(自民党関係者)
支持率が急落しはじめたことで、党内の“反安倍”勢力は、にわかに動きだしている。
いよいよ安倍政権の崩壊が近づいているのではないか。
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以上引用終わり。
9月の内閣改造は元々安倍が内部引締めのために言い出したことだから、これは否が応でもやらなければならない。大臣の椅子など主要ポストをチラつかせることで従順な者たちを更に馴致しようと図ったのだが、これが「策士策に溺れる」で却って自らの手足を縛ってしまうとは、さしもの計算高い安倍ポンも予期していなかったのだろう。滋賀で勝たなかったら、後は福島と沖縄だから安倍の自公政権はますます苦しくなる。石破その他の重量閣僚たちを注ぎ込んでの「逆転負け」だから、これは私たちが想像する以上の痛手かも知れない。
野党が野党だけに、我々は情けないことだがせめて、安倍ポンに追い出されてしまいかねないロートル連中に期待するしかないということか。「順番待ち」で安倍に媚を売ることしか考えていない「若手」たちよりは確かに多少はマシかも知れないが、彼らはあくまで「党内の」反対派・不平分子たちだから「倒閣」を狙っているわけでは毛頭ない。「俺はまだまだ引退せんぞ!」とゴネテいるだけなのだ。新旧交代はどこの世界でも付物だ。
☆yahoo知恵袋には:「策士、策に溺れる」 策士って、誰のことですか?
との質問に対してベストアンサーでは:
元々は、三国志で有名な中国の曹操と言う人物だと言われています。
当時曹操と戦っていたあの有名な軍師、諸葛孔明が曹操の頭の良さを逆手にとった作戦をたてて、これを打ち破りました。その時諸葛孔明が曹操に対して「策士、策に溺れる」と言ったと言われています。
となっていた。
これを英訳すると: The deceitful oft into the snares of deceit.
(策略家はしばしば策略の罠にかかることがある) となる。
☆写真は(C)日刊ゲンダイから。