ドイツを代表するジャーマン・ポルノ・ゴア・グラインド、その名もGut。遠い昔に「Anal Sushi」等の名曲を引っ提げて登場して以来、永らく活動を休止していたが、一昨年(2006年)、新しいゴキゲンな2ndアルバム(全27曲)と共に帰ってきた。しかも、アルバムのタイトルはComebackに掛けて「The Cumback」という洒落っ気は、さすがGutだ。だからこそのBukkakeジャケなのだろうと邪推してみる。ちなみにジャケットは、欧盤、米盤、日本盤などで、それぞれ異なる。この画像は帯付き日本盤のものだ。さらに、PCに入れるとPVや録音風景などを見ることが出来る素晴らしさがここにある。
アルバムの始まりは、謎のラップミュージックから。メンバー紹介などを交えつつ、彼らにしてみれば数曲分に及ぶ長いトラックとなっている。
2曲目からは、ノリ良くスピード感も溢れるGutのグラインドナンバーが始まる。曲によって、ラップがあったりロックのりコーラスがあったり、打ち込みテクノがあったり、一言で「ジャーマンゴア」と片付けられないサウンドに仕上がっている。全体的に楽しい雰囲気が満載なので、プリミティブなブラックメタラーやフューネラルドゥームフェチは好まないかもしれない。
SEは愉快なものからエロティックなものまで、幅広くはないが揃っている。そのうえ、曲によってはオープニングSEのほうが長いこともある。しかし、なにぶんにもお洒落なので、さほど気にするようなものではないだろう。
ところで謎のヒップホップ/ラップのトラックは他にもあり、それぞれがアルバム全体としての区切り的な役割を果たしている。
また、今回も各トラックに付けられている曲名が、非常に愉快なものばかりだ。基本的に下ネタのオンパレードからパロディまで入り、大人が考えるだけあってタチの悪いジョークが満載だ。個人的な感想だが、特に気に入っているのは、2曲目のPimpin The Undergroundと、19曲目のAnal Tambourine feat. Willy The Kidなどだ。あと、4秒程度で終わる曲が幾つかあるが、そういった類のものは昔からよく分からない。
ボーカルは基本的に高音ピギーとロウな吐き出しディストーションだが、曲によって様々である。ドラムはジャーマンゴア剥き出しの4ビート主体で、基本的にミドルテンポであり、スネア音もジャーマンゴア風になっている。ギターはかなり歪ませてあり、低音チューニングで低い音ばかり掻き鳴らしている。それはベースも同様で、こちらは鉄っぽい音作りで何の不満も無い。しかも彼らの曲というのは、ギター/ベースが1曲を通して殆ど変化しないという特徴がある。それでも飽きずに、そしてキャッチーな楽曲として楽しめるのは、サンプリングの巧さ、アレンジメントに秀でた手腕に拠るところが大きいのだろう。ついでに曲の短さも起因しているのかもしれない。飽きる前に曲が変わる、というような。
このアルバムは全体を通して非常に聴き易く、ゴアグラインドというジャンルだけに留まらない、それどころか、バンドサウンド以外にテクノサウンド的なアプローチもあり、キャッチーさでは他の追随を許さないところがある。にも関わらず、締めるところはしっかり締まっている。それゆえ、どんなジャンルの人にも推薦できる作品に仕上がっているだろう。特に、中高生の気分を持ったまま大人になった男性は、是非とも購入するべき作品である。
余談だが筆者は、Gutのロゴプリントシャツを買って、インナーとしてよく着ている。背中に日本語訳である「腸」の文字がでかでかとプリントされた珍妙な代物だ。洗濯後、また着ようとしていたら祖母に、「その服、薬局で貰ってきたの?」と言われた。腸ってなもんだから、ビオフェルミン剤のおまけにでも付いてきたのだと思ったのだろう。2500円くらい出して買ったわいな俺ぁ。。。
Gut
Bukkake Boy (Vo)
G.Cheezus (Gt&Bs)
H.B.Boner (Dr&Vo)
アルバムの始まりは、謎のラップミュージックから。メンバー紹介などを交えつつ、彼らにしてみれば数曲分に及ぶ長いトラックとなっている。
2曲目からは、ノリ良くスピード感も溢れるGutのグラインドナンバーが始まる。曲によって、ラップがあったりロックのりコーラスがあったり、打ち込みテクノがあったり、一言で「ジャーマンゴア」と片付けられないサウンドに仕上がっている。全体的に楽しい雰囲気が満載なので、プリミティブなブラックメタラーやフューネラルドゥームフェチは好まないかもしれない。
SEは愉快なものからエロティックなものまで、幅広くはないが揃っている。そのうえ、曲によってはオープニングSEのほうが長いこともある。しかし、なにぶんにもお洒落なので、さほど気にするようなものではないだろう。
ところで謎のヒップホップ/ラップのトラックは他にもあり、それぞれがアルバム全体としての区切り的な役割を果たしている。
また、今回も各トラックに付けられている曲名が、非常に愉快なものばかりだ。基本的に下ネタのオンパレードからパロディまで入り、大人が考えるだけあってタチの悪いジョークが満載だ。個人的な感想だが、特に気に入っているのは、2曲目のPimpin The Undergroundと、19曲目のAnal Tambourine feat. Willy The Kidなどだ。あと、4秒程度で終わる曲が幾つかあるが、そういった類のものは昔からよく分からない。
ボーカルは基本的に高音ピギーとロウな吐き出しディストーションだが、曲によって様々である。ドラムはジャーマンゴア剥き出しの4ビート主体で、基本的にミドルテンポであり、スネア音もジャーマンゴア風になっている。ギターはかなり歪ませてあり、低音チューニングで低い音ばかり掻き鳴らしている。それはベースも同様で、こちらは鉄っぽい音作りで何の不満も無い。しかも彼らの曲というのは、ギター/ベースが1曲を通して殆ど変化しないという特徴がある。それでも飽きずに、そしてキャッチーな楽曲として楽しめるのは、サンプリングの巧さ、アレンジメントに秀でた手腕に拠るところが大きいのだろう。ついでに曲の短さも起因しているのかもしれない。飽きる前に曲が変わる、というような。
このアルバムは全体を通して非常に聴き易く、ゴアグラインドというジャンルだけに留まらない、それどころか、バンドサウンド以外にテクノサウンド的なアプローチもあり、キャッチーさでは他の追随を許さないところがある。にも関わらず、締めるところはしっかり締まっている。それゆえ、どんなジャンルの人にも推薦できる作品に仕上がっているだろう。特に、中高生の気分を持ったまま大人になった男性は、是非とも購入するべき作品である。
余談だが筆者は、Gutのロゴプリントシャツを買って、インナーとしてよく着ている。背中に日本語訳である「腸」の文字がでかでかとプリントされた珍妙な代物だ。洗濯後、また着ようとしていたら祖母に、「その服、薬局で貰ってきたの?」と言われた。腸ってなもんだから、ビオフェルミン剤のおまけにでも付いてきたのだと思ったのだろう。2500円くらい出して買ったわいな俺ぁ。。。
Gut
Bukkake Boy (Vo)
G.Cheezus (Gt&Bs)
H.B.Boner (Dr&Vo)
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