新年あけましておめでとうございます。
乾土効果でいい土が作られる。虫駆除ではなかった。訂正。
お米と人の関わりを楽しんでいたたければ嬉しいです。
よろしくお願いいたします。
帰省して初めてお付き合いのある農家さんのご自宅を、お正月のご挨拶を兼ねてお伺いした。
内心は、美味しい野沢菜やお餅のおもてなしを期待していたのだ。
「おっ、お久しぶり。この前田んぼで会って以来だね」
「明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。ちょっとよろしいですか」
挨拶終わっていないのに、上がり口に片足をかけていた。
世間話に花が咲いたところ、奥様が
小皿に野沢菜と大根の柚子漬を盛って来た。
計算通りの展開に、賤しさを隠すため知ったか農業談話に持ち込んだ。
「田んぼの土、掘り起こしてますね。
虫を駆除するのでしょ」
「えっ、違うよ。あれは土作りのためにやっているんだよ。微生物と有機物が関係する「乾土効果」というのがあって、効果は明かなんだよ」
「虫の駆除って聞いたんですが」
「美味しいお米の作業を知ろうと力まなくてもいいよ。リラックスしなよ」
話を聞いたのは間違いない。
聞いた相手が農業素人で、そのまた
聞きだったのがいけない。
心も能力も見透かされていました。
奥様が野沢菜のおかわりを持って来た。
「お餅も食べてよ、昨日ついたばかりだから」
お願いせずともお餅が出て来た。
どこまで自分は賤しい顔してたんだ。
掘り起こされた田んぼ。
乾土効果でいい土が作られる。虫駆除ではなかった。訂正。