おみつ便り

ガーデニング.手芸.料理.日常感じたことなど

おみつギャラリー4

2017-04-29 01:35:25 | 水彩画
私がカナダの首都オタワに住んでいた時に出会った、ある女流画家のことが忘れられません。

オタワ市内で開催された水彩画展で数ある作品の中で、特に私の心を惹きつけた絵がありました。

草原と空、そこに草花が描かれた単純な構図ですが、その絵から自然の広がりが無限に感じられ、画家のおおらかな感性が伝わってくるのです。

水彩画ならではの、絵の具と水の融合があり、どうしたら筆だけでこんな表現が出来るのかとの疑問が湧いてきました。

もっとこの画家の作品が観たい、どのようにしたら、こんな描きかたが出来るのか知りたいとの思いが強くなってきました。

名前から偶然住所と電話番号がわかりました。

思いきって電話して、「あなたの絵をもっと観てみたい」と伝えると「どうぞ我が家に来て観てください。」と言われたので、約束の日にお宅を訪問しました。

一戸建ての手入れされた庭は花で満ちあふれていました。通された広い地下室には、沢山の絵が無造作に置いてありました。宇宙を感じさせる作品が多々ありました。

彼女の作品はどれも、対象の本質を捉えて描写し、細かくは描かない手法であることがわかりました。

作品を鑑賞した後、一階の居間でお茶の接待を受けました。

どのような手法を用いれば、このような絵が描けるのか尋ねたところ、見ず知らずの初対面の私に、テクニックを詳しく説明してくださいました。そして私は納得しました。

夏の間はガーデニングが忙しく、長い冬の間に絵を描く、植物を育てることは感性を磨くのに役だっている、と言うことでした。

私は決して英語が流暢に話せるわけではありません。知りたい好奇心が強く、言葉の壁を超えて、通じたのだと思います。

初対面の外国人である私に、このように親切に接して頂いたことに今でも感謝しています。私の作品で恩返しが出来ればと考えています。

教わった方法で描いたのが下記の作品です。まだ未だ及びませんが、挑戦してみました。